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「サマリー」の意味と使い方をおさらい!「アジェンダ」「レジュメ」との違いは?【あらためて知りたい頻出ビジネス用語#73】

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“サマリー”という言葉は、どんなときに使うのでしょうか。今回は、“サマリー”の意味や使い方、よく使われる場面についてお届けします。

“サマリー”について解説していただいたのは、『たった一言で印象が変わる大人の日本語100』(ちくま新書)など、多数の著書を持つ国語講師の吉田裕子さんです。

「サマリー」の意味とは?

「サマリー」は、英語の“summary”から来ており、“要約”“概略”“大要”の意。『日本大百科全書』(小学館)にも次のように定義されています(抜粋)。

<日本大百科全書>

概要や要約を意味する英語で、文章などの要点を手短にまとめて表現したものをいう。

ビジネスシーンにおいても“要約”や“概略”の意味で使われています。

しばしば“サマリ”と表記されることもあります。

ITの分野においては、データやテキストを簡略にまとめたものを“サマリー”と呼ぶこともあります。

ビジネスシーンでは「サマリー」はどんなときに使うといい?

ビジネスシーンにおいて“サマリー”は、データや資料のまとめ要約概要版の意で使われています。

例えば、報告書(レポート)や調査資料、集めたデータなどを要約した書類を “サマリー”と呼ぶことがあります。為替や株式市場の動向、企業の経営成績などの情報をまとめた資料によく使われています。

ITの分野では、テキストやデータを要約したものを“サマリー”と呼びます。例えば、検索エンジンで調べたときに、検索結果の冒頭に出てくるものです。

「サマリー」の使い方の注意点は?よくある間違った使い方は

“サマリー”の使い方の注意点は以下の2点です。

(1)別の言葉を使ったほうが伝わりやすい場面もある

“サマリー”という言葉は比較的新しいカタカナ語であるため、正しい意味が伝わらないケースも想定されます。業界や相手の年代によっては“要約”“概要版”など、日本語で伝えたほうが良い場面もあるでしょう。

一部の業界では「要約する」の意で“サマリー”を語源とした「サマる」という造語が使われています。全ての業界で通じる言葉ではないため、ご留意ください。

(2)「サマリー」と「サム」を混同しない

英語の“summary”(サマリー)は要約、“sum”(サム)は合計、概要の意。”sum”はExcelの数式にもありますね。

語感や字面が似ているため、サマリーを“合計”の意で使っている場面も見受けられますが、本来はそのような意味はありませんのでご注意ください。

【要注意例文】

・今月の売り上げ額のサマリーを計算してください。

→“サマリー”を“全体の合計”の意で使っているのであれば、間違い。

「サマリー」「アジェンダ」「レジュメ」の違いは?

“サマリー”“アジェンダ”“レジュメ”の3つの言葉は混同しやすいので注意が必要です。

例文を用いて使い分けの方法を解説します。

「アジェンダ」の意味

“アジェンダ”は、会議の協議事項や議題の意。

【例文】

・今回の会議は、配布したアジェンダに添って進めていきます。

「レジュメ(レジメ)」の意味

会議・講演・研究報告での発表時、内容の要点をまとめた配布資料を“レジュメ”と呼ぶことがあります。“レジメ”と表記することもあります。

【例文】

・本日の発表のレジュメを配布致します。

レジュメ・アジェンダと「サマリー」の使い分け方法は?

一般的にアジェンダやレジュメは、会議前に共有・配布するもの。一方、“サマリー”は、会議・報告・調査を終えた後にその内容をまとめたものを指して使われることが多くなっています。

【例文】

・昨日の報告会議のサマリーをお送りしますので、欠席された方はお目通しのほどお願い申し上げます。

「サマリー」の例文は?

“サマリー”の例文を通じて使い方をイメージしていきましょう。

・先ほどのミーティングのサマリーを後ほどお送りします。

・2020年度版レポートのサマリーを別途作成致しました。

・添付しましたサマリーをご確認ください。

・このデータのサマリーを作成しておいてください。

「サマリー」の類語・関連語は?

続いて“サマリー”と類似した意味を持つ言葉や関連語をご紹介します。

(1)「摘録(てきろく)」

要点をかいつまんで記録すること。記録したもの。

【例文】

・会議の摘録を掲載しています。

(2)「要約」

文章などの要点をまとめて簡潔に表現したもの。“サマリー”よりも広い場面で使われています。

【例文】

・本日の会議の要約を作成してください。

(3)「概要」

かいつまんでまとめた要点のこと。“概略”“大要”も類似の意味を持っています。

【例文】

・事業計画の概要をお伝えします。

(4)「アウトライン」

物事のあらまし、概要のこと。

【例文】

・今回の計画のアウトラインにつきましては、以下の資料を参照してください。

(5)「かいつまむ」

“要点を取り出してまとめる”の意。一部の業界では“サマリー”の動詞として“サマる”という言葉が使われていますが、“かいつまむ”という言葉を使ったほうが伝わりやすい場面もあります。

【例文】

・今回の要点をかいつまんでご報告します。

(6)「大筋」

物事のだいたいのところ。計画やストーリーをまとめたものを指して使います。

【例文】

・今お話したことが、計画の大筋です

 

今回は“サマリー”の意味や使い方について国語講師の吉田裕子さんに解説していただきました。

職場でしばしば登場する言葉ですので、使い方を覚えておきましょう。


 

【取材協力・監修】

吉田裕子

国語講師。塾やカルチャースクールなどで教える。NHK Eテレ「ニューベンゼミ」に国語の専門家として出演するなど、日本語・言葉遣いに関わる仕事多数。著著『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)は10万部を突破。他に『正しい日本語の使い方』『大人の文章術』(枻出版社)、『英語にできない日本の美しい言葉』(青春出版社)など。東京大学教養学部卒。

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