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家事研究家・高橋ゆきさん流!照明シェード・エアコン・棚の上…「高いところのお掃除方法」

【家事大学 学長 高橋ゆき的お掃除の基本】vol.34ー毎日お掃除をしていても、家の中には次から次へとホコリがたまります。特に、高いところは手が届きにくく、掃除がしづらいため、気づいたらホコリだらけになっていることも。

『kufura』では、今回も家事研究家で株式会社ベアーズ副社長・高橋ゆきさんが学長を努める「家事大学」のテキストなどを参考に、楽しく家がきれいになる“高橋ゆき流お掃除メソッド”をご紹介。テーマは「高いところのお掃除方法」。照明やエアコン、棚の上のホコリを、楽ラク取り除く方法を見ていきましょう。

お掃除の際は空気の循環が大切!まずは換気の徹底を

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お掃除を始める前に必要なのが、換気です。部屋の中の空気が動かないと、ホコリはたまる一方ですし、換気をしていない空間はどんなにお掃除をしても、よどんだ印象を与えてしまいます。

換気をする際は、窓を2カ所以上開けて、空気の通り道を作るようにします。窓が1カ所しかない場合は、扇風機を部屋の中から窓の外に向けて回し、空気を循環させましょう。また、部屋の中のものを動かすことも換気につながります。カーペットを巻き上げたり、カーテンを持ち上げたりするだけで、いつもとは違う風が生まれて空気が通るようになります。

ほかには、家の中に光を取り込むことも忘れてはいけません。カーテンなどを閉めっ放しにしておくと、部屋が暗くなって湿気がこもってしまい、カビが発生する原因にもなります。日中はカーテンなどを開けて、部屋の中にしっかり光を取り込むようにしましょう。

掃除の前に3つのお掃除便利ツールを用意しよう!

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手が届きにくい高いところのお掃除も、高橋ゆきさんおすすめのお掃除便利ツールを使えば、簡単にきれいにすることができます。ここでは、高いところのお掃除に役立つ3つの便利ツールをご紹介していきます。

<軍手ぞうきん>

ゴム手袋の上から軍手をはめたもの。ぞうきんが入りにくいすき間や細かい部分も、軍手ぞうきんなら、指1本1本が入り、きれいに掃除することができます。また、手のひら感覚、指先感覚でお掃除できるのも嬉しいところ。洗剤の液だれを防止するために、ゴム手袋の裾部分は3cmほど折り返して使いましょう。

軍手ぞうきんは、『指先感覚で自在に使える!「軍手ぞうきん」家事研究家・高橋ゆきの魔法のお掃除道具DIY』で動画付きで解説しているので、あわせてご覧ください。

<ストッキングハンガー>

手の届かない高いところや、掃除機の入り込めない家具のすき間などのお掃除に便利。ストッキングの静電気効果で、ホコリをしっかりキャッチします。掃除する場所に合わせて、針金ハンガーのひし形部分を広げたり、縮めたり、曲げたりして使ってください。

なお、針金ハンガーは、安いもののほうが柔らかくて曲げ伸ばしがしやすい気がします。100円ショップなどでまとめ買いして、ストッキングハンガーを一度に数本作っておき、場所別に使うようにするのもおすすめです。作り方は以下のとおりです。

(1)まずは針金ハンガーとカットした片足分のストッキングを用意します。針金ハンガーのフック部分と底辺部分を同時に縦に引っ張って、ひし形になるように形を整えます。

(2)ストッキングに、ひし形になった針金ハンガーを底のほうから差し込んでいきます。

(3)余ったストッキングをフック部分にクルクルと巻き付けて、ほどけないようにしっかり結べば完成です。

ストッキングハンガーは、過去記事『手が届かない場所のホコリをキャッチ!「ストッキングハンガー」 家事研究家・高橋ゆきの魔法のお掃除道具DIY』で動画付きでご紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。

<綿棒せんす>

綿棒を5本用意し、扇状になるように下のほうを輪ゴムでとめます。エアコンのルーバーやインターホンのマイクのすき間など、指が入らない細かい場所のお掃除に便利。片側を使い終わったら、輪ゴムをずらして反対側も使うようにしてください。

実践!高いところにたまったホコリの楽ラクお掃除方法

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では早速、高いところのお掃除を始めていくことにしましょう。天井の照明シェード、エアコン、タンスや棚の上の順に、お掃除方法をご紹介していきます。

<天井の照明シェード>

(1)まずは雑巾で乾拭きしながら、ホコリを落としていきます。ホコリを落とす際は、片手でしっかりシェードを押さえるとともに、必ず上から下へと拭くようにしましょう。

(2)両手に軍手ぞうきんをはめたら、片方の軍手ぞうきんに住宅用洗剤を付け、こびりついた汚れを落とします。

(3)もう一方の軍手ぞうきんで、シェードを水拭きしていきます。

(4)最後に、丸めた古Tシャツで乾拭きすれば、お掃除は完了です。

<エアコン>

(1)最初に、エアコンの上のホコリをストッキングハンガーを使って取り除きます。ストッキングハンガーのひし形の部分を折り曲げてエアコンの上部に引っかけるようにし、左から右へと一方向に動かしてホコリをかき出しましょう。

(2)次に、エアコンのルーバー部分(エアコンの吹き出し口に取り付けられている、空気を部屋に送り出す際に風向きを調整する板状の部品)のホコリを取り除きます。綿棒せんすをルーバーに沿って動かすだけで、ルーバーにたまったホコリをきれいに取り除くことができます。

(3)エアコン本体などの広い面のホコリのお掃除には、軍手ぞうきんを使いましょう。軍手ぞうきんをはめた手のひらで、全体を拭いていきます。

(4)狭い部分や送風口の羽根部分などは、軍手ぞうきんをはめた指先を使って、はさんだり、つまんだりしながらホコリを落とします。

<タンスや棚の上>

ストッキングハンガーを使って、見えない部分の汚れを取り除きます。タンスや棚の上部に合わせてストッキングハンガーの形を変形させ、左右一方向にスライドさせながら、高いところのホコリをしっかりかき出しましょう。

ここも忘れずに!お掃除プラスアルファ

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エアコンにホコリが付着するのを防ぐためには、オフシーズンはエアコンにカバーをかけておくのもおすすめです。次のシーズンに使うときは、部屋を換気しながら30分くらい試運転すると、蓄積したホコリや湿気などからくるニオイが軽減されます。

また、エアコンは外側だけでなく、内側のフィルタ―のお掃除も忘れてはいけません。嫌なニオイを感じたときが、フィルターのお掃除どき。フィルタ―は、乾いた状態のまま先に付着したホコリを落とし、そのあとで水洗いをしてしっかり乾かします。年に1〜2回、専門業者にお手入れをお願いするのも、エアコンが内部からきれいになっていいですよ。

いかがでしたか? ついつい忘れてしまいがちな、高いところのホコリのお掃除。便利なツールを使えば、お掃除しにくい場所でも、ササっと簡単にきれいにすることができます。目につきにくい高いところのホコリもしっかり取り除いて、家の中を気持ちのいい生活空間にしていきましょう。

構成・文/土田奈々子

【参考】

高橋ゆき(2014)『楽ラク掃除の基本』(学研パブリッシング)

高橋ゆき(2014)『可愛くなる家事』(サンマーク出版)

家事大学1級・2級 家事研究員資格講座テキスト』-日本講師支援機構

【取材協力】

ベアーズ

高橋ゆき
高橋ゆき

家事代行サービスの株式会社ベアーズ取締役副社長。 キッズからシニアまで暮らしの向上を研究し、家事のスペシャリストとしてテレビ・雑誌などで幅広く活躍中。おそうじは、”楽ラク(楽しく、楽に)キレイ”をテーマに、身近にあるもので様々なアイディアグッズを開発。2015年 には世界初の家事大学設立、学長として新たな挑戦を開始。2016年のTBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」でも家事監修を務める。 書籍「楽ラク掃除の基本」(学研プラス)が好評発売中。

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