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渡豪2年目!「日本・オーストラリアの小学校の好きなところ、苦手なところ」子どもの意見【シドニー教育移住レポート#12】

こんにちは。kufuraライターの橋浦多美です。2024年1月から日本の小学3年生だった双子を連れてシドニーに教育移住をしています。今回、シドニーの12月、1月の長い夏休みを利用して、日本へちょっと長めの一時帰国をしていました。その間、日本では以前通っていた小学校に体験入学という形で約1カ月間通わせてもらい、一気に日本の小学生に戻りました! 今回は「子ども目線の“日本の学校の好きなところ・苦手なところ”」についてお伝えします。

子ども目線で!日本の小学校「ここが好き」

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シドニーの小学校は制服あり!日本の公立小の私服が嬉しい

シドニーの公立小学校では決められた制服を着用して登校していましたが、日本の公立小学校では好きな服装で登校。子どもは着慣れた私服の方が楽だそうです。親は決まった制服の方が楽かもしれませんが……。

日本の学校給食が大好き!シドニーのお弁当タイムは自由きまま

日本の小学校の校内で作られたあたたかい給食は、なんといっても1日の学校生活で一番楽しみな時間のようです。友達と話しながらみんなで同じものが食べられるのは楽しいひととき。メニューも季節感があり、日本の文化を感じられるものが多く、栄養もバッチリ! シドニーの学校は机と椅子に座って食べるわけではなく、ベンチや地べたに座りながらワイルドに食べていたので、給食の方がしっかり味わえるとのこと。お行儀よく食べてもらった方が親としては有難いと思ったりします。

日本の学校は一人一人の席があってきれい。シドニーはフリーアドレス制

日本の学校は一人一人の机と椅子、そして荷物を置く棚があるため、自分の居場所があると感じるのだとか。シドニーの学校では、特に座席が決まっていないし机も一人一個あるわけではないので、なんとなくベンチや椅子に座っていたそう。

また、日本では毎日ではないものの掃除の時間もあるので、とにかく学校は清潔。シドニーでは一度も掃除の時間を体験したことがないそうで、一体いつ掃除をしているのだろうかという疑問もあります。勉強以外にもこういった生活習慣を身につけさせてもらえるのが親としてはとても有難いなと思います。日本人が綺麗好きなのは子どもの頃からの習慣ということもありそうですね。

母国語の授業のほうが隅々までわかる

冬休みの宿題に出た「書き初め」。久しぶりの書道で準備や書く姿勢に悪戦苦闘しましたが、とても楽しかったようです。3学期の授業でも真剣に取り組んでちょっと上達した気がします!

シドニーに移住をして1年弱、双子は1年間英語の学校生活を送りましたが、今のところ、やはり生まれ育った日本で日本語の方が楽なようです。細かいニュアンスや日本の文化慣習はやはり母国語の方が楽なようですね。

学校の授業自体も45分ずつとシドニーよりも日本の方が細かく分かれていて、また、バラエティに富んだ勉強ができるとのこと。音楽ではリコーダーを使ったり、図工では工作を作ったりと、楽しんでできるものが多いのも気に入っているそうです。

シドニーも日本の学校もiPad活用中

シドニーで通っていた学校は教科書がなく100iPadを使用していましたが、1年ぶりに帰国した日本の学校でもiPadなどタブレットの活用が進んでいるようでした。iPadに慣れれば、その方が楽ちんだそう。ただし、漢字の書き取りは全て手書き。これだけは書きながら手で覚えるということは変わっていないですね。

シドニーの学校は広大!日本の学校はコンパクトで、中で迷わない

オーストラリアは国土が広い分、学校の敷地も広く、迷うほどの広さ。日本の学校は校内の移動が楽だそう。教室もコンパクトで、みんなとの距離が近いのが嬉しいそうです。

治安のいい日本では、放課後の楽しみがたくさん!

日本にいた頃はいくつか習い事をしていたのですが、今は一時帰国中なので日本では習い事は全くありません。なので、放課後の時間、友達と遊ぶのがとっても楽しいようです。小学4年生ですから、親がべったりはつかず、帰宅時間と親とのルールを守れば自由にお友達と遊び、時には公園、児童館と場所を変え、コンビニや自動販売機で小遣いの範囲内でお菓子や飲みものを購入するなど満喫しています。シドニーでは親がつかないと遊べないし、食べられないし、移動もできませんでした。日本の治安の良さと便利さと仲間に大いに感謝です!

これはちょっと…日本の小学校「ここが苦手」

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日本の学校のほうが始まる時間が早く、終わる時間が遅い

シドニーの小学校は、月曜から金曜まで毎日9~15時の時間割で、土日は授業は全くありませんでした。双子が通っていた日本の学校は、登校は825分までで、在籍している4年生は6時間授業のことが多く、水曜日以外は15時半くらいの帰宅。結構、くたくた!と言いながら帰ってきていました。今回は体験入学で期間が短いこともあり、たまたま土曜登校日にはあたりませんでしたが、時には土曜日の授業やイベントに重なることもあります。土日は100%休みのシステムは、シドニーの学校の方がいい点だそうです。

日本ではランドセルが重く、教科書類がズッシリ…

シドニーでは学校指定のリュックサックを持って登校していました。中身は基本的にiPadとお弁当。教科書やノートの紙類は一切ありませんでしたが、日本の学校は教科書がたくさん。それに体育着や図工の道具などなど、とにかく荷物が多い! シドニーでは体育がある日は朝から体育着を着て登校するので、学校内で体育着を持っていく、着替えるというということはありません。シドニーは送り迎えが車やバスだったりするのですが、日本では基本歩いて登校なので、自分の荷物の重さが肩にずっしりきて辛いようです。

日本の勉強は詰め込み式?ゆったりペースのシドニー

シドニーの小学校は大らかで、全体的に勉強はゆったりとしたスローペース。それに比べると日本の小学校はとにかく教えて、書かせて、覚えさせて……、授業が忙しく感じるようです。特に国語の時間の漢字は、ちょっと辛いようです。しっかりとした座学の勉強から1年間離れていたので、座って静かに授業を受けるというのがなんだか落ち着かないそうです。

日本は宿題が多く、提出が早い!

シドニーの小学校は学校によって宿題がありますが、基本的には月曜にもらって金曜提出、また来週までと時間の猶予が結構ありました。でも日本の学校は今日の宿題は基本的に明日まで。何がなんでも今日中にやらないと〜とぶつぶつ言いながらやっていました。

一時帰国でしっかりと充電。2年目のオーストラリア生活の目標を聞きました!

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英検受験は2025年の目標のひとつ。日々生きた英語に触れているので、耳は鍛えられているのだと思いますが、学校でも家でもiPadで勉強をすることが多いので、書いたり読んだりするのはまだまだ苦手です。4級受験から初めてみようと思っています。

日本の一時帰国が終わりシドニーに戻ったらすぐに始まるのが、新学期。シドニーの学校は2月が新学期なので、2人は2月からは小学5年生になります。2月からは新しい学校に通学予定で、日本人は同じ学年にはゼロという環境になるので、新しい制服とともにどんな学校生活になるのかとドキドキしているようです。そこで、2人にシドニー生活の目標を聞いてみました!

双子兄

「英語を頑張りたい! 野球も続けたいし、日本で習っていた水泳も再開したい!」 

双子弟

「野球のチームで四番バッターを目指したい」

という回答になりました。昨年1年間はとにかく英語に慣れさせようと英語に対しては何にも対策をしなかったのですが、英語力が果たして伸びたのか、伸びなかったのかも把握できないので、今年は英検を受けてみようと思っています。何級くらいからスタートしたらいいのかと迷ったのですが、本屋さんで、問題を軽く見せて、「この問題わかる?」と聞いたところ、おそらく5級は大丈夫そうなので、4級からスタート予定です。また、大好きな野球にも力を入れて、チームメイトとの交流も楽しみたいとのこと。思いっきり頑張ってほしいと思います。

また、子どもたちだけでなく、私も2年目なので本腰を入れないといけないところ。子どものことはもちろん、仕事もあるし、また、私自身の英語も課題。2月からは週3回の英語スクールの申し込みもしたので、ここで一気に気合を入れなくてはと思っています。

思いっきり楽しんだ日本をまた離れるのは寂しいけど、気持ちを引き締めて頑張るのみです。

次回は3月15日にお届けします。

橋浦多美
橋浦多美

大学卒業後OLから25歳でアナウンサーへ転職。テレビ、ラジオ、司会等を中心に現在はフリーのアナウンサーとして活動中。得意分野は家計経済で、暮らしがよくなるお金との付き合い方を日々考えています。FP、宅建士、ビジネスマナー検定、食生活アドバイザーなどの資格を保有。双子男児の母。

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