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苦手な片付けが「とりあえず箱」で解決できた! 達人に学ぶ「家事整理術」

整理収納コンサルタントとして活躍する奥田明子さんは、片付けのメソッドから誕生した独自の『家事整理』を提案して、働く女性たちの間で話題を呼んでいます。『家事整理』とは、面倒な家事の手間の無駄を減らし、スッキリと整理することで、家事をグンとラクにすること。

今回は、“片付け”にまつわる『家事整理』のコツを教えてもらいました。片付けが苦手なズボラさんも、これでスッキリ片付けられるようになるはず!

昔は片付けるために、収納グッズばかり買っていた…

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整理収納アドバイザー1級の資格を持つ奥田さんですが、昔は片付けが大の苦手だったと話します。

「家の中はごちゃごちゃ散らかっていて、床やテーブルに物がたくさん置いてある状態でした。それを解決しようと収納グッズを買っては、今度はその収納グッズを置く場所に困る……という、逆に物が増えてしまう負のスパイラルに陥っていたんです(笑)。そもそも、片付けの方法自体を見直す必要があるのではないかと考えました」

そこで奥田さんが辿り着いたのが、『家事整理』のメソッドに基づいた独自の整理術。家事整理で重要なのは、ストレスなく面倒な家事の手間を減らすこと。だから奥田さんは『とりあえず箱』を作って、今捨てられない物は「とりあえず何でもここに一度入れる」ことに決めました。

「私はもともとズボラなので、片付ける場所を細かく決めすぎると、それが今度はストレスになってしまいます。だから、今すぐに捨てられない物は『とりあえず箱』に入れて様子を見る。時間が経つと、必要な物、いらない物が自然と見えてきます。

忙しく頑張る女性たちは、できるだけ家事のことで頭を悩ませないでほしい。完璧じゃなくてもとりあえず簡単に片付けられて、家族や自分が快適に笑顔で過ごすことを大事にしたかったんです」

確かに、忙しいと住まいも乱れてしまい、いつもキレイに保つのは至難の技ですよね。そんな時に奥田さんの整理術は、心も軽くしてくれるはず。早速、詳しく見ていきましょう!

テク1:捨てられない物は「とりあえず箱」へ!

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子どもが幼稚園や学校で作ってきた工作品、家族からもらった思い出の品など、なかなか捨てられない物は、「とりあえず箱」に入れて、押し入れなど頻繁に出し入れをしない場所に1年間置いておきます。

「1年くらいを目安に、箱の中身を確認します。その時に、今も必要か、取っておくべきかどうかを判断します。1年経っているので、気持ちも落ち着いていて、本当に必要な物かどうかを冷静に判断できるはず。

もう大丈夫、必要ないなと思ったら、感謝の気持ちを込めて処分しましょう。この時、子どもの持ち物がある場合は勝手に処分せず、我が家では子どもと一緒に必要かどうか相談するようにしています」

捨てられないけど、出しっ放しにしておいては、いつまで経っても片付かない。そういう物って多いですよね。奥田さんは、この方法で割り切ることで、随分ラクに片付くようになったそうです。

テク2:子どもにも「とりあえずカゴ」を作って、自分で管理させてみよう

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奥田さんのお宅では、お子さん専用の「とりあえずカゴ」もちゃんとありました。

「おもちゃやお絵かきセットなど、“このカゴに入るまでなら持っていい”というルールを決めています。おもちゃがこのカゴよりも増えてしまったら、入らない分はきちんと手放すということを体感をもって教えることで、子どもが物の管理を自然と自分でできるようになります。

我が家では、子ども用のスペースを作っており、そこは娘が自分で管理する場所。私は子ども用のスペースは、勝手に片付けたりはしません。でも、そのおかげか、娘は私よりも片付けが得意みたい。彼女の本棚には片付けの本なんかも置いてあるんですよ(笑)」

「とりあえずカゴ」なら、他の部屋で遊ぶ時に、そのままカゴごと持っていけるので便利ですね! 娘さんも気に入っているそうです。

テク3:プリント類は「とりあえずバインダー」に挟む

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学校や地域の連絡事項など、気付くと増えてしまうプリント類。以前は、テーブルの上に出しっ放しで、どんどん積み重なって、どこにあるか分からなくなってしまっていたと奥田さんは話します。それをスッキリ解決できたのが「とりあえずバインダー」です。

「いきなりキレイにファイリングするのは、私にはハードルが高くて無理でした。だから散らからないように、何でも「とりあえずバインダー」に挟んでしまう。その後、時間ができた時にチェックして、必要な物といらない物を仕分けする。私はこれで充分!」

この時に、必要な書類はクリアファイルに入れて、ラベリングをして保管します。その時も分類は細かくしすぎず、ざっくりでOK。たとえば、子どもの学校のプリントは「PTA」「保険」「あゆみ」など、カテゴリーごとにラベリングをして、それぞれクリアファイルに入れて分類しておきます。それをさらに「学校」というファイルケースに入れます。

「学校」以外にも、「宅配」「保険」「銀行」「通信」など、ファイルケースを分類して、中身は同様に自分が分かる範囲で、クリアファイルでざっくり分類します。

「さらにファイルケースは“暮らし・学校”というファイルボックスの中にまとめて保管します。私は細分化しすぎずに、これくらいの分類がちょうどいい。ぜひ忙しいズボラさんにこそ、やってほしい。どこに行ったか書類を探す時間が減って、テーブルの上の散らかり防止にもなりますよ!」

以上が奥田さんの片付けテクでした。

「もっと細かく分類して、キレイに収納する方法もありますが、そうすると逆にストレスになって続かない……そんな方も多いと思います。私はまさにそのタイプでした。だから、完璧じゃなくてもいい。自分がストレスなく、”とりあえず”キレイにできる方法を探したんです」

忙しく働く女性たちにとって、家の片付けまで完璧にこなすのは本当に大変なこと。全部の家事を完璧にこなすのではなく、無駄な家事の手間を省いて、自分に必要な家事だけに整理することで、日々の生活はグンとラクになります。それがまさに奥田さんの辿り着いた『家事整理』のメソッドです。

家事にかける時間を減らして、スッキリ片付いた部屋で家族との団らんの時間を多くとれたら嬉しいですよね。奥田さんのアイディアは、まさに忙しい女性の救世主。ぜひ、試してみてくださいね!

整理収納コンサルタント・奥田明子さん

奥田明子・・・整理収納アドバイザー。家事整理コンサルタント。片付けがうまくできないという自身の悩みから、2012年6月に整理収納アドバイザー2級講座を受け、モノの整理の大切さを知る。2017年春より片付けのメソッドから研究した独自の『家事整理』を発案し、講座をスタート。現在は神奈川県を中心に片付けサポートや講座を開催している。ホームページ『カナエルクラシ』、公式メルマガ『働く40代女性のための片付けと家事整理でつくる私が主役の暮らし』、Instagram@oku_akiなどでアイディアを発信中。

取材・文/岸綾香

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