「スムーズ」の意味は?言い換えるときの注意点は?
「スムーズ」の意味は?言い換えるときの注意点は?“スムーズ”は、物事や動作がなめらかに進む様子、円滑にはかどる様子を表すカタカナ語。業務やプロジェクトなどの進行が、滞ることなく円滑に進む様子を表す際に使われています。
英語の“smooth”は、物の表面や質感がなめらかな様子や、言葉の流暢さも表しますが、日本語では“順調”“円滑”などの意味合いが強くなっています。英語の発音に近い形で、“スムース”と表記することもあります。
日常会話の中で広く使われていますが、もう少し簡単な表現を使いたいとき、かしこまった場面で別の表現を使いたいときに備えて、言い換え表現を覚えておきましょう。
「スムーズ」をカジュアルに、シンプルに言うなら?
「スムーズ」をカジュアルに、シンプルに言うなら?日常会話における“スムーズ”の言い換え表現をご紹介します。
話す相手との関係性や場面に合わせて、その場に適した言葉を選びましょう。
【すいすい】
物事が滞りなく進む様子を表す副詞。
◆例文:あの子は、難しい問題をすいすい解いてしまった。
【どんどん】
物事が滞ることなく、次から次へと進む様子を表す副詞。
◆例文:お気に入りの音楽をかけると、家事がどんどんはかどります。
【すらすら】
物事が滞りなく進むこと。言葉が流暢でよどみないこと。
◆例文:彼は、すらすらと詩を暗唱した。
【順調】
物事が都合よく進行する様子を表します。
◆例文:明日の準備が順調に進んでいます。
【はかどる】
仕事が順調に効率よく進むこと。
◆例文:会議の資料作りははかどっていますか?
かしこまった場やビジネスシーンで「スムーズ」を言い換えるなら?
かしこまった場やビジネスシーンで「スムーズ」を言い換えるなら?続いて、かしこまった場面での“スムーズ”の言い換え表現をご紹介します。
【円滑】
“円滑”(読み方:えんかつ)は、物事が差し障りなくすらすらと行われること。
◆例文:会議が円滑に進んでいます。
【滞りなく】
“滞りなく”(読み方:とどこおりなく)は、
◆例文:その催しは、滞りなく終了しました。
【着々】
“着々”(読み方:ちゃくちゃく)は、物事が着実にはかどっている様子。
◆例文:明日のプレゼンテーションの準備が着々と進んでいます。
【流暢】
なめらかにすらすら話すこと。
◆例文:彼女は、流暢に外国語を話します。
「カタカナ語」をしっかり相手に伝えるコツ
null『kufura』が過去に実施したカタカナ語に関するアンケートでは、半数超の回答者が「カタカナのビジネス用語で意味がわからないことがある」と回答していました。
今回取り上げた“スムーズ”は、すでに日常に定着したカタカナ語ですが、文章の中で専門用語や、業界用語をカタカナ語を使うときには、わかりやすい日本語に置き換えたり、前後の文脈の中に意味が通じるような補足を入れるなどの配慮が必要になることもあります。
企業内や業界内では当たり前のように使われているカタカナ語でも、他の業界では伝わりにくい言葉もあることを踏まえながら、伝わりやすい言葉を選ぶようにしたいものです。
取材・文/北川和子
国語講師。「大学受験Gnoble」やカルチャースクール、企業研修などで教えるほか、「三鷹古典サロン裕泉堂」を運営。10万部突破の著著『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)など、言葉や敬語、文章術、古典に関する発信も多い。近著に『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)、『見るだけ・聴くだけで語彙力アップ デキる大人の話し方』(主婦の友インフォス)。東京大学卒業。