この時期は、山菜の話題で持ちきりの富山
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コゴミをいただいた。
この時期は、山菜の話題で持ちきりの富山。 そう、富山は海の幸という印象が強いかもしれないし、 確かにホタルイカが美味しい季節だけれど、 富山という名前の通り、実は山の恵みも豊富なところだ。
フキノトウから始まり、タラの芽・コシアブラ・わらび・うど等々。ワサビやセリもある。 皆さん、山菜を求めて嬉々として山に入っていく。 そうして時に、私のところへおすそ分けがやってくる。
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下処理が大変なものが多い山菜は、 手間や時間の事を考えると尻込みしてしまうかもしれない。
でも、コゴミはアク抜きの必要がない。スジもガクもない。ざっと洗うだけだ。 苦みも程々で食べやすく、親しみやすい山菜の1つだろう。
何と言ってもこの美しさ! 圧倒的な自然の造形美に、ただただ、ため息がでる。 見ているだけでも幸せになれるけれど、もちろん、美味しくいただく。
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洗ってサッと茹でるだけでもう食べられるという手軽さが、コゴミのいいところ。 野菜となんら変わらない。
鮮やかな緑色になったコゴミを、だし醤油に漬ける。 だし醤油は市販のものを使っても、自分で用意してもどちらでもいい。 私はいつも、愛用している茅乃舎だしのパックを少々のお湯につけて、 そこにお醤油を適量入れている。
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漬け具合はお好みで。 鰹節を添えれば、おつまみにも箸休めにもなる一品があっという間に完成。 コゴミの味わいをしっかり堪能できる
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少しの苦みも受け付けない娘には、マヨネーズ和えを。 お醤油の風味をきかせればパクパク食べる。
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昆布締めも作った。
なんでも昆布で締める文化がある富山だからこその一品。 これはもう完全に酒の肴だ。
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そして最後に、なんだかんだと一番好きな天婦羅。 山菜の旨味をギュッと凝縮して閉じ込めてくれる。 薄い衣でサッと揚げて、塩をパラリ。
野菜となんら変わりないと先に書いたけれど、 山の恵みでもある山菜は、やっぱりこの季節ならでは。 目でも舌でもしっかりと春を感じた。
1人の1人の人間が、寄り添って暮らす仲間
nullいよいよ中学生になった娘。
カメラマンの友人にお願いして、入学祝いと十三参りを兼ねて写真を撮ってもらった。 春の穏やかな日差しを浴びて、咲き誇る桜を見つめる娘はもう子どもではなく、1人の、自分の意思と考えを持った大人に見えた。
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寂しくは、全然ない。 もっとゆっくり成長してほしいとも思わない。 自立して生きていけるようにする事、それが子育てだとずっと信じている。
もっともっといろんな人に会っていろんな経験をして、 自分の人生を充実したものにしていってほしい。
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時に辛くて悲しい事もあるだろう。 それでももう、あまり家族に悩みや心配事を打ち明けないかもしれない。
私は親としてそんな時にどうするべきなのか。 自分から声をかけるのがいいのか、娘が助けを求めるまで放っておくのがいいのか。 正直、全くわからない。 何が正解なのかわからないし、きっと正解なんてない。
私たちは家族で、1人の1人の人間が寄り添って暮らす仲間だ。 お互い1日1日しっかり歩いていこう。生きていこう。 それが何となくいいような気がする。
1枚の田んぼには、3回トラクターが入る
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ある晴れた日の夕暮れ時、田んぼでその日の仕事を終えたトラクターを見かけた。
春の2大作業は育苗と、このトラクター作業だ。 耕起(こうき=田んぼを起こす)→荒くり(あらくり=土と水を混ぜる)→代かき(しろかき=田んぼ表面を滑らかにする)と、 1枚の田んぼに3回トラクターが入る。
皆さんが想像するよりもずっと、時間がかかる作業だ。
トラクターは、耕しながら代をかきながらなので、速度を上げられないのだ。 傍から見るとのんびり作業しているように見えるけれど、 時間との戦いでかなり焦って作業している事もしばしば。
この日は、田んぼから見あげる山々も本当に綺麗だったけれど、すぐ反対側の、 日本海に沈む夕陽も心にグッとくる景色だった。 もう少し暖かくなったら、そして、仕事が落ち着いたら、 夕陽を見ながらビールを飲みたいな。
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濱田律子
愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係らず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。