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小5息子との「タスマニア島への子連れクルーズ旅行」をレポ!希少動物など自然との触れ合いも【シドニー教育移住#16】

こんにちは。シドニー在住ライターの橋浦多美です。冬に向かっているシドニーは段々と冬支度です。シドニーは、日本ほど厳しい寒さではないものの、朝晩は結構冷えるようになりました。今はとても日が短く17時になると真っ暗。日本の夏至はこちらでは冬至にあたります。さて、今回は、4月の子どもたちの秋休みに出かけた「クルーズ旅行」についてお伝えします。

オーストラリアの人は旅行が大好き!

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旅行が大好きなオーストラリアの人々は、日本よりも長い休暇を取る人が多く、子どものスクールホリデーに合わせてホリデーごとに出かける家族も少なくありません。スクールホリデーは年に4回ですが、旅行を予約するスピードも早く、ホリデーの後には、あちこちに行ったという旅行話に花が咲きます。

この4月の秋休み、我が家はカーニバルスプレンダー号という大型船でクルーズ旅行を初体験しました。日本でクルーズ旅行というと、老後の楽しみ、長い休みが取れる人だけ……というイメージがあるかもしれませんが、ここオーストラリアでは、船や港が身近なことから、クルーズ旅行は人気の旅行のひとつです。今回の行き先は、オーストラリア大陸の南にあるタスマニアです。5泊6日のスケジュールは以下の通りでした。

Day1 シドニーのサーキュラーキー港を15時に出港

Day2 終日船

Day3 寄港地:タスマニア・ホバート

Day4 寄港地:タスマニア・ポートアーサー

Day5 終日船

Day6 シドニーのサーキュラーキー港に朝6時に到着

全ての食事が含まれる「オールインクルーシブ」でコスパ◎

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夕食は自分達の番号があるテーブルで食べます。クルーズカードに記載されている指定の時間に着席するシステムです。日本食はありませんでしたが、数種類のメニューから選べるのはありがたかったですね。部屋はバルコニーではなく窓があるタイプをチョイス。低層階だったので、波が近くダイナミックでした!

最近の我が家の10歳双子ボーイズは、とにかく食欲が旺盛。食べても食べてもお腹が空くらしく、家ではご飯を軽く3〜4杯お代わりします。エンゲル係数が高いのが目下の悩みのひとつではあるのですが、外食費が恐ろしいほど高いここオーストラリアで、旅行中に双子ボーイズのお腹を満たすほど食べるとなると、ちょっとお財布が……もちません。ということで、クルーズ旅行の大きなメリットとして、食事が旅行代込みになっているので(一部有料レストランもあり)、実質食べ放題!ということに大きな魅力を感じました。

朝と昼はバイキングやカフェなど自分達の好きなところに好きな時間に行って食べられるし、夜は、レストランで決められた時間に自分のテーブル番号に着席してメニューを選ぶというスタイルです。これは自分達のために用意された席ですが、食欲がなかったり、バイキングで好きなものを食べたい、また部屋で食べたいのでルームサービスを注文したいなどの行動も自由です。

また、外食費同様、オーストラリアは宿泊費もとても高いのですが、クルーズでは船に寝泊まりするので、今回の旅は、意外にも旅行代がそれほど高くなく、結果的にコストパフォーマンスがとてもいいという結果になりました。

「船内アクティビティ」は、飽きさせないプログラムがズラリ!

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船内のプールはちょっと寒かったですが、スライダーは温水で子どもは大満足。船内のホールではビンゴ大会やショーも盛り上がりました。我々はカジノはしませんでしたが、次回は挑戦してみたいです!

今回利用したクルーズ船は、乗客が約3,000人、乗員が約1,000人の大所帯でした。船自体もとても大きく、船内には、プール、スライダー、ジャグジー、ジム、バスケットコート、ミニゴルフコース、卓球場など体を動かせるスポーツ施設や、カジノ、ゲームセンターなどインドアで楽しめる施設、ショッピングやバーなど大人の楽しみどころも充実しており、5泊6日では回りきれないほどでした。

また、各時間ごとにいろいろなイベントが予定されていて、ダンスショー、コメディーショー、ビンゴ大会や映画上映など、どこで何が行われるかは基本的に船内アプリを見てチェックするというシステムでした。我が家はビンゴ大会や、ダンスショーに参加しましたが、ドリンクを飲みながらの鑑賞でリラックスして楽しむことができました。

驚いたことに、このアクティビティが、1時間おきくらいにとにかく詰まっているんです。日本だったら夕食を食べたらお風呂に入って寝る……というような時間の過ごし方が多いと思うのですが、朝は7時から、遅くは22時開始など、1日を目いっぱい使って遊ぶみんなの姿に尊敬の念を抱いたほどです。

もちろん、全てのアクティビティは強制参加ではないので、好きなものに、好きなだけ参加するというスタイルですが、あれもこれもと参加しているとあっという間に時間が過ぎていくのです。

寄港地では「エクスカーション」に参加をすることも!

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Day3、Day4には寄港をして下船できるという今回の旅。寄港地は、オーストラリア大陸の南にあるタスマニアのホバートとポートアーサーの二箇所でした。朝、船が港に着くと、順番に下船し基本的には夕方まで自由行動です。船に留まって船内を楽しむことも可能ですが、我々はタスマニアを訪れるのは初めてだったので、船を降りて観光をすることにしていました。土地勘もないので、オプショナルのバスツアーに事前に申し込み、動物が見られる「ボノロング野生動物保護区」に行きました。

お目当てはタスマニアンデビル。今はタスマニアにしか生息していない絶滅危惧種だそうです。見た目は可愛らしいのですが、じつは骨までも噛み砕くほどの強靭なアゴを持っているそうです。近づくのがちょっと怖いのかと思いましたが、人間は襲わないとのことで安心しました。

そのほか、オーストラリアではお馴染みのカンガルーもいて、子どもたちはカンガルーへの餌やりが気に入ったようです。また、日本では見られない鳥などを見ることもできて、動物との触れ合いを楽しみました。オーストラリアの楽しみの一つは、動物や自然が身近であることだと思います。我が家の双子は東京生まれ東京育ちで自然や動物が身近ではなかったので、オーストラリアのワイルドライフに驚きつつも、少しずつ馴染んで楽しんでいます。

クルーズ旅行の寄港地観光はちょっと時間が忙しいのが残念で、動物と触れ合った後は、慌ただしく乗り降り自由の2階建バスで市内観光。途中大人はビールと名物のムール貝で一杯、このビールと貝が本当に美味しくてもう一杯いきたいところでしたが、タイムオーバー。もう少しゆっくりしたかったな〜というのが正直な気持ちでした。

懸念は船酔い、インターネット、天候がどうなるか…

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期待していたサンライズ、サンセットは残念ながら綺麗には見られず……。シドニーに到着した朝もあいにくの雨、大荷物をガラガラと引いて帰りました。

クルーズ旅行をしようと思った時に懸念したのは、やはり船酔いでした。クルーズ旅行を経験した人に聞くと、酔い止めを飲んだ、終始酔い止めのパッチをつけていたなどの対策をしたということで、我々も酔い止めを多めに準備していました。

基本的には乗り物酔いに強いと思っている私たちですが、初日出港した後になんと夫がすぐに船酔いに! 気持ちが悪くなるというよりは、ゆっくりとした揺れがどうやら眠気を誘うらしく、パタッと寝てしまうという事態になってしまいました。2日目以降はみんな徐々に揺れに慣れてきて、特に酔うこともなく、持っていった酔い止めも使わずに済みましたが、気になる方は船酔い対策は事前にしておくことをお勧めします。

そしてもうひとつ懸念していたのはインターネット事情です。事前に船のアプリや、クルーズのWi-Fiを扱っているところで有料で申し込むことはできますが、なんせ船のインターネットはお高いのです。寄港地では問題なく携帯が通じるので、それ以外の船の上で過ごす日をどうするかと悩んだのですが、思い切って数日のデジタルデトックス!と意気込み、インターネットなしの生活を久しぶりにしてみました。しかしやはり現代人はインターネットに慣れすぎているのか、ないと不便さを感じてしまいました。次回は前もってWi-Fiを予約をしたいと思いました。デジタルデトックスは失敗です……。

また、仕方がないのは天候ですね。寄港地では好天に恵まれたものの、シドニーを出港する日も戻った日も雨。また船内でも天候があまり良くなく、楽しみにしていた船上から見るサンライズとサンセットはお預けになりました。またの機会に期待したいと思います。

タスマニアで自然や動物に触れ、クルーズ船でオーストラリアカルチャーを学んだ子どもたち。しっかりと充電完了し、Term2(2学期)に突入しています。

次回は7月15日公開予定です。

橋浦多美
橋浦多美

大学卒業後OLから25歳でアナウンサーへ転職。テレビ、ラジオ、司会等を中心に現在はフリーのアナウンサーとして活動中。得意分野は家計経済で、暮らしがよくなるお金との付き合い方を日々考えています。FP、宅建士、ビジネスマナー検定、食生活アドバイザーなどの資格を保有。双子男児の母。

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