子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

投資初心者にもおすすめ!老後が不安なら「積立投資」をはじめよう【お金のプロに聞きました】

近年のインフレや物価高に、お財布は圧迫されっぱなし。少しでもお金に働いてもらおうと、老若男女問わず投資への興味が高まっています。

そこでお金のプロフェッショナル、ファイナンシャルプランナーであり個人投資家の藤川里絵さんに、「投資初心者がまずトライするなら、どんな投資がおすすめか」を聞きました。

投資をする前に大事なこと

null

そもそも投資をする際に、どんな人にも共通する大事で忘れてはならないことは「リスク管理」と藤川さんは言います。

「投資は、勝つ(儲かる)こともあれば負ける(資産が減る)こともあります。だからこそ、一番大事なのはリスク管理です。

まず、投資するお金=手元になくても困らないお金であること。つまり生活に必要なお金とは別と考えてください。

また、負けることにどこまで耐えられるかも知っておくべきです。もし毎月1万円積み立ててゆき、1年で12万円になったものが、8万円や9万円に減ってしまったらどうですか? 辛いと思うなら身の丈以上に投資しているので、投資額を減らしたほうがいい。ただこれは、体験しないと意外とわからないんですよね……」(以下「」内、藤川里絵さん)

投資をする2つの目的

null
自分はどちらのタイプ?

何事も、まずはやってみなければわからないのは世の常。それは投資も同じです。

そこで、いざ投資するとなったら最初に考えるべきことは、何のために投資をするのか? なのだとか。藤川さんによると大きく2つの目的があり、どちらを選ぶかで投資スタイルを決めるのがおすすめとのこと。

老後の資産形成なら「積立投資」

「積立投資」とは、一定の期間ごとに一定の金額ずつ、同じ銘柄を購入していく投資手段です。株式、投資信託、つみたてNISA、金など、さまざまな投資で取り入れられています。

「老後が不安でお金を貯めたいなら、10年、20年と長い目で見てコツコツとお金を増やしていく積立投資がおすすめです。むしろ投資の目的が老後の資産形成だけなら、積立投資だけでOK

中でも私のおすすめは、『インデックス投資』です。これは市場の値動きを示す指数である『インデックス』の値動きに連動をめざす投資手段で、値が高いときは量を少なく、値が安いときは量を多く、証券会社が買い付けてくれます。複数の銘柄に投資でき、これだけで分散投資ができます」

最初の一歩はインデックス投資という手もあり。

日々のワクワクや副収入に期待するなら「個別株投資」

「個別株投資」とは、自分が選んだ企業の株式を購入して利益を得る投資手段です。銘柄によって最低購入金額が異なり、社会や企業の状況により株価が変動するという特徴があります。

「私は積立投資からはじめましたが、老後にお金が増えていなかったらどうしよう?と不安になって、積立投資は続けつつ2010年から個別株投資もはじめました。だって、今と10年後でお金の価値が同じかわからないでしょう? 個別株式投資は自分で売買のタイミングを決められるので、ちゃんと利益を確定できるところが魅力です」

お金のプロが「絶対にしない」こと

null

積立投資、個別株式投資とステップを踏み、投資の世界を深めていった藤川さん。約15年のキャリアで「絶対にしない」と決めていることがあるそうです。

ひとつの資産に集中投資しない

銀行預金をはじめ、投資手段や投資先をひとつに集中しすぎないこともリスク回避につながるそうです。

「大切なことは分散投資です。さまざまな投資先や投資手段を知り、実践すること。何か一つに重きをおくのは賢明ではありません」

分散はリスク回避につながります。

「レバレッジ」をかけない

レバレッジ(Leverage)とは、「てこの作用」という意味。資産運用で、信用取引や先物取引で借入金などを利用して手元資金の何倍もの取引を行い、投資効率を高める手段を指します。しかしこれは、そのぶんリスクも大きいのだとか。

「私は絶対にレバレッジをかけません。つまり借金をしない。どんなに損をしても、自分の資金で投資すると決めています。身の丈に合っていることも長く続けるコツですよ」

自分が決めたルールを守る

藤川さんは個別株式投資で株式を買うとき、「ここまで値下がったら損切り(株式を売却すること)をする」と決めています。

「私も人ですから、値が下がっても『まだここから値上がるかも?』と思うこともあります(笑)。実際、売った後で値上がることも少なくありません。でも絶対に自分で決めたルールで売り買いをする。

なぜなら決めたルールをやぶってたまたま勝ったとしても、再現性がないからです。負けても勝ってもルールを守って少しずつ知識や経験を身につけていくことで、自分が成長していけるのも投資の醍醐味です」

でも、一度に多額が必要な「個別株式投資」は怖い…

null

現在、積立投資歴2年半の記者。話を聞くにつれ、個別株式投資に興味津々。

ただ、株って100株からしか買えなかったような? となるとある程度まとまった金額が必要ですよね? うーん、最初からウン十万円は怖いなァ。

100株、1000株など大きな単位でないと株が買えなかったのは、ひと昔前の話。今はもっと気軽な方法があります。それは『プチ株』や『ミニ株』などとも呼ばれる『単元未満株』という手段です」

おお、これは朗報! 次回は「単元未満株」について詳しくお伝えします。

藤川里絵さん。

【教えてくれた人】

藤川里絵(ふじかわりえ)さん

CFP、株式投資スクール講師、個人投資家。2010年より株式投資をはじめ、主に『会社四季報』を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。負けない投資がモットー。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を、日本中の(とくに数字オンチの)人に広めるため、講演活動、YouTube、オンラインサロンと多岐にわたり活動中。

藤川里絵の女子株CH『はじめの一歩』

▶︎▶︎お知らせ▶︎▶︎
毎日の生活に”上がる株”のヒントありまくり! 投資家デビュー応援セミナー
2025年1月26日(日)11:00〜13:30

女性限定の投資家デビュー応援セミナーを、リアル会場(東京都港区六本木)で開催。「個別株投資に興味はあるけれど、敷居が高くて一歩を踏み出せない文系女子はぜひ!」。
https://0126tousikadebut.peatix.com

『ド文系女子の株の達人が教える 世界一楽しい!会社四季報の読み方』

『ド文系女子の株の達人が教える 世界一楽しい!会社四季報の読み方』(SBクリエイティブ)

個人投資家のバイブルともいえる『会社四季報』。ただ、あまりにも膨大な情報が掲載されているため、どう活用すればよいのか、また、どこをチェックすればよいのかわからないという声も多い。そこで、本書では、自他ともに認める四季報マニアで、かつ四季報オンラインの大人気コラムニスト・藤川里絵さんが、推理小説のように謎解きを楽しみながら、かつ株価が上がる会社が見つかる、これまでにない新しい四季報の読み方を解説! !

購入はこちら

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載