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オーストラリアの「スクールホリデー」の過ごし方。お泊り会やプレイデートも盛んです【シドニー教育移住レポート#15】

こんにちは。シドニー在住のkufuraライター・橋浦多美です。シドニーに教育移住をして1年4カ月が経ちました。南半球に位置するオーストラリアは、日本とは季節が反対で、今は秋。これから冬に向かうところです。子どもたちは、4月のイースターホリデーを満喫した後はTerm2(2学期)に入りました。

シドニーの学校は4学期制

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シドニーがあるオーストラリアのニューサウスウェールズ州の学校は、幼稚園から高校まで4学期制になっています。新しい年度の始まりは2月で、我が双子もこの2月にYear5に進級しました(日本では4月に小学5年生になる学年です)。

毎学期、1012週間くらい(こちらではTermの1週目をWeek1、2週目をWeek2……と表現します)を過ごすと、約2週間の休みが入り、夏休みだけは約6週間というスケジュールです。今年も2月の最初の週にTerm1(1学期)が始まり、Week10までの10週間を過ごし、1学期を終えて秋休みに入りました。

子どもたちの長期休みは「School Holiday(スクールホリデー)」と呼ばれています。日本と大きく違う点は、宿題です。日本は長期の休みではたくさんの宿題が出ますが、こちらは学校からの宿題は一切ありません。子どもの頃から「休みはしっかり休む」というカルチャーのようですね。

また、子どもたちのSchool Holidayに合わせていろいろなスケジュールが変わります。例えば、私が行っている英語学校もSchool Holiday中は一緒に休みに入るし、普段は週末しか開かない遊園地が毎日営業したり、交通ルールも学校があるかないかで変わったりと、子どもが社会の中でとても大切にされている印象を受けます。

シドニーの4月はイースターがあり、祝日が少ないオーストラリアでは珍しく連休があり、気候も暑くもなく寒くもなく過ごしやすい秋休みになりました。

スクールホリデーの子どもたちの過ごし方

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子どもたちのSchool Holiday中の過ごし方はいろいろあるのですが、主にいくつかのパターンになります。

1:プレイデート

「プレイデート」とは、友達と日中どこかで遊んだり、出かけたりすることです。公園で遊ぶこともあるし、映画を見ることもあるし、一緒にイベントなどに参加をすることもあります。

年齢が小学校高学年くらいになると、自分の親が必ず一緒ということもなく、誰かの保護者がいればいいので、今日は我が家は子どもをDrop off(子どもを降ろして預ける)だけ、逆に次回は私がGuardian(見守り役)というように、親は交代で子どもたちの世話をするということもあります。

もちろん、親同士がとても仲が良く、お互いに見守りながら話をしているということもあります。人によっては仕事が忙しい人もいるので、お互いの状況や助け合いの精神によって変わるということになりますね。

2:友達の家にお泊まり会

シドニーに来て頻繁に目にするようになったのは、誰かの家に子どもが泊まりに行く、もしくは友達が泊まりに来るということが割と一般的のようです。国土が広いので、日本に比べれば家自体が広いこともあるでしょうし、逆に言えば、日本のように無料で遊べるような児童館や、安価で遊べるようなところもほぼないので、家を行き来することが多く感じますね。

我が家はまだそんなに行き来していないのですが、特に女の子の家では多い気がします。

3:デイキャンプに参加

学校でも休み中のデイキャンプでも食べるものは基本的に持参になります。最近は日本で買ってきたTHERMOS弁当箱がヘビロテです。あたたかいのが嬉しいとのこと。この日のメニューは焼きそばでした。

せっかくの長い休みなので、子どもたちには普段学校では経験しないようなことを経験させたいと思いますよね。そういった子どもたちのために、「デイキャンプ」と呼ばれるものが休み中にはたくさん開かれます。

スポーツやアート、アドベンチャーや科学、スピーチなどいろいろな種類があります。それらはひっくるめて「デイキャンプ」と呼ばれています。ただし、“デイと言っても朝から晩までではなく、“キャンプ”といっても泊まりではなく日帰りです。9時から15時というのがデイキャンプで、ハーフデイキャンプになると、9時から13時という時間帯が一般的です。

また働いている人のために、延長で17時くらいまで預かってくれるところもありますが、これがどのキャンプも結構なお値段なんです。9時〜15時で大体$100前後(2025年4月現在、1AUD=90円)ですから、1万円弱くらいが1日のお値段になってしまいます。休み中、全部の日程を参加すると割引もありますが、決して破格に安くなるというものではありません。

さらに、弁当やお菓子、飲み物も全て持参というシステム。休み中も弁当を作らなくてはいけないという状況が親としてはなんとも辛いですね。

今回、双子たちは2日間だけテニスのキャンプに参加しました。

4:家族で旅行

シドニーのシティにあるCircular Quayからオーストラリアの南、タスマニアへ5泊6日のクルーズ旅行に行きました。乗客約3,000人が乗れる大型船です。

オーストラリアの人々はとにかく旅行が大好きです。子どもが休みのたびにあちこち旅行に行く家族も珍しくありません。ですので、子どもが休みになると旅行の値段も一気に上がってしまうのが辛いところですが……。特に4月は季節もいい上にイースターホリデーがあることから、旅行のハイシーズンになります。

今回は、我が家は初の船旅、クルーズ旅行に行ってきました。私の中ではクルーズ旅行というと“老後の楽しみ”であり、あまり一般的ではないイメージを持っていましたが、オーストラリアではクルーズ旅行は珍しくないようです。

特にシドニーでは、シドニーの中心地の港にいつもクルーズ船が出入りしています。今回は、シドニーオペラハウスの近くにある、 Circular Quayから、オーストラリアの南に位置するタスマニアまで往復で56日の旅に出かけてきました。大人も子どもも初めての船旅に大はしゃぎ……。旅の内容は次回以降の連載で詳しくお伝えしますね。

5:預かり保育

共働きの家ではやはり「預かり」を利用するご家庭も多いですね。各学校にある学童のような預かりシステムが、休み中は朝から晩までのプログラムを用意しています。これも元々は1日預けると100ドル前後(2025年4月現在、1AUD=90円、日本円で1万円前後)と結構なお値段になります。シドニーは元々物価が高いのですが、子どもに関わることは特に高い気がします。

ただし、こちらの市民権、永住権を持つ人たちは補助があり、各家庭の年収によって後から割引が受けられるというシステムですが、我が家のようなビジネスビザホルダーは残念ながら対象外なので、高いままです。なので、最近は預かりからはちょっと遠ざかっているという状況です。

預かりの内容自体は、よく考えられていて、朝からモーニングティーがあったり、日によって日帰りの遠足に出かけたり、ゲストが来てイベントのような形を取ったりと充実した内容になっています。 

6:地域のイベントに参加

その他、このイースターの時期では、教会が子ども向けのイベントをやっていることもありますし、定期的に図書館で子ども向けのイベントを開催したりしているので、そういったものに参加をすることもあります。

毎度のことながら、ホリデーをどう過ごすかは、下調べやスケジュール調整も大変です。人気のイベントやキャンプは結構な勢いですぐに満席になったり、いろいろな経験をさせてあげたいと思う一方で、予算との兼ね合いもあり毎度頭を悩ませるというのも本音です。すでに、次の休み(冬休み)はどうしようかな……と思ったりしています。

次回(6月15日公開予定)は、4月に初めて参加したクルーズ旅行についてお伝えします。お楽しみに!

橋浦多美
橋浦多美

大学卒業後OLから25歳でアナウンサーへ転職。テレビ、ラジオ、司会等を中心に現在はフリーのアナウンサーとして活動中。得意分野は家計経済で、暮らしがよくなるお金との付き合い方を日々考えています。FP、宅建士、ビジネスマナー検定、食生活アドバイザーなどの資格を保有。双子男児の母。

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