カラダの中から、新生姜を欲する声が聞こえ始める!
null1年中いつでも買える生姜、実はその旬は、秋なんだそう。
収穫後じっくり数カ月かけて貯蔵されたものが通年市場に出回っているもので、 「ひねしょうが」と呼ばれる。
新生姜も本来の旬は秋という事になるわけだが、 夏の早いうちに収穫され、赤い茎の部分が残っているものはとても瑞々しく、 この赤い色が甘酢漬けには重宝する。
蒸し暑いこの季節、私の身体の内側から、新生姜を欲する声が聞こえ始める。 毎年かならず甘酢漬けやジンジャーエールのシロップ、 そして今回ご紹介する炊き込みご飯を作る事にしている。
洗ってスプーンで汚れをこそげ落とした新生姜は、できるだけ薄くスライスして千切りに。 好みにもよるが、薄ければ薄いほど辛さが気にならない。
お出汁(私はいつも手軽に茅乃舎だしを使用)に醤油・酒・みりん少々、いつもの水加減で炊く、それだけ。
お出汁でなく水でもいいし、 調味料はその時の気分で入れないものがあっても、逆に塩を入れてもいいと思う。
入れすぎにだけ気をつけてさえいれば、本当に適当でいい。 新生姜がちゃんといい仕事をしてくれるから、そんなに気にしなくていいのだ。
炊き上がった新生姜ご飯の美味しい事に、毎年びっくりする。 どれだけでも食べられそうだし、 今こうして原稿を書きながらその味を思い出して、この後また炊こうかと思うくらいだ。
油揚げと一緒に炊くレシピが多いようだが、今回は別に茹でておいた枝豆を混ぜてみた。彩りもよくなり、新生姜と枝豆、それぞれの味わいがピッタリでお勧めだ。
レンチンしたモヤシの上に豚シャブをのせて、トマトをざく切りしたドレッシングをかけた一皿と共に。 蒸し暑いこの季節ならではの食卓になった。
炊き込みご飯別バージョン。
こんな風にスライスすると、新生姜の辛味をダイレクトに味わえる。 ただかなり辛いので、油揚げと一緒に炊いた方がいいかもしれない。ピリピリッと辛さが襲ってきて、私も夫も泣きそうになりながら美味しい美味しいと食べる。
少しずつ辛いものや苦いものが食べられるようになってきた娘、 千切りにした方はすごい勢いで食べていたのに、これは早々にギブアップしていた。 ごめん、これはちょっと大人の味だったね。
でもまた来年も作るよ。 来年はもしかしたら、食べられるようになっているかもしれないし、ね。
炊き込みご飯以外にも、甘酢漬けを作って、ジンジャーエールのシロップを仕込んで。
どちらもとっても簡単にできるし、何より美味しい。
シロップを作った後に、必ず残る生姜の甘煮。
佃煮にしたりジャムにしたりといろいろ活用法はあるが、 私はいつも焼き菓子にする。 いつものパウンドケーキのレシピに、最後に粗く刻んだ生姜を入れて焼くだけ。
焼き上がりの爽やかな香りも、食べると少しだけピリッとする味わいも好き。 暑い日のおやつに、ジンジャーエールと一緒にどうぞ。
田んぼでは、雑草との戦いが始まった!
nullさて田んぼでは、今年も雑草との戦いが始まった!
正確には田んぼではなく、田んぼの周りの畔(あぜ)、が戦いの場だ。 田植え前に、すべての田んぼを一回りして草刈りしたはずなのに、田植えが終わった後の畔は、かなりのジャングル状態になっていた。
今年は梅雨入りが例年よりかなり遅くなり、梅雨入り後もあまり雨が降らない日が続いている。 それでも雨が降ると、雑草がグン!と音を立てて成長していて、その生命力に驚く。
稲刈りまでにあともう2回は、全ての畔を草刈りしなくてはいけないだろう。
ついつい雑草に目が行きがちだが、もちろん田んぼの中では稲がごらんの通り。 順調に生育しているようだ。
田植え前からずっと水調整の日々だったけれど、 これでちょっと一休みできるかな。
濱田律子
愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにもかかわらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。