【材料】(2人分)
スパゲッティー(1.8mm)・・・200g
ズッキーニ・・・1本
なす・・・大1本
パプリカ(黄)・・・1/2個
玉ねぎ・・・1/2個
ウインナー・・・4本
にんにく・・・1片
オリーブオイル・・・大さじ2
酒・・・大さじ1
しょうゆ・・・大さじ1
みりん・・・大さじ1
トマトケチャップ・・・150g
パスタのゆで汁・・・200ml
粉チーズ・・・大さじ2
【作り方】
(1)野菜を切る

ズッキーニとなすは3mm幅の輪切りに、パプリカと玉ねぎは2mm幅の薄切りに、ウインナーは斜め切りに、にんにくは1mm幅の薄切りにします。
(2)スパゲッティーをゆでる

スパゲッティーを表示時間通りゆでます。通常、小野さんのレシピでは、1分短めにゆでて、残り1分はフライパンの中でソースを吸わせることが多いのですが、今回は表示時間通りでOKとのこと。
「日本発祥のナポリタンはアルデンテに仕上げる必要がないので、表示時間通りゆでてしまって大丈夫です。通常よりもやわらかめな方が、王道ナポリタンに仕上がりますよ」(以下「」内、小野さん)
(3)ウインナーと玉ねぎを炒める

フライパンにオリーブオイル(大さじ2)を熱し、ウインナーを中火で軽く炒めてから、にんにくを炒めます。さらに、玉ねぎをほぐしながら炒めてください。
(4)夏野菜を炒める

なす、ズッキーニ、パプリカの順に入れて炒めます。
「夏野菜は火の通りが遅い順に入れていきます。なすとズッキーニは火が早く通るように乱切りではなく、薄切りにしました」
(5)調味料を入れる

全体的にしんなりしたら、酒(大さじ1)、しょうゆ(大さじ1)、みりん(大さじ1)を入れます。全て大さじ1なので覚えやすいですね!
(6)トマトケチャップを炒める

そして、ここがナポリタン作りの最大のポイント! 全体的に調味料が絡んだら、トマトケチャップを炒めます。炒めた具材をフライパンの奥に寄せ、手前の空いた所にトマトケチャップを入れて、香りが立つまでよく炒めてください。
「炒めることでトマトケチャップの酸味を飛ばし、スパイスの香りと旨味を存分に引き出します。トマトケチャップが一瞬、ほんのり焦げるくらいしっかり炒めてください。このひと手間で、ナポリタンはグッと美味しくなるんですよ」
(7)スパゲッティーをソースに絡める

トマトケチャップをよく炒めたら、具材と混ぜ合わせ、ゆで汁(200ml)とゆであがったスパゲッティーをフライパンに入れてください。全体をよく混ぜ合わせ、ソースの水分が飛んで水っぽくなくなったらOKです。
「トマトケチャップだけだとパサパサになるので、ゆで汁を必ず追加してください。最初は水分が多いと感じるかもしれませんが、絡めるうちにパスタがソースをぐんぐん吸って、ちょうどいい仕上がりになりますよ」
(8)できあがり!

器に盛り付け、粉チーズ(大さじ2)を振ったら、完成です!
早速、ひと口食べてみると、トマトの味がとっても濃厚! 水分が多そうに見えましたが、味の濃さはまさにジャスト。パスタもふっくら、プルンとした仕上がりです。隠し味のみりんやしょうゆがいい仕事をしていて、トマトケチャップだけでは出せない、ほんのりした甘味と奥深い深みを感じます。そしてゴロッと具沢山の夏野菜がトマト味にベストマッチ。元気な夏野菜たっぷりで、食べ応えも満点です!
「ナポリタンはトマトケチャップをしっかり炒めないと味に深みが出ず、ただのケチャップ炒めになってしまいます。このコツさえ覚えておけば、ご家庭でも美味しく作ることができますよ!」
ちょうど我が家の冷蔵庫にズッキーニとなすがあったので、仕事の合間のランチにパパッと挑戦。通常のナポリタンは具材がウインナーと玉ねぎ、ピーマンくらいですが、これは野菜たっぷりで嬉しい。そして本当にトマトケチャップをしっかり炒めるだけで味が決まる! 酸味が和らぎ、コクと旨味がアップして、ワンランク上のナポリタンが手軽にできました。このコツのおかげで、ただのケチャップ炒めからは卒業です!
このナポリタンは大人も子どもも満足する味。子どもたちは夏休みですね。ぜひ、元気な夏野菜をたっぷりチャージして、夏のランチに家族みんなで味わってみてください。
取材・文/岸綾香

東京都千駄ヶ谷にあるイタリア料理店『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。提携農家の産直有機野菜や無農薬野菜、地元から直送される父親が釣り上げた魚介類、鹿や熊のジビエなど、鮮度のよい食材にこだわる。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。kufuraの料理動画『プロが教える本格パスタレシピ』も大人気。