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一時帰国中に日本の小学校へ!「オーストラリアと日本の学校の違い」を改めて実感【シドニー移住レポート#11】

こんにちは。kufuraライターの橋浦多美です。10歳双子を連れてシドニーに教育移住をして早1年。シドニーの学校の12月、1月の長い夏休みを利用して、今は日本への初の一時帰国をしています。季節が逆のオーストラリアは夏真っ盛りですが、日本は真冬で寒い! でもクリスマスムードも、年末年始の慌ただしい感じもあって、気分が上がりますね。

今回の一時帰国は久しぶりの日本を堪能するだけでなく、子どもが以前に通っていた学校への体験入学もかねることとなり、改めて日本とオーストラリアの教育の違いについて考えさせられました。

1年間通ったシドニー現地校。英語もスポーツも頑張りました!

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1年間通った学校の最終日、体育着とハットにみんながお別れメッセージを書いてくれました! オーストラリアらしいな〜と感心しました。

シドニーに来て始めた通った現地校で特によかったなと思うのは、思い切り体を動かせる広々とした学校で、スポーツを思い切り楽しめたことと、EAL/Dという英語のサポートクラスを通して本場の英語を学べたことです。

前回の連載でも触れましたが、そんな楽しい学校をたったの1年で去ることになったのにはいくつかの理由があります。ひとつは引っ越しをして学区外になってしまったこと。また通っていた学校は全校生徒が900人近くいるマンモス校で日本人も多いこと。日本人同士ではどうしても日本語で話してしまう傾向があり、小学校生活残りの2年間をもう少し現地の子と英語で積極的に触れ合ってほしいと思ったことなどです。

私たちが持っているビザの関係で公立学校であっても授業料が発生し、私立とあまり費用面で差がないなどの理由から、もう少し小規模で一人一人に手厚いサポートがある学校にチャレンジして転校してみようということになったのです。

今度は全校生徒が300人ほどの小じんまりとした私立学校。子どもが通う5年生には日本人は一人もいないので、英語でのコミュニケーションの頑張りを期待したいと思っています。

1年ぶりに日本の小学生に!

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日本に一時帰国している現在は、前に通っていた小学校に体験入学中。懐かしいクラスメートとまた机を並べて、毎日楽しく学校生活を過ごしています。オーストラリアと日本ではかなり学校の雰囲気が違うようです。

自由なオーストラリアの校風

学校に限ったことではありませんが、オーストラリアは日本に比べれば自由にできることが多いと思います。ただそれは、あくまでも“自己責任”の元に成り立っているものだと思います。

小学校のカリキュラムで見れば、机に座って勉強するよりもアートやスポーツなどの科目が多く、ホームラーニングで宿題のようなものが出ても、上手にできれば思い切り褒められるけど、やらなくても特に怒られるということはありません。

登校時間もゆる〜い感じで、学校の遅刻早退も、割とフレキシブルです。あくまでも“自分のこと”という雰囲気です。その元には、やはり移民の国なので、一から全てを当てはめるのが難しいからではないかと個人的に思います。

みんなが持ってくるお弁当も、いろいろな国の人がいるからバラエティに富んでいるし、でも、それを冷やかしたような目で見ることもないし、自分は自分、人は人という各々のアイデンティティを尊重しているのだと思います。

私もお弁当に関しては、当初はパンの国だから毎日パンじゃなかったらいろいろ言われないかなと心配したものの、そんなことは全くなく、日本風の弁当でもパンでも、軽食だけでもOK。子どもがいいと思うものを持たせるようになりました。聞けば食べる場所も机と椅子ではなく自由だし、食べ方も座っても立っても、走っていてもOKだそうで、もう自由そのものなのでしょうね。

勉強面では全員で何かをするということはなく、個人の主体性を重んじているように感じます。頑張った人は思い切り表彰されるし、できなくても特に気にすることもない。人それぞれな印象です。

ルールがしっかりな日本の学校

久々にランドセル姿で登校。体が大きくなった分、ちょっとだけ小さくなったランドセル。ランドセル姿は一気に日本の小学生に戻りますね。

一時帰国した今、日本の小学校では、決められた時間に遅刻することなく登校し、しっかりと机に向かって勉強する時間がとても多いなという印象です。宿題も毎日しっかり出るし、それをまたしっかりやっていく。勉強の習慣をつけるという意味では大変助かるシステムですね。

双子が通っている学校は私服で登校しますが、あくまでも一般常識レベルで統一感のあるもの。これがおそらくオーストラリアだったら、奇抜な格好や派手な格好をしてくる子も多いだろうな〜と想像しながら、日本人の一般常識の高さに感心させられるばかりです。

またお昼の給食時間は、校内で作られた季節を重んじたメニューをみんなで食べるし、当番で配膳係も回ってくる。学力だけではなく生活力という面でも大変ありがたいなと感じます。また、子どもたちが勉強をする姿を実際に授業参観で見ることができるのも嬉しいですね。オーストラリアの学校では、イベントなどで学校にお邪魔することはあるものの、先生が授業をしている姿を見る機会はないので、普段の姿を見ることがなかなかできないことを残念に感じています。

自由なオーストラリアの雰囲気と比べると、日本の小学校はルールや規律をしっかりと学ぶことができるし、集団行動も身につけることができる、この点は日本の教育のとてもいいところだなと思います。

2月からは日本語補習校もスタート!

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シドニーに来て、約1年間ウェイティングしていた日本語補習校に空きが出たとの連絡があり、ついに2月からは土曜日に日本語を習えることになりました。これまでは私が漢字や音読に付き合ったりしていたのですが、やはり親子という関係性上、お互いに甘えが出たりしてなかなか思ったように進まず、そうこうしている間に、漢字や読解力に遅れが出てきて、これは何?という文字や、1年生の漢字を「ママ、どうやって書くんだったっけ〜?」とすっかり忘れていたり。毎年結構な数の漢字を覚えなくてはいけないのに、どうしたらいいのだろうと考えていたので、補習校でしっかりと日本語を勉強してもらえたらと思っています。

ここでは、日本にルーツを持つお友達と一緒に勉強ができるので、またいい経験になるのではないかと思っています。

シドニーに戻るまであと3週間ほど。シドニーも日本も楽しいという双子ですが、まだまだ日本でやりたいこともあるようで、日本の一時帰国を悔いのないよう楽しんでもらえたらと思っています!

次回は2月15日にお届けします。

橋浦多美
橋浦多美

大学卒業後OLから25歳でアナウンサーへ転職。テレビ、ラジオ、司会等を中心に現在はフリーのアナウンサーとして活動中。得意分野は家計経済で、暮らしがよくなるお金との付き合い方を日々考えています。FP、宅建士、ビジネスマナー検定、食生活アドバイザーなどの資格を保有。双子男児の母。

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