子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

実親の子育てで「反面教師」にしていることありますか?ママ197人に聞いてみると…

子どもができて自分が「親」という立場になったとき、実親からしてもらったことを参考にすることもあれば、納得できないことや疑問に思うこともあるのではないでしょうか。

そこで『kufura』では、子どものいる女性197人にアンケートを実施。「実親の子育てで反面教師にしていること」をうかがいました。さまざまな声が寄せられた中、特に多くあがったのは次の7つでした。

1:何事も否定・抑圧しない

null

「子どもを否定するような言葉は使わないようにしている。自己肯定感が低くなり、自信のない子どもになってしまうため」(43歳/総務・人事・事務)

「親からは、ダメな子と言われて育っていたので、全く自信がない。子どもにはそうなって欲しくないから、褒められる部分を見つけて言葉で伝えるようにしている」(55歳/その他)

「出来ないことを責めない。実力的にどうしようもないことを言われるのが嫌だったから」(36歳/総務・人事・事務)

「私は子どものころから母親には『~しちゃダメ』と毎日のように言われていて、自分から行動を起こすことができない人間になってしまったので、わが子には自分の考えを押し付けないようにして、どういう意図でその行動をおこしたのか理由を聞くようにしている。正解は人の数だけあるので、相手の行動も自分の行動も認められる人になってほしい」(52歳/主婦)

「なんでも危ないからダメと言われる事が多くて挑戦心がなくなった気がするので、気を付けながら色んなことに挑戦させたいです」(33歳/学生・フリーター)

多くの方から、子どもの気持ち、行動、考えを否定しない、という声がありました。「ダメな子」と言われたことで自分に自信が持てなくなったり、「~しちゃダメ」と行動を制限された結果、チャレンジ精神が乏しくなったというのが理由として目立ちました。どんなこともまず受け入れて、頭ごなしに子どもの可能性を否定しないよう心がけている方が多いようです。

2:きょうだい間や性別で、比べたり差別しない

null

「お姉ちゃんだから我慢しなさい、ということを言わないようにしている。好きでお姉ちゃんになったわけじゃないし、いくら年上でも子どもであることには変わりないから」34歳/主婦)

「『お兄ちゃんはそんなことやらなかった』など、何かを失敗したときに兄弟や親戚と比べられることが多かったので、だんだん頑張る気持ちが薄くなり消極的になりました。本人のペースを見守りながら、良いところをのばしてあげられるようにその子の人生を尊重したいです」35歳/主婦)

「割と人と比べられ色々と言われる事が多かったので…子どもには比べたりせず、子どもは子どもであり比較しての発言はしないようにしました」47歳/その他)

「男女差をつけない様にしています。女の子だからという理由で不平等を感じたことがあるので、絶対に性別を理由にしない様にしています」48歳/営業・販売)

生まれてくる順番や性別は、子ども自身にはどうしようもないこと。それなのに「お姉ちゃん・お兄ちゃんだから」あるいは「女の子なんだから」という理由で我慢を強いられ、理不尽な思いを経験した方は多いようです。また、子ども同士で比べられるのもあまりいい気持ちはしませんよね。寄せられたコメントからは、子どもの「個」と向き合いたいというママたちの思いが感じられます。

3:子どもの前で夫婦喧嘩やお金の話をしない

null

「子どもに親のケンカを見せないようにする。怒鳴り声が聞こえたり、離婚という話が出てきてすごく悲しい気持ちになったから」33歳/その他)

「夫婦喧嘩をしないようにしている。子どもの頃、父親が癇癪持ちですぐキレて、家庭内が重く暗い空気に包まれ、息ができなかった思い出があるので、子どもにはそんな思いをさせたくない」49歳/コンピュータ関連以外の技術職)

「子供の前ではお金の話はしないようにしています。昔私が親からうちは貧乏だからアルバイトで学費を補填してくれといわれたことがショックだったからです」40歳/主婦)

「今月苦しいとか経済的な話は子供の前でしないようにしている。変な気を使わせたくないので」43歳/その他)

目の前で両親が言い争っていると、子どもは悲しさや不安感を抱いてしまいます。そんな思いをさせないよう、子どもの前での夫婦喧嘩は控えたいところですね。

また、子どもの前で控えていることとして「お金の話をしない」という方も多くいました。“変に気を使わせたくない”という理由が多かったのですが、反対に、お金にまつわることはあえて積極的に子どもに伝えているという方も。

「生活にどのくらいお金が必要か教えました。自営業だったこともあり、集金のない時はお金がないと母が言っており、どうしてある時に貯めておかないのか、ずっと疑問に思っていたからです。それと、お小遣いの前借は絶対にさせません。大人になってから借金に抵抗がなくなりそうだからです」43歳/総務・人事・事務)

「子どもにお金についてしっかり話すようにしています。母親がお金のことを話すことを嫌がっていたので、経済やお金について話したり考えることは“悪”だと思い、避けるようにしていたせいで今お金に苦労しているので、子どもにはしっかりお金について考えられるようになってほしいからです」50歳/営業・販売)

親の収入によって家計が支えられていることはなんとなく分かっても、それには限りがあることや貯蓄の必要性を伝えることで、お金の大切さを学んでくれそうですね。

4:習い事や勉強などを強制しない

null

「子供には親のしてほしいことを擦り付けないようにしています。自分はいやいや習い事に行っていたので」36歳/総務・人事・事務)

「親に『あなたは運動神経が良いからなにか運動の習い事をさせたい』と言われて色々やったが、私は運動に何も興味がなく、楽しくなかったし上達もしなかったので、子どもには親が伸ばしたいところよりも、子ども自身がやりたいと思うことをさせようと思う」32歳/主婦)

「学校を勝手に決めて中学受験をさせて無理矢理入れることはしない。自分がそうされて辛かったから」38歳/主婦)

「もし学校に行かなくなったとしても、無理やり登校させるようなことをしない。きちんと話を聞いて対処するようにする」39歳/総務・人事・事務)

子どもに習い事をさせている親御さんは多いかと思いますが、その習い事、お子さんは本当にやりたいと思っているでしょうか? アンケートでは、幼少期、いやいや習い事に行っていたという方も少なくありません。同様に、「勉強しろ!」と強制されたことが苦痛だったという方も。こうした経験をした方は、強制するのではなく、子どもがやりたいという気持ちを重視し、サポートしたいと考えているようです。

5:感情的に怒らない、子どもに手をあげない

null

「母が感情的に怒るのを見て、私には全然内容が入ってこなかったので、伝えたいことは冷静に話すようにしている。イライラしても怒鳴ったりはしない」39歳/主婦)

「すぐに怒る。理不尽に怒ることは決してしないようにしようと思った」26歳/その他)

「すぐに頭ごなしに怒られ、言い訳するなと言われるのが辛かった。子どもが悪い事をしても、なぜやってしまったのか聞く様にしている」46歳/その他)

「罰は叩かれることだったが、自分は叩く育児はしていない」38歳/主婦)

子どもを叱る場面は多々あるでしょう。しかし、声を荒げて強く当たるばかりでは、子どもは委縮してしまいかねません。なぜそのようなことをしたのか、なぜそれがいけないことなのかを理解してもらうためには、自身が冷静さを保つ、まずは子どもの言い分を聞いてみる、というスタンスを意識している方が多いようです。カッとなっても一呼吸おけば、感情的になることや“叩く躾”は減らせるかもしれませんね。

6:干渉しすぎない

null

「母親の干渉が酷くて辛かったので、適度な距離を保とうと思う」(33歳/主婦)

「プライベートにあまり立ち入らない。門限を決めない。子供時代に厳しかったから」(55歳/主婦)

「超が付くほど心配性の両親で、細かい事を注意され息苦しい子供時代だったので、自分の子供にはそんな気持ちにならないように、小言は言わないようにしています」(48歳/その他)

子どもにかかわることをあれこれと把握しておきたいのは、子どもを心配する気持ちの表れなのでしょう。しかし、度が過ぎると、子どもは息苦しさを覚えるよう。子どもといえど、ひとりの人間。適度な距離感を持って接していきたいというママたちもいました。

7:できるだけ子どもと過ごす時間を作る

null

「仕事が忙しくて子供の話を聞いてくれなかったので、向き合う時間を作っている」35歳/主婦)

「母は私とご飯を食べなかったので寂しかった。私は一緒に食事するようにしてる」42歳/主婦)

「いつも親が内職をしていたから、放ったらかし状態で、遊んでもらったり、勉強も教えてもらった覚えがない。だから専業主婦で子供といつも一緒にいて、遊んだり何か作ったりしていた」49歳/主婦)

「休みの日になかなか一緒に過ごせなかったから、出来るだけ休みの日は子ども優先でいろんなとこにでかけたい」29歳/その他)

両親が共働きだったりすると、親と一緒に過ごせる時間が少なく、幼少期に寂しい思いを経験した方もいました。親となった今は、なるべく子どもと過ごす時間をとって、子どもの話や考えを聞く機会をつくる努力している様子。その気持ちは、きっとお子さんにも伝わっているのではないでしょうか。

その他にこんな声も

null

「家族間では『ありがとう』という言葉を伝えない幼少期でした。家族ならやって当たり前、という感覚。そのため、人に対して『ありがとう』と伝える事に不慣れで、言葉にすることに恥ずかしさを感じていました。自分の子供には、自然に『ありがとう』という言葉が言えるように、家族間でも感謝の気持ちを積極的に伝えるようにしています」37歳/営業・販売)

「子供のころお姉ちゃんと弟がいて自分は可愛がられてないと思いこんでいたので、大好きだよと伝えるようにしている」37歳/主婦)

「親が歯の健康について無関心だったため、虫歯が多くなって大変でした、子供はまめに歯科に通わせ、お菓子も極力控えさせています」47歳/主婦)

「大好き」「ありがとう」という気持ちを伝え合うことや、健康面で虫歯を注意したいといった声も聞かれました。

 

いかがでしたか?

もちろん、親には育ててくれたことへの感謝や尊敬の念があるでしょう。しかし、自分の子どもには味わわせたくない事柄も意外と多いのかもしれません。マイナスな感情を引っ張り続けるのではなく、それも子育ての「手本」だと思い、自分の育児に生かしていくといいのかもしれませんね。

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載