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「デリケートゾーン」のケア。話題の専用アイテムって必要ですか?【産婦人科医・高尾美穂が教える、今どき生理の基本#17】

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私たちが、自分の知識で大丈夫?と不安に思っている「生理の基本」や、医学的に正しい、新しい情報を身につけよう!というこの連載。第17回目はデリケートゾーンのケアについてのおはなし。

今回も、産婦人科医で『あさイチ』などメディアでもおなじみの高尾美穂先生に教えていただきました。

デリケートゾーンのかゆみの要因って?

デリケートゾーンの気になるサイン。ムズムズと少しかゆい気がすること、ありませんか?また、娘が無意識に触っている気がする……などが気になることも。そんなサイン、どんな要因が考えられるのか、高尾美穂先生にお聞きしてみました。

「まずデリケートゾーンにかゆみが出る場合、最初に疑うのはカンジダです。ただカンジダはかゆみがとても強く、我慢できないくらいになることが多いものです。 外陰部がなんだかムズムズするとか、下着がスレてちょっと痛いだとかという場合は、ふたつの要因が考えられます」(高尾先生。以下同)

デリケートゾーンの「かゆみ」、そのふたつの要因

デリケートゾーンのかゆみは、おりもの由来と皮膚由来の要因に分けられます。

おりもの由来の場合、原因は主にカンジダです。この場合は、真菌(カビ)が原因なので、抗真菌剤の塗り薬で対策を講じる必要があります。クリニックで処方もできますし、薬局で市販品を購入することも可能です。また、性行為感染症でもあるトリコモナスという病原体が感染している場合には、かゆみを感じます。

もうひとつの皮膚由来の場合。こちらはデリケートゾーンが蒸れてウェットな状態になっている場合、ショーツがスレて、肌荒れを起こしていることが考えられます。 皮膚由来の場合、婦人科で受診してもいいですし、皮膚科を受診しても、診断や治療が可能です」

デリケートゾーンは通気性よく、が鉄則!

「デリケートゾーンは、まずウェットな状態にしないことが大切です。お子さんはあまりないと思いますが、おりものシートのつけっぱなしは通気性を悪くする原因に。忙しい母親世代の方は特に、気をつけていただきたいですね。

あとはショーツの素材にも気をつけて。蒸れたり、スレたりしている場合はポリエステルではなく、通気性のよいコットンにするなど、素材を変えて様子を見てください。肌がもともと敏感なタイプだったり、アレルギーを持つ人はかゆみを感じやすいので、意識しておくといいでしょう。

おりものシートを使う場合も同様です。最近では、シートの素材も色々な種類があるので、コットン素材を選んでみるなど、変えてみるのも一案です」

デリケートゾーンの正しい洗い方

“フェムテック”というコトバが注目され始め、デリケートゾーン用のコスメや洗浄剤なども種類が多くなってきました。ただ、これらの商品。はたして使ったほうがいいのかどうか、迷ってしまうのですが……。

「まず日本産科婦人科学会では、ビデなどで“腟の中を頻繁に洗う”という行為は推奨していません。自然な状態に任せるのが一番いいというスタンスですね。 そもそも腟の中には細菌叢があるので、洗って流してしまうのはバランスを崩すことになり、トラブルを招くことになりかねないので、注意が必要です。

なので、腟の中に関しては特別なアイテムでケアする必要はなく、ノータッチでいいと思います。

ですが、外陰部のヒダのところは垢(アカ)がたまることがあるので、その辺りはお湯で流すくらいでいいでしょう。 一生懸命洗う必要はありません。小陰唇の内側は粘膜なので、唇の内側と同じでそもそも弱い部分。一生懸命に洗ってしまうと、傷つけてしまうこともあるので、やさしく扱ってください」

なるほど。デリケートゾーン専用の洗浄剤が増えてくると、それを使わなくてはいけないのかしら?と思いがちだけれど、お湯で流すくらいでいいのですね。

デリケートゾーンをトラブルから守るためには、特別なケアが必要なわけではなく、基本的なことを押さえておけば大丈夫。自分や娘のショーツ選びやおりものシートの交換、洗い方に気を配っていきたいですね。

次回は、「生理中のお風呂やプールの入り方」をお届けします。


 

産婦人科医 高尾美穂

産婦人科専門医であり、婦人科スポーツドクター。女性のための統合ヘルスクリニック『イーク表参道』副院長。Gyne Yoga主宰。
「すべての女性によりよい未来を」と、TVや雑誌をはじめ、ツイッター(@mippolin78)やstand.fmなどのご自身のメディアにて、正しい知識や知っておくといいことなど、精力的に発信されている。

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