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「キッチン道具」のお手入れテクが満載!料理研究家・沼津りえさんの大掃除に密着【前編】

kufuraでおなじみ、明快で楽しい料理動画が人気の料理研究家・沼津りえさん。料理研究家ならではの視点で行う沼津さんの「大掃除」に密着したところ、早速試してみたいテクが満載でした。第1回目は「キッチン道具」についてお届けします。

「これさえあればOK!」3種の神器でピカピカに

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まずは、「これさえあれば、キッチンの汚れは大体落とせます!」と、沼津さんが溺愛する3種の神器がこちら。キッチンに常備して、サッと使えるようにしています。

(1)多目的クレンザー/ダイソー

「SNSで見つけて評判がよかったので、使ってみたら大正解! もう2〜3回リピート中です。シンクの水垢、鍋の焦げ、コンロの油汚れなど、万能に使えてお気に入り。クリームタイプなので、スポンジに直接少量取って磨けばOK。普通のクレンザーよりも白く残らない気がします」(以下「」内、沼津さん)

適量をスポンジに取り、クルクルと円を描くように磨く。

(2)ウタマロクリーナー/東邦

「とにかくスルッと汚れが落ちるので、どこでもこれで掃除しています。よく落ちるのに、中性洗剤なので嫌なニオイもなく、手にやさしい成分で安心して使えます。特に油汚れが気になる換気扇回りも、これをシュッとひと拭きして水拭きすれば、ストレスなくピカピカになりますよ!」

換気扇回りの油汚れもシュッとひと拭きでスッキリ!

(3)【激落ちママ】キューブタイプ/レック

「おなじみ『激落ちくん』のキューブ型にカットされたメラミンスポンジ。このミニサイズがちょうどいい! 私は透明のボトルに入れて、キッチンに置いています。最初はマグカップのコーヒー汚れ、キッチンツールの細部の汚れなど、軽い汚れから使って、シンクの水垢、コンロの油汚れなど、徐々にひどい汚れをゴシゴシ落として、小さくなってきたらポイ。大きなメラミンスポンジは使い切るのが大変ですが、これならこまめに使い切れます」

キッチンバサミの刃など、細かい部分の汚れも落としやすいミニサイズ。「この大きさが使いやすい!」

キッチン道具の細部の汚れまで落としてスッキリ!

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大掃除のときは、シンクやコンロ、換気扇などはもちろんですが、「1年お世話になったキッチン道具のお手入れも欠かしません」と、沼津さんは話します。

「キッチンツールは、私にとって商売道具。1年使った感謝を込めて、ひとつひとつキレイに磨いていきます。細かい溝や隙間に汚れが結構溜まっているので、普段はできない部分を徹底的に。細かい部分までキレイになると気持ちいいですよね」

「ピーラーの刃」の掃除

なかなか普段掃除できないピーラーの刃の掃除はマスト。メラミンスポンジを少量ちぎって箸に持ち、刃の狭い隙間をゴシゴシ磨いていきます。

「実は結構汚れているんです。メラミンスポンジに水を少量つけて磨くだけでよく落ちます」

メラミンスポンジをちぎってこする。
汚れがスッキリ! 実は結構汚れています。

「調味料ミル」を分解して掃除

意外と汚れているのが塩やこしょうを入れている調味料ミル。鍋の上で使うので、調味料が湿気で固まっていることが多いそうです。

「塩やこしょうが削られて出てくる下の部分が汚れています。分解できるものは分解し、楊枝で固まった調味料をかき出して。固まった調味料をこそげ取ると、かなりスッキリ! 砂糖などを入れている調味料ケースも、底の方で砂糖が固まっていたりするので、中身を出して掃除すると気持ちいいですよ」

ミルは分解して、細かい部分を掃除する。
塩の塊を楊枝でこそげ取る。
こしょうが湿気で固まっている。
驚くほどピカピカに!

他にも鍋を磨いて、包丁を研いで、共に働いてくれた道具たちに感謝の気持ちを込めてお手入れします。

おせちを作った後、1年の締め括りは「道具の入れ替え」

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沼津さんには、毎年おせち料理を作った後に行う、1年を締めくくる大事な作業があります。それは「道具の入れ替え」。

「菜箸や布巾など、1年使ってくたびれた道具を新年に向けて入れ替えます。新しい道具は準備しておき、おせち料理を作り終わった後、“1年お疲れ様”でしたという気持ちを込めて、いちばん最後に替えるんです。新しい年に向けて道具をリフレッシュすると、気持ちも新たに整いますね」

「菜箸」の入れ替え

「普段こまめに交換をしないので、1年の最後に交換すると決めています。うちの菜箸は全部同じサイズで、頭部分が加工されていないシンプルなデザインのもの。菜箸は1種類と決めているので、数が揃っていなくても大丈夫。焦げているもの、汚れがひどいものだけを取り除き、新しいものを追加します」

「1年お疲れ様」という感謝の気持ちを込めながら……。
菜箸は同じサイズ&デザインで揃えている。
焦げた菜箸は入れ替えて。数が揃わなくてもOK。

「布巾」の入れ替え

沼津さんは2種類の布巾を、1軍、2軍に分けて使っています。1軍は奈良の蚊帳布巾。2軍は無印良品の綿布巾と、こちらも同じアイテムで揃えています。

「1軍は蚊帳布巾で、私の大のお気に入り。吸水性が抜群で、もう他のものは使えません。こちらは食卓や食器を拭くときに使います。2軍の綿布巾はコンロ回りや油汚れを拭いたり、毎日気にせずガシガシ使う用。共に、穴が空いていたり、汚れがひどかったりするものは新しいものに取り替えて、最後は雑巾代わりに拭き掃除に使ってから処分します」

くたびれた布巾を新しいものに入れ替えて、気持ちも新たに。
右が1軍の蚊帳布巾。左が2軍の綿布巾。
布巾も1年使ってクタクタに……。
穴が空いた布巾は、最後は雑巾代わりに。

他にも、フライパンをリニューアルしたり、食器や保存容器など気付くと増えてしまいがちなアイテムを厳選したり、キッチン道具の見直しを行うそう。

1年に1度「入れ替え」や「見直し」を行うことで、ものが増えすぎず、風通しのよいキッチンをキープすることができるんですね。

沼津さんの大掃除テクは、早速真似したいものばかり。次回は「冷蔵庫の余った調味料を使ったお手軽レシピ」を紹介します。

 

写真/黒石あみ(小学館) 取材・文/岸綾香


 

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『野菜まるごと冷凍レシピ』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu  YouTube  管理栄養士  沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」

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