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「オーストラリア教育移住」家とお金の準備、しておいてよかったこと、不要だったこと(生活編)【シドニー教育移住レポート#8】

こんにちは。今年の1月に9歳の双子男児を連れてシドニーに教育移住をした、kufuraライターの橋浦多美です。シドニーはもう春。時折寒い日があるものの、日差しが強く、日焼け止めとサングラスが欠かせない日々です。子どもたちは現地の野球チームに加入して、毎週どろんこになりながら楽しくやっています。そして、記事を書いている今は、学校は春休み真っ只中。今回の休みはそれぞれ作品作りをしたいようで、お出かけと作品作りの半々になりそうです。

こちらに来て8カ月が過ぎ、日本を出る際に持ってきたものや準備をしたものも少しずつ品不足になってきている今日この頃。今回は「オーストラリア移住の身の回りの準備」について個人的に思うことをお伝えします!

絶対に必要な「家とお金と情報」

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どこの国に移住するとしても、インターネットなどを活用して、できる範囲での下調べが大事なのですが、こちらに来てみると、調べても調べても出てこないことが本当にたくさんあるんだな〜と思いました。子どもの学校のことと同時に、暮らしのプランニングも立てなければならないので、移住前は本当に慌ただしかったです。

【1】暮らしの鍵になるのはやっぱり「家探し」

家具が何もなかったので、少しでも家具があったらと思って探した家。カウンターキッチンにある可愛らしいスツールは大家さんのご厚意で借りられることに。ダイニングテーブルを買うまでとても役立ったし、朝食はカウンターキッチンでささっと食べることが多く、とても気に入っています。

どこに住むかはとても重要ですが、これまた土地勘もなければ、情報も少なく苦労しました。その上、シドニーはコロナ禍後、移民が増えていて、そもそも住宅の供給が間に合っていないそう……。需給バランスが悪く、家賃は目下高騰中。当初の自分達の予算で探すのは結構大変で、いつの間にか予算はどんどん上がっていきました。

さらに、困ったのは、希望の家があっても、子どもの学校に空きがない、子どもの希望の学区内を探せば家が決まらないと板挟み状態。こちらは、内見の日があらかじめ週末の15分間などと設定されていて、そこに見たい人が集まるシステム。需要の方が高いので、1件の物件に対して、多いときでは20組以上来ることも。先に出国した夫が内見をするも、なかなか決まらず……とても苦労しました。

また、家の作りや質が日本とは違うので、自分達が思っていた条件を全て通すことは不可能ですから、取捨選択が必要でした。

家を探す際の条件でいえば、我が家の場合、

1.エアコンは絶対
2.日当たり良好
3.バスタブは欲しい
4.駅まで徒歩圏

 この4つは絶対に譲れない条件でした。また、できればベースとして、

1.築浅物件
2.フローリング
3.備え付けの家具

などが叶えたい条件としてありました。また、我が家はたまたま網戸があったのですが、オーストラリアは網戸がない家が多いです。なのに虫や害虫が多いので、網戸がなければハエや蚊などが入り放題。友達の中には、こちらの日用品店で網戸を購入してDIYしたという人も。日本とは勝手が違うことをおおよそ見当つけながら探さなくてはなりませんね。

また、オーストラリアの家の契約は1年更新が多いようです。まもなく契約をして1年になるこの家は、今度は値上げの悩みです。日本で賃貸中に家賃が上がるというのはそう頻繁にあることではないと思うのですが、こちらは毎年のように10%、20%平気で上がります。我が家も先日10%値上げの通知が来ました。なんと物価の高い国なんでしょう。気持ちがついていかないのが本音ですが、気持ちはもちろん、お財布も余裕を持っておかなくてはならないということなのでしょうね。

【2】何があるかわからない…準備しておきたい「お金のあれこれ」

主人がこちらで働く給料はオーストラリアドルでもらっていますが、私たちが日本にいる時にもらっていたお給料や、貯めたり運用してきたものは日本円でしたから、持っているお金の多くは日本円です。こちらで使う際にはオーストラリアドルで支払う必要があるので、日本円からオーストラリアドルにスムーズに両替できる「海外送金サービス」の口座を作り利用しています。

口座は全てオンラインで管理しています。口座には、デビットカードの機能も付随されているので、日本に住所があるうちに口座を作っておいて、こちらに来てすぐに対応できるようにしておきました。

また、日本で使っていた銀行そのものも、全てオンラインが使えるように整えて、こちらでも操作ができるようにしておきました。お金まわりの準備はやりとりに時間を要することもあるので、早めの準備が必要ですね。

日本のクレジットカードももちろん使えるのですが、為替換算に手数料がのること、お店によってはクレジット会計時に1%ほどの手数料が上乗せされると表示されていることも。最近は、金額が大きくなると日本で発行されたクレジットカードでは支払いができない場所があるそうなので、やはりこちらの支払いはこちらのカードでした方が楽だと思いました。

オーストラリアはキャッシュレスがとても発達していて、カードが使えないところはほぼありませんし、逆に現金を使う場面はとても少ない! この先は完全キャッシュレスを目指しているともいわれているので、日本で両替してきた現金は使う場面があるのだろうか……と思うくらいです。

また、出国時までに郵便関係や税金関係などの準備も必要です。全てがオンラインでは完結せず、書類でのやりとりが多いため、日本の手続きは早めにやっておくほうがいいと思います。

【3】これがなくてはもう何もできない…「スマホ・インターネット関連」

おそらく世界中どこでも何をするにも、スマホがなくてはならない時代。日本の番号を維持しつつ、こちらの携帯電話を持つために、デュアルSIMを利用しています。料金は二重でかかるので、日本では格安SIMに変更し、こちらに来てからこちらのものをSIMで入れました。設定も両方にしておくことで、日本に帰国時には日本の携帯やスマホに入れてあるアプリが使えますし、こちらではこちらのものが使えるのでとても便利です。

オーストラリアは日本よりもはるかにITが進んでいるので、銀行、交通機関、ポイントカードのカード類は全てスマホにイン!

子どもたちの学校関連のお知らせも、全てメールやアプリできます。基本的には固定電話もありませんから、ネットやスマホ周りの使い勝手は早急に整える必要がありました。

【4】日本のように気が利いたものがないから…「物品」の準備はしっかりと!

お米大好きな子どもたちには炊飯器はマスト。オーストラリアで使える「MADE IN JAPAN」のものを日本で購入。手荷物で頑張って抱えてきました〜! 箱で持ってきたラップ類はもう残り少なく、もっと買ってくればよかった!と後悔しています。

日本の製品はどれをとっても気が利いていて使いやすいですね。もちろん使い慣れているというのもありますが、品質が高いのは間違いないでしょう。もう、これは世界に誇れるクオリティだと確信します。しかしながら、キッチン周りの細かいグッズは大量買いしてきたはずなのに、もう尽きてきました……。

  • 弁当箱やお弁当カップ、ラップ、袋類
  • 炊飯器
  • 変圧器
  • 災害用ポータブル電源
  • 洗濯干し
  • 乾燥剤や湿気取り
  • シャンプーや歯磨き関連etc….

とにかく、たくさん持ってきたのですが、あっという間になくなってしまいますね。今度は一時帰国に向けて買い物をリストを作成中です。 

逆に「これはいらなかったかも!」と思うこと

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オーストラリアに入国する際には「世界一厳しい」とも言われる検疫があります。日本からあれも持っていきたい、これも持っていきたいとは思っていたものの、あれもダメ、これもダメといわれて、諦めたものもたくさん。特に食品類は厳しいです。できれば日本で買ってきたかったお米などもNG。手荷物であれば許されるものもありますが、船便を出して出国まで1カ月ほどの生活物資を持ちながらの移動はもうスペースに空きが少なく、諦めることに。色々と購入したものの、結局友人に譲ったり、倉庫に入れてくることになりました。

また、こちらに来たら日本語が恋しくなって、日本語の活字が読みたくなるだろうと本を大量に持ち込んだのですが、シドニーには大型書店もあるし、図書館には日本語の本を扱っているところも多く、また日本人がとても多いということもあって日本語を話す機会も多く、全然日本語が恋しくならない……笑。むしろ、英語の勉強のための参考書などを持ってきたほうがよかったと思うくらいです。

 

さて、8カ月が経過して、まだ慣れないこともあるけれど、12月には日本への一時帰国も計画中。子どもたちも久しぶりに日本に行けることを今からとても楽しみにしています。

次回は11月15日にお送りします。

橋浦多美
橋浦多美

大学卒業後OLから25歳でアナウンサーへ転職。テレビ、ラジオ、司会等を中心に現在はフリーのアナウンサーとして活動中。得意分野は家計経済で、暮らしがよくなるお金との付き合い方を日々考えています。FP、宅建士、ビジネスマナー検定、食生活アドバイザーなどの資格を保有。双子男児の母。

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