子どもが産まれてすぐは、記憶がないくらい大変だったけれど…
null子どもを産んだばかりのころ、想像していたより何百倍も(笑)育児が大変すぎて、「いつまで大変な育児が続くの? 早く終わってほしい」とずっと思っていました。
泣いてばかりで、言葉も通じない。何時間も抱っこしてやっと寝てくれたと思ったら、ベットに置いた瞬間、起きる。夜中に何度も起きるので、まとめて睡眠を取るのも難しい。育児ノイローゼになる人がいるのも、本当に理解できる!と何度も感じていました。
子どもの親離れが寂しくて、留学に帯同を決意
nullなのに、つくづく勝手なもので、子どもが小学校高学年になり、“親よりも友達”になり、少しずつ親離れを感じはじめてくると、今度は「まだ親離れしないで〜。もっと一緒に過ごしたい!」と思うようになったのです(子どもにしたら、本当に勝手ですね……すみません)。
前回の記事で、中学受験を断念し、留学を目指すようになったと書きましたが、カナダを選んだのは、子どもの留学に親が帯同できる仕組みがあるからです。
子どもの留学の選択肢は、主に3つのパターン
null子どもが留学をする方法はいくつかあります。
国によって、何歳から単身留学ができるかは異なりますが、私もすべての方法について一度検討しました。
(1)「ホームステイ」で単身留学
親は日本に残り、子どもは現地の家庭にお世話になりながら、現地の学校に留学する方法。
(2)「全寮制の学校」に単身留学
親は日本に残り、子どもは現地の学校通い、放課後は寮で過ごす留学方法。
ここ数年、世界の名門と言われる有名ボーディングスクールが日本で開校することも話題になっていましたよね。授業も生活もすべて英語ですし教育方針も素晴らしく、日本にいながらにして留学と同じような体験ができ、海外に行くよりも子どもに会いやすいメリットがあります。
ですが調べてみると学費が超高額! 学費と寮費で年間800万円(!)というところもあったため、一般人の私には難しいと悟りました……。
(3)子どもの留学に親も帯同する「親子留学」
私が選んだのがこちらの方法です。子どもがまだケアが必要な年齢の場合、子どもの学生ビザに親が帯同できる留学の形。カナダはこの形を受け入れていたので、渡航先に決めました。
ホームステイで単身留学するよりは少し費用がかかりますが、極端に金額が変わるわけではなかったので、この金額で私も一緒に行けて、子どもと一緒に過ごせるんだとポジティブな印象も受けました。
食事も、習い事も、生活も。フルサポートできるのが「親子留学」の魅力
null親子留学のメリットは、日本にいるときと同じように子育てができること。子どもが悩んだときにそばにいられること。
たとえば、ホームステイや寮で近くにいられなかったら、ちゃんとご飯を食べてるかな?と心配になってしまいます。またホストファミリーに遠慮して、やりたいこともやりたいと言えずに我慢しているのでは、と不安になってしまうこともあるでしょう。
でも今は、カナダで一緒にいるからこそ、大好きな野球もこちらのチームで続けられています。春夏シーズンの野球は週に5、6回、練習や試合があるので、ホームステイだったらきっと難しかっただろうと思います。
子どもの留学のおかげで、私も変われた!
null子どもの留学に親が帯同するということは、親が仕事を辞めたり、働き方を変えたりする必要があります。それはひとつの高いハードルのように思うかもしれません。でも、まるで“仕事が趣味”のように、これまで働き詰めだった私にとっては、生活を変えてくれるきっかけにもなりました。
今は、子どもの学費が払え、生活ができる収入があればいいと考えているので、仕事のペースも緩めています。そのためか、先日の一時帰国で数カ月ぶりに会った何人もの友人たちから、「顔が穏やかになった」「表情が明るくなった」と言われたのです。
子どもが成長したときに、また以前のように仕事があるのか不安な気持ちもあります。でもそれ以上に、いつか親離れしてしまう子どもとの時間を、今はいちばん大切にしたいと思っています。
ファッションエディター。ファッション雑誌『Oggi』(小学館)、ウェブマガジン『mi-mollet』(講談社)を中心に、書籍、ウェブコンテンツ、ファッションカタログなどの編集・ライティングを行っている。好きが高じて著者として出版した、旅行ガイド本『子連れGUAM』(ワニブックス)は、これまでなかった“子連れ母”目線が話題を呼び、何度も重版。プライベートでは、12歳野球少年の母。2022年8月末から息子と2人でカナダに移住。親子留学の様子はInstagram@takahashi_kanako_ で投稿中。