ホストも「無理なく」BBQ
null今年の夏も暑かった。日もあれば、涼しい日もあった。
どちらにせよ、お盆を過ぎると空気感が変わる。暑い日もあるけれど、朝晩の風が心地よく感じられる日が多くなる。そして毎年この時期に我が家で楽しむのが、BBQと流しそうめん。
気の合う仲間とワイワイ集まり、楽しい時間を過ごす。
去年はこういう状況で開催できなかった。今年は、各自それぞれ考えてもらい、参加できる人だけでもどうぞとお声がけした。 気をつけながらも日常をちゃんと送る。
それで私はもういいと思う。
20人くらいが集まっただろうか。 気ままに集う場なので、ホスト役の私も無理せず適当に過ごす。 各自で焼きたい物や飲みたい物、イスまで持ち寄ってもらう。
こちらで用意するのは、紙コップとお皿、ビールサーバー、そして流しそうめんに必要な物。そして、会費制。 無理しないからこそ、こうして毎年のように続けられているのだと思う。
中にはお肉だけでなく、鉄板まで搬入してくる強者もいたりして。その年によってたこ焼きを焼く人もいたし、 畑で取れたスイカを持ってきてくれて子ども達がスイカ割りを楽しんだ事もあった。
皆さんいろんな物を持参して、場を盛り上げてくれる。
この日の為にパエリアまで作ってくれた人もいた。
ちゃんと炊けるかどうか心配しながら皆で見守り、皆でドキドキしながら食べた。とっても美味しく炊けていて大人気だった。
飲み物や果物などは、完全にセルフサービス。大きなクーラーボックスにどんどん入れてもらって、好きな物を選んでもらう。
私はほぼ座っているだけ。 いや、努めて座っている。ホストが動き回ると、お客様も落ち着けない、かなと。
大人も子どもも入り乱れて。知らない人同士もたくさんいる。紹介だけはするけれど、あとは皆さんで仲良くなってもらうスタンス。 1人でポツンといる人にはお声がけして。
長年やっていると、結婚したり別れたり子どもができたり子どもが大きくなってたり。 月日の流れを感じる。 仲良くしていてもなかなか会えなくて、この時だけ、1年に1回しか会えない人もいる。
そうそう、我が家の焼きたい物として用意したのは、五平餅。
娘がこの夏に参加したキャンプのプログラムで、五平餅を作ったそう。それが美味しかったからと、娘が作ってくれた。私は初めての五平餅作りだったけれど、簡単な上にとっても美味しかったので、ここで紹介したい。
まずご飯を少し硬めに炊いて“すりこぎ”などで軽くつぶす。適量を取り丸めたご飯を、割りばしに押しあてるようにつけて少し乾かす。 タレは、胡桃も入れると本格的になるけれど、味噌・醤油・酒・味醂・砂糖だけでも十分。 白ごまや生姜を少しいれてもいい。
タレをつけてあとは炙るだけ。 本当に美味しくて、BBQでも大好評。娘も鼻高々な様子だった。
五平餅の作り方を習ってきたキャンプには、娘は小学1年生の時から参加している。 背負ったリュックが大きいのか、身体が小さいのか、懐かしく写真を見返してみた。
なかなかワイルドなプログラムで、というより、プログラムは決まっていなくて、子ども達自身が話し合い、その日に何をするか、そして何を食べるかを決めるそう。
この時代に安心の、主催者から子どもたちの様子がSNS等で報告されるから離れていても大丈夫、だなんていう気遣いは一切ない。5日間だったら5日間、長期の10日間だったら10日間、子どもと連絡は一切とれない(緊急時はもちろん主催者側から連絡が来る)。
初めて参加した時は、こんな大きな荷物を持って、知らない子ども達と一緒に楽しく過ごせるのだろうか、と心配した。けれど、帰ってくるなり来年も行きたい!もっと長いキャンプに参加したい!と目を輝かせて、真っ黒(日焼けと焚火のススで)な顔で言うくらい、娘はこのキャンプをとっても気に入った。
それからずっと続けて参加していたキャンプも、中学2年生になった今年は少し久しぶりとなった。感染者が減らない状況の中でも、今年のキャンプは中止にならなかったおかげだ。
全く同じリュックを背負っているのに、もう、すっかりたくましくなった姿に成長を感じる。
小さい頃は無邪気に楽しんでいた娘も、少しお姉さんになった事、久しぶりだった事もあって、緊張した面持ちで出発した。けれども、帰るなり来年も参加する!と。今回も大いに楽しんだよう。そして、五平餅をBBQの時に作ってくれた、というわけだ。
そうそう、BBQだけではなく流しそうめんのご紹介も。
流しそうめんの竹の組み立てに、情熱を注いでいる仲間が毎年こうして用意してくれる。
切りたての青い竹、がこだわりらしい。子どもも大人もキャーキャー言いながら楽しそうだ。
すくって楽しく、食べて美味しい流しそうめん。
流すのはトマトやブドウ、この地域の郷土食でもある水だんご等も。そのうち子どもは水で遊び始めて……
最終的には本格的な水遊びに突入する。
着替え必須。
大人は大人でこうして、歌う人ギターを奏でる人カホンを叩く人それぞれ。
聞いている人もいれば聞いていない人もたくさん。 演奏する側も気にする事なく、思い思いだ。
大人は大人で、子どもたちは子どもたちで。それぞれ楽しそうに過ごす様子を見ていると、これこそが日常の中の大いなる幸せだと感じる。
また来年も、こうやって皆で過ごそう。そして大人が齢を重ねていく様子を感じて、子どもが成長していく様子を皆で見守ろう。
稲刈りの準備をしています!
nullさて作業所では、お盆休み前から取りかかっていた稲刈り準備が佳境を迎えていた。大物の、乾燥機の掃除だ。
埃との戦いになるので、マスクと首元のタオルは必須。乾燥機の内部は真っ暗なのでヘッドライトも。
去年の秋、稲刈りで刈り取った籾を乾燥するのに使用した乾燥機。 あれから1年。内部はゴミと埃で汚れているはず。
しっかり掃除して、収穫の秋に備えたいと思います!
愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。