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上手な「水着の洗い方」知ってる?手洗い&洗濯機洗い、両方まるわかり!【プロが教える洗濯講座】

お洗濯の専門家であるライオンのお洗濯マイスター・大貫和泉さんに、日々の暮らしをラクにする、知って得する洗濯のコツを教えてもらう連載企画。

今回は「水着」の洗い方について。水着の生地は意外とデリケート。実は適切な洗い方がよく分からない人も多いのでは? 手洗いと洗濯機、両方の洗濯法を紹介します!

水着を脱いだら、すぐに「水洗い」を!

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プールや海など、大人も子どもも水着を着用する機会が増える夏。みなさん、どのように水着を洗っていますか? その正解を探るべく、大貫さんに洗い方を尋ねると……。

「まずは水着を脱いだらすぐに、水洗いをしましょう。水着の素材はデリケートなので、プールの塩素や海水の影響で生地が傷み、変色する場合もあります。脱いだらできるだけすぐに水洗いをしてから自宅に持ち帰りましょう。

海に入って、水着に砂が残っている場合は、できるだけ洗い流してください。ただし、繊維に入り込んだ砂を取ろうと、濡れた状態でゴシゴシ強くこすると生地を傷める原因になるので、無理にこすらず、乾いてから指で弾いた方が簡単に砂が取れますよ」(以下「」内、大貫さん)

洗った水着はタオルに包んで持ち帰りましょう。ちなみに車のトランクルームは、夏場は高温になりやすく、色移りや生地の劣化につながるので、長時間入れておかないよう注意してください。

水着を「手洗い」する場合

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(1)洗濯表示をチェックする

まずは洗濯表示を確認して、手洗い専用か、洗濯機でも洗えるか、必ずチェックしてください。表示の裏などに記された注意書きも確認しましょう。

「もし水着に砂がたくさんついている場合は、洗濯機を傷める可能性があるので、洗濯機で洗える素材でも、手洗いをおすすめします」

洗濯表示の詳しい説明については、こちらの記事も参考にしてください。

(2)リボンや胸パッドを外す

結んであるリボンや留め具、胸パッドは外しておきます。

(3)洗剤液を作る

水4Lに対して、おしゃれ着用洗剤10mlを目安に、洗剤液を作ります。洗剤液を入れたら、軽く混ぜて溶かしてください。

「水着の素材はポリエステルやポリウレタンが使用されていることが多く、デリケートな生地なので、手洗いでも洗濯機で洗う場合でも、共におしゃれ着用洗剤を使いましょう。

サンオイルなど汚れが気になる部分には、おしゃれ着用洗剤を塗って前処理をするといいですね。その場合は、塗布した洗剤の分量を差し引いて、洗剤液を作ってください」

(4)ビキニ(上・下)と胸パッドを洗う

まずはビキニのブラを洗剤液に浸け、アンダーバストを持ち、10〜20回振り洗いします。

「生地に洗剤液を通すようなイメージで、振りながら洗ってください」

ビキニのショーツも同様に、10〜20回押し洗いします。

胸パッドは上から10回ほど押すようにして、形が崩れないよう優しく洗いましょう。

水着を絞る時は、ギュッとねじって絞ると生地を傷めてしまうので、押しながら絞ります。

胸パッドも形が崩れないように優しく押して絞ってください。

(5)きれいな水で2回すすぐ

洗剤液を捨てて、きれいな水に替えます。洗う時と同様の手順ですすいでください。さらにもう1回きれいな水に替えて、すすぎは計2回繰り返してください。

すすぎ終わったら、水着と胸パッドを押しながら絞ります。

(6)タオルで挟み、脱水する

タオルの上に水着を置き、そのまま挟んで畳み、タオルにしっかり水を吸わせて脱水します。

これで手洗い完了です! 干し方は最後に紹介します。

水着を「洗濯機」で洗う場合

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(1)洗濯表示をチェックする

洗濯表示を確認して、洗濯機で洗えるか、まずはチェックを。基本、桶に水を張ったマークで、手のイラストが描かれていなければ、洗濯機で洗えます。

(2)胸パッドを取り外す

胸パッドは取り外しておきます。

(3)洗濯ネットに入れる

洗濯ネットの大きさに合わせて、水着を畳んで入れます。

「ホックやファスナー、ボタンなどが付いている場合は留めておきます。洗濯ネットが大きすぎると、中でよれたり、動いたりして、型崩れする可能性があるため、水着の大きさに合った洗濯ネットを選ぶのがポイントです。

ビーズやスパンコールなどの装飾がついている水着は、装飾が取れないよう裏返してから洗濯ネットへ入れましょう」

(4)弱水流コースで洗う

洗濯機に入れ、弱水流コースを選び、おしゃれ着用洗剤で洗います。

「洗濯機のコースは弱水流コースを選んでください。“おうちクリーニングコース”、“手洗いコース”、“ドライコース”など、機種によってコースの名前は異なるので、洗濯機の説明書を読んで事前に確認を。

洗剤は通常の衣料用洗剤ではなく、型崩れや色あせ防止効果のある“おしゃれ着用洗剤”がおすすめです」

洗い終わったら、これで洗濯完了です!

水着は「陰干し」が正解!

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水着の素材は型崩れしやすく、熱に弱いものが多いので、衣類乾燥機は使用しないでください。

「水着の素材に多いポリウレタンは日光に弱く、紫外線による色あせを防ぐため、部屋干しや陰干しにした方がいいですね。水着の肩ひもを挟んで干すと伸びやすいので、アンダーバストを挟み、胸パッドは形を整えてから干しましょう」

水着の生地はデリケートなものが多いので、上手な洗い方や干し方を覚えておくと、長持ちにもつながります。水着が大活躍する夏、ぜひ動画をチェックして、洗い方をマスターしてください!

 

取材・文/岸綾香

大貫和泉
大貫和泉

20年以上、洗濯用洗剤などの製品開発、調査に携わり、そこで得た豊富な経験や知識を生かし、『ライオン株式会社』のお洗濯マイスターとして各メディアなどで活躍。主婦や母親の立場から、女性ならではの目線で日々の洗濯に役立つ情報を伝えている。

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