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まさかの学校探し&家探し再び!物価は高騰中…「豪・教育移住」のリアル【シドニー移住レポート#9】

こんにちは。今年1月に9歳双子を連れて一家揃ってオーストラリア・シドニーに教育移住をした、kufuraライターの橋浦多美です。日本とは季節が逆のオーストラリアは、春から初夏へ移り変わり、暑くなるとともに、紫外線がとても強くなってきました。オーストラリアでは日傘をさすという習慣はほとんどないのですが、私はあまりの日差しの強さに、日傘が手放せません。

さて、こちらに来て10カ月近くになります。まだまだ海外暮らしは慣れないことも多く、まさかまさかの出来事が続いております……。

物価は上がる一方…オーストラリアの暮らし

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シドニーのスーパーで購入した卵。12個入りで7ドル(約700円)でした。今年に入って1割弱くらい上がっています。気をつけないと割れていることもしばしばなので、必ず開けてチェックします。しかし高すぎですよね……。

10カ月前にこちらに来た時に思ったのは、とにかく物価が高いということ。スーパーで購入する日々のものはもちろんですが、外食、交通費、家賃、光熱費、旅行、教育費、とにかくありとあらゆるものが驚くほど高いです。日本に比べて元々の人件費が高いので、給与水準も高いとはいわれるものの、そうはいっても物価の値上がりに比例して毎月給料が上がるわけでもないので、この日々の値上げはとってもキツイです。

また、ここではオーストラリアドルで生活しているので、直接的な影響は少ないものの、円安が進んで、日本円がどんどん目減りしているのもちょっとストレスになりますね。

どうにかならないか悩む、高すぎる…「家賃」

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物価がなんでも高いので、手作りをする機会も増えました。学校の”おやつタイム”にも持っていけるクッキーは、簡単だし日持ちもするので定番おやつに。一緒に作って食育も兼ねてます〜!

シドニーに来て一番高いと思ったのは「家賃」です。こちらは日本と違って1週間ごとにいくらという設定なのですが、場所によっては、2bedルーム(2つの寝室とリビングダイニング)で、1週間で10万円以上する部屋も珍しくなく、月に換算すると4050万円くらいという、日本だったら都内の超都心に住めるような金額になってしまいます。

そんなに高いなら、相当ラグジュアリーな家に住めるのかというと、これがまた家のクオリティが高い訳ではなく、さらに、クリーニングも済んでいないような家も多いので、内見に行ってはテンションが下がる……という繰り返しです。

また、期間は1年契約が多いのですが、近年では1年ごとに10%くらいの値上げを要求されています。我が家も夫が数カ月先にこちらに来ていたので、この11月に1年の契約更新の時期を迎えたのですが、相場が上がっているからという理由で毎週60オーストラリアドルの値上げを要求されました(202410月現在、1オーストラリアドル=100円)。

月に換算すると、約250オーストラリアドル(約2万5,000円)の値上がりになるので、更新をするかしないかをどうしようかと迷っていたところ、今度は「オーナー自身が今私たちが借りている家に急遽帰ることになったので、出て行ってほしい……」ということになり、慌てて引っ越し先を探すという状況に。

日本ではそういうドタバタはあまり聞きませんが、オーストラリアは、とにかく大家さんが強い。聞く話では、結構一方的と思われる交渉も珍しくなく、例えば「家を売ることになったから出て行ってほしい、来週から毎週内見の人が見にくる」はたまた、「次回から家賃大幅に3050%アップ」など、とにかく家賃が高額以外にも、家に関する悩みやトラブルは尽きない状況のようです。

ということで、こちらに来てまだ1年も経たないのに、まさかの引っ越しという事態に……。そして、今住んでいる地域は、新しく地下鉄が通ったこともあり、家賃が高騰中。思うように探せなかったので、少し離れたところに引っ越すことになりました。

ビザによって「公立の学校でも学費がかかる…」

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学校では日々英語を勉強していますが、1年でペラペラ〜というのはなかなか難しいですね。でも、本人たちの頑張りは認めてあげたいと思います。

オーストラリアは移民がとても多く、いろいろなビザを取得して暮らしている人が多いです。そして、そのビザの種類によって受けられる社会保障が違います。

主に医療や学校がそうで、今通っている公立の小学校もこちらの市民権や永住権を持っている人は無料ですが、その他の人はビザの種類によって、1年間1人いくら、というように毎年金額が設定されており、そのほかに、遠足、旅行、運動会……とイベントごとに追加料金を請求されるシステムです。来年度はまた公立学校の学費値上がりの連絡が来ており、世知辛いことこの上ないですね。

子どもの学校を探している当初は、できるだけ現地の人たちとローカルな学校生活を送ってほしいと現地公立校を選びました。通ってみれば、今住んでいる地域にとても日本人が多いので、全校生徒800人ほどの生徒に対して約1割、約80人の日本人がおり、校内では英語を使わずとも日本語でやり過ごせることも多いらしく、思い切って学校を変えてみようかという話があがり現在家族会議中です。

子どもたちもそれなりに努力をしているので、英語でのやりとりや短い会話は成り立つようになったものの、目標としていたところには遠く及ばず、到達率で言えば30%くらいの様子です。せっかく慣れた学校生活ではありますが、英語習得を一番の目標にしてきたので、どうしようかと考えています。

小学校も残すところあと残り2年。日本でいう中学校(こちらではハイスクール)に入ると、一気に勉強が難しくなり、おそらく今の読み書きのレベルではこちらの勉強にはついていけないだろうという黄色信号が灯っている状況です。

公立の日本人が少ない学校か?それとも私立校か?

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今の学校を選んだ理由の一つは、私たちが持つ種類のビザの定員にまだ余裕があったということがあります。他の公立校に移るとなると、今のビザで入ることができるかという問題が最初に発生するので、思い切って私立もありなのではないかと、私立も含めて探しています。人気の学校は生まれてすぐにウェイティングをしている人が多いとききますし、あまり情報がない中、一つ一つ当たっている状況です。

私立の学校もいろいろな種類があるのですが、ビザの関係で公立の学校でも結構な金額を払わなくてはいけない私たちの状況を考えると、学校によっては学費も割とお手頃で、私立校でもあまり学費の負担の差異もないということがわかり、なるべく日本人が少なく、かつ通いやすいところがあれば学校を変わることも前向きな選択肢と考えています。

オーストラリアに来て思うことは、とにかくペースがゆっくりであるということ。いい点に目を向ければ大らかで広い心。困ったな〜と思うのは、とにかく連絡の返信や物事の進みが遅いこと。この4学期中にどうするかを決めなくてはいけないので、家の引っ越しと共に、学校もどうするか検討中。一体どうなることやら……。

次回(1215日)は「引っ越し&学校探しその後、日本に1年ぶり一時帰国へ!」編をお送りします。

橋浦多美
橋浦多美

大学卒業後OLから25歳でアナウンサーへ転職。テレビ、ラジオ、司会等を中心に現在はフリーのアナウンサーとして活動中。得意分野は家計経済で、暮らしがよくなるお金との付き合い方を日々考えています。FP、宅建士、ビジネスマナー検定、食生活アドバイザーなどの資格を保有。双子男児の母。

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