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信じられない!? 昭和生まれ470人に聞いた「昔は許容されていたけれど、令和では一発アウトなこと」

時代の変化とともに、価値観や習慣も変わっていくものですが、昭和生まれの人々にとって、今では考えられないような事柄が当たり前だった時代がありました。現代の価値観から見ると、驚くようなことも珍しくありません。

そこで今回『kufura』では、昭和生まれの30~60代の男女470人に「昔は許容されていたけれど、今なら一発アウトな事象」について聞いてみました。

学校や教育現場での指導方法

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「学校などで児童を叩く事。昔はしつけのためなどに叩く教師がいた」(49歳男性/その他)

「学校給食の食べ残し禁止。私はお給食が大嫌いで5時間目の授業が始まっても食べていた。すごく辛くて嫌だった」(53歳女性/主婦)

「教師からの体罰。全校集会で壇上に呼び出され、みんなの前でビンタされている生徒がいた」(55歳男性/総務・人事・事務)

「ペナルティとしての正座」(63歳男性/医師)

「部活で、遅刻などのミスをしたら丸坊主強制。当時は普通の厳しさだと思っていたが、今やると間違いなくパワハラ」(48歳男性/その他)

「中学校の教師が竹刀をもって学内を巡回。生徒の服装や髪型をチェックしていた。前髪が眉より下だったり、男子の長髪、女子が肩より長くて結わいていなければ、ハサミで切られた」(66歳女性/その他)

「体育の着替えを男女一緒の教室で行っていた」(49歳女性/総務・人事・事務)

「体罰。中学の担任から、棒やげんこつで叩かれた。連帯責任と称して、何もしていないのに叩かれた」(54歳女性/総務・人事・事務)

「女子のブルマ着用。男性だが、今考えたら恥ずかしかっただろうと思う」(56歳男性/営業・販売)

「運動中の水分補給禁止」(42歳男性/その他)

「宿題を忘れた生徒を廊下に立たせる先生」(65歳男性/コンピューター関連以外の技術職)

昭和の時代、学校や家庭では「しつけ」「教育」として体罰が行われることがありました。また、学校給食を残してはいけないとされ、食べることができない生徒には強制的に食べさせる場面もあったようです。「あの頃は仕方ないと思っていたけど、今の時代では完全にアウト」と語る人も少なくありませんでした。現代では、体罰が教育の一環として許容されることはなく、厳しく禁止されています。学校での服装や髪型についても、過剰な規制が存在していましたが、現在は生徒一人ひとりの個性を尊重する方向にシフトしています。

昭和~平成の学校は、今よりも規則が厳しかったのです。

公共の場での喫煙や飲酒などのマナー

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「オフィスの自分の机で、タバコを吸いながら仕事をすること」(68歳男性/その他)

「電車内での喫煙、窓際に灰皿があった。同じく電車内、帰宅時のビール、至福の時間だった」(66歳男性/その他)

「電車の中での喫煙。シートごとに灰皿も設置されていて向かいの人に気兼ねなく喫煙できたが今では無理なこと」(48歳男性/その他)

「立ちション。今ならアウトですね」(42歳女性/主婦)

「歩きタバコ。昔は普通だった気がします」(36歳女性/その他)

「酔っぱらい運転。普通に考えたら昭和でもマズいはずなんだが、なぜかやってる人が多かった」(59歳女性/学生・フリーター)

昭和において、公共の場での喫煙は非常に一般的で、オフィスやレストラン、電車の車内などでも喫煙が許されていました。オフィスでもタバコを吸いながら仕事をしたりと、吸わない人のための配慮は少なかったかもしれません。その時代を知らない人からすると「デスクでタバコ!?」と衝撃をうけるのではないでしょうか。現代では喫煙の有害性が広く認識され、公共の場での喫煙は法律で制限されています。また、飲酒運転は重大な法律違反とされ、厳しい取り締まりが行われています。

喫煙に関しては平成初期に分煙が進み、かなり変化がありました。

ジェンダーに対する考え方

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「会社でのお茶汲み当番。個々の湯呑みや飲み方まで勉強させられた」(52歳女性/主婦)

「女らしい・男らしいという褒め言葉」(37歳女性/主婦)

「仕事関係でお茶を入れるのは女の人だけでした。飲み会の時も男の人の隣に必ず女の人を座らせて、お酌をさせていました」(63歳女性/主婦)

「女子社員限定でのお茶汲み。飲みたい人が自分で淹れればいいのに、仕事を中断させてまでお茶やコーヒーを淹れさせていたのは今考えるとおかしいと思う」(43歳女性/その他)

昭和時代には、女性は家庭や職場で特定の役割を担い、男性は主に外で働くことが期待されるといった、性別に基づく役割分担が存在しました。そのため、職場でも女性に「お茶汲み」や「お酌」を強いる場面がありました。また、男女の服装や振る舞いについても、「男らしさ」「女らしさ」が強調され、ジェンダーに基づいた評価が行われていました。しかし、近年ではジェンダー平等が進み、性別に関係なく仕事をすることが当然の社会に。性別による固定観念をなくし、多様性を尊重する意識が広まっています。

「お茶汲みは女性の仕事」という共通認識があった時代が確かにありました。

セクシャルハラスメントやパワハラの放置

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「おじさんからのセクハラ発言」(36歳女性/主婦)

「おじさんが馴れ馴れしく触ってくる所」(53歳女性/主婦)

「飲み会での『イッキ!』コールで病院に運ばれた」(66歳男性/その他)

「職場でミスを叱責するとき、バカとか言ったり、物を投げつけたりすること」(54歳男性/その他)

「女性に結婚しないのか子どもはどうするのかなどを聞くこと」(43歳女性/主婦)

「残業無制限だった」(52歳男性/コンピューター関連以外の技術職)

「飲み会で女子社員を隣に座らせ酌をさせる」(68歳男性/金融関係)

セクシャルハラスメントやパワーハラスメントについても、今ほど問題視されていなかった昭和時代。飲み会などでの強制的な一気飲みや、セクハラ的な発言、身体的な接触など、今では絶対にNGとされる行為が当時は普通とされていました。また、上司からの暴言や、残業の強要なども許容されていたことが多く、被害者はそれらに対して声を上げることが難しい状況だったようです。現代では、こうした行為は法律で規制され、セクハラやパワハラは許されません。企業には、ハラスメントを防止するための研修や対策の強化、被害者を守るための体制を整えていくことが求められています。

女性社員は「酒席の華」として駆り出されたことも……。

これはアウト……な昭和スタイルは他にも

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「名簿。クラス全員、学校全員の住所、電話番号が分かった」(60歳女性/主婦)

「犬の散歩でフンをそのままにしておくこと」(56歳男性/その他)

「スカートめくり。今では冗談ですまない」(47歳女性/その他)

「テレビドラマでの女性の裸・セックスシーン」(68歳男性/その他)

「自転車の二人乗り。昔は映画にも出ていたが、今は速攻つかまる」(58歳女性/その他)

「容姿をいじり笑うこと」(41歳男性/その他)

連絡網にスカートめくり……今ではアウト!な事例は他にもたくさん寄せられました。なぜ許されていたんだろう?と不思議に思うことばかりです。

令和世代からすると、「信じられない……!」。

時代が進むにつれて、社会的な価値観や倫理観も大きく変化します。もしかしたら、令和の常識も未来では「信じられない!!」と言われる日がやってくるのかもしれません。

ナカムラミカ
ナカムラミカ

エディター/ライター。大学在学時からライターとして活動、気付けばもうすぐフリーライター歴20年。webサイトや書籍の編集・ライティングなどを担当。料理と暮らしまわりの手仕事が趣味。根っからのインドア派だが、3児の母となりアウトドアの楽しさにも目覚めたところ。

 

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