便利だった東京暮らし。でも子育てするなら「広い空の下」で!
null東京での暮らしは本当に便利でした。住んでいた部屋は最寄駅から徒歩2分ほどで、JRも地下鉄も通っているのでどこへ行くにも近いし、欲しいものはすぐ手に入るという贅沢な環境。私も息子も大好きな保育園だったので、ずっとここに通いたいと思う反面、もう少し落ち着いた環境に移りたいという気持ちもありました(『連載#1 東京から湘南へ。家族で移住を考えたきっかけは…』)。
都会だけにビルも多く、空もとても狭かったんです。保育園の帰り道に、息子がビルで月が隠れてしまっている空を見上げ、「お月さまいないねー」と話すたび、もっと広い空の下で生活したいな……という気持ちに。
加えて、部屋が子育てをするには手狭なこと、そして最終的に後押しになったのは、2020年の自粛生活。庭があったらいいのに、と強く思うようになり……結果的に、コロナ禍に湘南移住の背中を押されました
家探しのスタートは「東京都内で手当たり次第」
null引っ越し先のエリアを考える上で気にしたところは、広い空を感じることができて、大きい公園があるなど、自然に少しでも触れられる場所。
とはいえ私も仕事を続けたいので、無理なく通える範囲で、さらに保育園問題も考えながら(条件多いですね……笑)。以前住んでいたことがあったり、通っていた大学があったり、馴染みのある地域や住んでみたい所など、まずは少しエリアを絞ってみました。
今すぐ!ではなく、いいところがあれば、ぐらいの気持ちで始めた家探し。右も左も分からないので、探しながら勉強しようという考えでした。なので、具体的な希望もあまり見えていない状態で……。
新築、中古、マンション、戸建て、はじめはとにかく手当たり次第でした(笑)。あまりに条件が広すぎて、当時相談していた不動産屋さんも困惑していました。きっと、引っ越す気あるのか?と思われていたでしょうね。すみません……。
探していくうちに、なんとなく相場が見えてきて、このエリアだと予算的には戸建なら建売のこれくらいの広さ、マンションなら築年数や広さはこのくらい、という感覚がつかめるように。不動産屋さんに定期的に資料を送ってもらっていたのですが、実際に現地を見てみたい、と思う物件は一向に出てきませんでした。
あまりに物件が出てこないので、これは希望と予算がマッチしていないんだ!ということを、やっと理解。そこで都心に出やすい東京23区外や横浜市、川崎市などにエリアを変更して探してみることに。このときもまだ湘南までは考えていませんでした。
「戸建て」という方向性が決まり、やっと現地に
null予算的に新築マンションは難しい。ならば中古マンションを買ってリノベ?それも楽しそうと思いましたが、庭があったら子どもも楽しいよね、という気持ちがあり、やはり戸建てで探そう、とひとつの方向性も見えてきました。
ちなみに、1年半の家探しの中で、不動産屋さんは紹介で3人ほどお会いしました。相性などもあり、途中から一人の方に絞ってお付き合いさせていただき、今の家の契約までお世話になりました。
不動産屋さんとのやりとりはこんな風に。
(1)まず自分たちでネット検索をして、気になったところを不動産屋さんに伝える
(2)その物件の詳しい住所や情報をもらう
(3)さらに条件の近いところの資料も送ってもらう
気になったところ全てを実際に見て回るのは大変なので、もらった住所をまずGoogle MAPでチェック。家の裏側にすごく高い塀があったり、周辺や最寄り駅の雰囲気が今ひとつだったり、明らかに希望に合わないところは省き、直接見に行きたいところを絞っていきました。
1年ほど探して、やっと現地へ足を運ぶ段階に。土地を見たり、建売を見たり、家探しが少し進展しました。
良さそう!と思っても、実際行ってみると思ったより狭かったり、坂道が急だったり、目の前の道路の交通量が多かったり…。場所選び・土地探しの難しさを実感。
ここまでで、家探しスタートから既に1年ほど経過。最初に「自分たちの希望の条件」を絞り込んでいなかったことで、必要以上に時間がかかってしまいました。予算、地価やマンションの相場、そもそもマンションなのか戸建なのか、そこを絞らずスタートしたことが時間がかかった最大の要因のように思います。
そしてこの頃から、夫がYouTubeなどを見て家作りについて猛勉強を始めました。
「いつ引っ越すの?」問題に直面した結果、注文住宅を選択
null現地を見るとき、家の周りの環境に加えて、幼稚園、保育園、公立の小中学校もチェックしていました。この小学校に入れたいから、この地域の1〜3丁目など、ホームページで学区等も調べて家探しをしている時期もありました。
そして現地を見にいくようになったときに直面した、いつ引っ越すの?問題。引っ越し時期未定の漠然とした家探しでしたが、実際に動き始めてみると、引っ越し時期もかなり重要になってくることに気付かされます(考えてみると当たり前なのですが、夫婦ともにのんびりしていました)。
いちばん考えたのは、保育園の転園のタイミングです。
息子が1〜2歳の時期に家を探していましたが、引っ越しはできれば息子が3歳になる年の春。幼稚園にするか保育園にするかは、引っ越し先次第とは思っていましたが、保育園の途中入園は厳しいと思っていたので、4月にどちらかに入園できるタイミングが良いのではと考えていました。
あ、ここに建売があるね、今見られるか聞いてみよう!っていきなり飛び込みで見学させてもらったりもしていましたが、建売や中古は見つけたときが買いのタイミング。逆に、注文住宅は、土地を見つけてから引っ越しまで1年近く、もしくはそれ以上かかります。
4月入園に合わせて引っ越しとなると、建売希望なら今動くには早すぎて、注文住宅ならギリギリ、そんなタイミングだったんですよね。
保育園の申請時期なども考慮し、建売・中古は難しいと判断。注文住宅にしよう、とまた一歩家探しの方向が絞られ、前進しました。
そうと決まれば、次にくるのは「土地」をどうするか。
次回は、これまたハードルが高かった「土地探し」について、お話しします!
小池百々子
エディター/ライター。『Oggi』『Domani』(小学館)などのファッション誌を中心に、ウェブサイト、ブランドカタログなどで編集・ライティング・ディレクションを担当。毎日笑顔をモットーに、3歳と0歳、2児の子育てに奔走中の40代ママです。2021年春に都内から湘南へ移住。インスタグラム(@mocco_photo)でもゆるりと日々のあれこれをアップしています。