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【父親編】子どもをもってから「自己肯定感が下がった」経験のあるパパは3割。母親との違いは…

子育ては、自分と別の人格を持つ相手に深く関わる仕事。その過程で、自分の新たな一面を発見して、自己肯定感(ありのままの自分自身を認め、受け入れる感情)が揺さぶられることがあるかもしれません。

【母親編】に引き続き、今回は子育て中の自己肯定感の推移について子どものいる男性80人(20~50代)に質問しました。

前回の【母親編】はこちら→【母親編】育児中に「自己肯定感が下がった」経験があるママは4割。回復させるには?

「自己肯定感は変わらなかった」の男性割合は女性の1.6倍。その理由は…

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まず、子どもを持ってから自己肯定感はどう変化したのか、子どもがいる男性に聞いてみました。

【自己肯定感の推移は?】
上がった・・・25.0%
下がった・・・6.3%
いったん上がったあとに下がった・・・7.5%
いったん下がったあとに上がった・・・3.7%
上がったり下がったりを繰り返している・・・10.0%
変わらない・・・47.5%

子育ての状況によって自己肯定感が左右されているケースもありましたが、男性の場合には「変わらない」という回答が47.5%と最多。女性の1.6倍でした。また、「変わらない」理由を読み込むと、男性の回答で特筆すべきは“仕事”“育児は配偶者担当”というキーワードが頻出していたことでした。

仕事で評価されたり、失敗したりするほうが、日々の自己肯定感に影響している」(44歳・その他/子15歳・12歳)

仕事に追われているので、子どもの存在で自己肯定感は変わっていない」(53歳・総務・人事・事務/子・15歳・9歳)

自分は子育ては家内がするものと思っているふしがあり、特に責任を感じたり自分の必要性を感じるなどの変化はないため」(53歳・その他/子・14歳)

「子どもができても自分の生き方が変わったとは思えない」(38歳・研究・開発/子2歳)

「自分は、子どもの有無に関わらず、マイペース。変わらない」(53歳・営業・販売/子17歳)

もし、回答者が仕事を自己肯定感の糧としており、子どもを持った前後で仕事のスタイルが変わらない場合には、育児によって何かが“変わった”という実感はないのかもしれません。

一方で、27.5%が一時的であっても「自己肯定感が下がった」経験があると回答しています(母親は41.0%)。

自己肯定感が「下がった」と感じるのはどんなとき?

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一方、子育てに積極的に関わり、自己肯定感の上下を実感している人もいます。

自己肯定感が下がるのは、どんなときなのでしょうか。

「子どもの一喜一憂に左右されます。子どもに喜びを与えた時は肯定感は強まり、子どもが言うことを聞かなかったり、悲しい気持ちにさせてしまった時に、なんで自分は上手くできないのかと肯定感が下がります」(45歳・その他/子2歳)

うまく子どもと接することができないときは下がったりします」(49歳・営業・販売/子16歳・14歳・11歳)

子どもを育てることに自信が全く持てなくて、自己肯定感はずっとなかった」(52歳・営業・販売/子17歳・13歳)

「子どもが成人するまで肯定があったが、自分が退職して下がった」(55歳・その他/子23歳)

「子どもが生まれた頃はがんばりたいと肯定感が上がったが、今は誰からも必要とされていない感じがするので下がった」(53歳・公務員/子・12歳)

子どもの感情に引きずられたり、自分の感情をうまくコントロールすることができないとき、親としての自信が低下する、という声がありました。

また、子どもの成長によって「必要とされている」と感じる場面が減ったことで、寂しさを感じている50代男性の声もいくつか寄せられています。

どんなときに自己肯定感は上がる?どうやって回復させている?

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一方、自己肯定感が上がる場面や、回復の方法については、以下のような回答がありました。

(1)子どもと積極的に関わる

子育てに積極的に加わることで肯定感を保つ」(43歳・その他/子5歳・2歳)

家族と子どもと一緒にいるだけで自己肯定感が高まる」(43歳・企画・マーケティング/子10歳)

(2)友人・知人・地域の人と関わる

友人や知人からアドバイスをもらう」(37歳・総務・人事・事務/子8歳・3歳)

父兄の集まりに積極的に参加し、様々な意見を得ることができたこと」(51歳・営業・販売/子23歳・20歳)

(3)ネットでいろんな人の考えを知る

ネットで色々な人の考え方を知って、自分の肯定感を上げることができた」(46歳・研究・開発/子17歳・14歳)

Twitterで知り合ったパパ友や後輩の育児経験を聞くと同じような悩みを聞いてるので自己肯定感が安定する」(33歳・その他/子2歳)

(3)育児以外で自信を取り戻す

筋トレを始めて自信がついた気がする」(38歳・研究・開発/子2歳)

仕事で頼られることで、肯定感をあげようとしていた」(35歳・営業・販売/子9歳・5歳・3歳)

(4)考え方を変える

「仕事はいくらでも代わりがいるが、子どもは自分にとって唯一だと意識して、自己肯定感を回復させている」(44歳・その他/子15歳・12歳)

「みんな苦労している、自分だけではないと思うようにした」(49歳・営業・販売/子16歳・14歳・11歳)

家庭内で子どもと向き合ったり、家庭の外部で他の人と関わったり、自分の得意分野で自信を復活させたりするという声がありました。

 

以上、2回にわたり、母親と父親に聞いた自己肯定感にまつわるアンケートをご紹介しました。

仕事で「状況をうまくコントロールして成果を出すこと」が得意な人が、「子どもを育てること」が得意とは限りません。

思い通りにならない子どもとの関係性を通じて自信が揺らぐケースがありましたが、他者の力を借りたり、少し視点を変えることで現実や“等身大”の自分を知り、心が上向くケースがあるようです。

皆さんは、親としての自信が揺らいだとき、どんな方法で回復していますか?

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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