そこで今回は、個室(自分の部屋)をもつお子さんがいる女性98人に、個室を与えた時期やきっかけについて聞いてみました。
初めて子どもが「個室」を持った時期は?
nullまず最初に、子どもが個室を持った年齢について聞いてみました。結果は以下のようになっています。
1位・・・小学校1~2年(22人)
「小学校2年生から。引っ越して部屋数が増えたので」(52歳・総務・人事・事務/子13歳以上)
「小1から。ただ、机はあるが、部屋で何がしていることはあまりなく、今のところ物置」(41歳・主婦/子3歳・8歳)
「小学校1年生から。ちょうど机やベッドなどそろえたタイミングで」(37歳・主婦/子8歳・11歳)
2位・・・中学生(17人)
「中学1年から。勉強に集中するため、自立心を育てるため」(47歳・主婦/子13歳以上)
「中3で受験のため、個室にした」(50歳・技術職/子13歳以上)
3位・・・小学校3~4年(12人)
「10歳女子。小3から自室でゆっくりしたいと希望してきたからです」(41歳・主婦/子10歳)
「小4から。弟が産まれて静かに勉強出来る環境が必要になったから」(42歳・主婦/子2歳・10歳)
「小学3年生と小学2年生でそれぞれの部屋を用意したけど部屋で勉強するようになったのは中学生になってから」(48歳・その他/子13歳以上)
4位・・・0~3歳(7人)
「生後すぐ。1人で寝かせるため」(51歳・主婦/子13歳以上)
「3歳から。自立心を育むため」(32歳・主婦/子2歳・11歳)
「3歳。家を新築したときに作ったから。ただ、利用はまだほとんどしていない」(38歳・主婦/子1歳・9歳)
同率4位・・・小学校5~6学年(7人)
「小学5年生のとき。子どもが自分の部屋が欲しいと言ったので」(37歳・主婦/子2歳・13歳以上)
「小6くらい。部屋は以前からあったが 本人が望んだから自然に」(38歳・その他/子13歳以上)
子どもの成長に伴い個室が必要になった家庭、住宅事情の変化があった家庭、さらに乳児期から親子別室で就寝する方法を取り入れた家庭など、様々な回答があり、大変興味深い結果となりました。
結果を見ると、子どもに個室を与えた時期は0歳~高校生まで回答が分散していましたが、中でも特に多かったのが、以下のようなきっかけです。
・小学校・中学校入学
・引っ越しや新築
・子どもが希望した
・受験
・自立心を養うため赤ちゃんのころから就寝をさせていた
きっかけは様々ですが「子どもの成長のために、よりよい空間を」という気持ちがあるようです。
個室を用意する前に、どんなことに気を付けたらいい?
null続いて、今回のアンケート協力者にこれから子どものために個室を用意する親に向け、“子ども部屋にまつわるアドバイス”を頂きました。
複数の回答が集まった6つのアドバイスをご紹介します。
(1) デジタル機器との付き合い方にはルール設定を
今回、最も多かったアドバイスは、電子機器の取り扱いについてでした。
「ゲーム、スマホ等はリビングルームで使う等、ルールを決めること」(47歳・主婦/子13歳以上)
「スマホはリビングに置いて部屋に行く」(56歳・主婦/子13歳以上)
「ゲームを引きこもってするようになるから時間をしっかり決めてさせるようにする」(41歳・主婦/子10歳)
「部屋を使うときのルールを決めておくとよいと思います。こもってスマホばかりするので、スマホは何時間までとか自分の部屋を掃除する頻度などを決めておくとよいです」(47歳・主婦/子11歳・13歳以上)
ゲームやスマートフォンの取り扱いに際し、子ども自身が自制心をもって時間をコントロールできればいいのですが、親の目から離れると、延々とディスプレイを見ている……といったケースは少なくないようです。自分だけのデジタル機器を持ち始めた時期だからこそ、“距離の置き方”を学ばせたいという気持ちが伝わってきます。
(2) 親子のコミュニケーションを大切に
続いて、個室を与えた後のコミュニケーションに関する意見です。
「家族と団らんする時間を持つこと」(35歳・主婦/子7歳・ 10歳・ 13歳以上)
「リビングから遠くない所に部屋を設ける」(52歳・主婦/13歳以上)
「部屋で過ごすのもいいが、なるべく会話をする」(47歳・総務・人事・事務/子13歳以上)
「中高生前であれば、リビング階段が良いと思います。リビング階段は子どもが部屋に行く際に必ずリビングを通るので、どんな時でも顔を合わせる事が多くなります。思春期や反抗期でも顔を合わせるという事が大切だと思うので」(44歳・主婦/子13歳以上)
子どものちょっとした変化を見逃さぬよう、家族が自然とリビングに集まるように部屋の動線を工夫している例も見受けられました。
(3) 鍵の取り付けについては夫婦&親子で話し合いを
子ども部屋には、あえて鍵をつけないようにしたとの声も。
「鍵がかからないドアにする。食事はダイニングで。テレビはおかない」(42歳・主婦/子9歳)
「鍵をかけられないように工夫する。かけてもすぐコインとかで開けられるものにするとか」(39歳・主婦/子13歳以上)
普段はプライバシーを守っていても、何かあったときのために鍵を取り付けなかったり、外から開錠できるドアを取り付けた家庭もありました。
(4) 部屋の管理&掃除は子どもに任せる
リビング掃除の延長で、子ども部屋も掃除したくなる気持ちがわいてくるかもしれませんが、そこはグッとこらえているお母さんたちの声です。
「親が一切子どもの物に触らず自分で物の置き場所などを決めてもらうといいと思います」(33歳・主婦/子9歳・12歳)
「部屋の片づけは自分でさせる」(30歳・総務・人事・事務/子7歳)
親が片付けるほうが効率的であっても、子どもの管理能力や自主性を養うために子ども自身が行わせることも大切なのかもしれません。
(5) 小さいときは「物置期間」も覚悟
せっかく部屋を用意しても、使われない事態も覚悟しておいたほうがよさそう。
「小さい頃はあまりつかわないかも……」(41歳・主婦/子3歳・ 8歳)
「うちは自分が望むまでは部屋を与えても使わなかったので、望んだ時が必要な時だと思うので自然にまかせるのがよいかと」(38歳・その他/子13歳以上)
最初は使わなくても、いずれ使う時期がやってくるとの経験談でした。
(6)ティーンエイジャーのプライバシーは尊重
最後はティーンエイジャーのお母さんの声です。
「プライベートは、守ってあげて」(55歳・主婦/子13歳以上)
「子どもにもプライバシーは必要」(41歳・その他/子13歳以上)
子どもがある程度成長すると、子どもの自立に向け、干渉したくなる気持ちと闘う必要も生じてくるようです。
今回は、子育て中の女性に子どもに個室を与えた時期について聞いてみました。
子どもが労働力ではなく、“子ども”として手間をかけて大切に育てられるようになった過程で勉強やプライベートな時間を確保するために一般化した子ども部屋。家族間のコミュニケーション不足や、デジタル依存を心配する声が寄せられる一方で、“自立”に向けたプロセスととらえている声もありました。
これから個室の用意を検討している方は、ルール作りの参考にしてみてはいかがでしょうか。