エリンギは輪切りにするとホクホクした食感に!
null秋に向けて、きのこがおいしい季節の到来です。今回は手軽に買いやすい「エリンギ」を、ねぎ塩だれで漬け込みます。ねぎ塩だれは、kufuraの動画記事で大人気の「長ねぎのごま油漬け」が基本。一度食べたら後引く味わいで、YouTubeでは10万回以上再生されています。
「きのこの旨味に長ねぎとごま油の風味が加わってベストマッチ。おいしく作るポイントは、エリンギの切り方と焼き方にあります。エリンギは縦に切ると食べる時に繊維が気になるので、私はいつも繊維を断つように輪切りにしています。こうするとホクッとした食感に仕上がるんですよ。きのこは強火で焼くと旨味をギュッと凝縮でき、きのこ本来のおいしさを余すところなく味わえます」
それでは、詳しい作り方を早速チェックしてみましょう。
【材料】(作りやすい分量)
エリンギ・・・中3〜4本(200g)
長ねぎ・・・1/3本
塩・・・小さじ1/2
ごま油・・・大さじ1
【作り方】
(1)エリンギを切る
エリンギは輪切りにして、かさの部分だけ縦に切ります。石突きは気になる部分があれば、切り落としてください。
「エリンギは縦に繊維が入っているので、縦に切ると筋があって食べにくい。なので、繊維を断ち切るように輪切りにします。こうするとホクッとした食感に仕上がっておいしいですよ!」
(2)長ねぎを切る
長ねぎは縦に切ってから、端から細かく切って、みじん切りにします。
(3)ねぎ塩だれを作る
ボウルに長ねぎを入れ、塩、ごま油を加えてよく混ぜ合わせます。
(4)エリンギを炒める
フライパンを強火で熱し、ごま油小さじ1(分量外)をひき、断面を下にしてエリンギを並べます。
「きのこ類は、弱火で焼くと無駄な水分が出てきてしまうので、強火で水分を飛ばしながら焼くのがポイント。途中で触ると温度が下がって水分が出やすくなり、焦げ目もつきにくいので、香りが立つまであまりいじらず、グッと我慢……。強火で焼いて旨味をギュッと凝縮させましょう」
途中で中強火くらいの火加減にして、きのこの香りが立ってきたらひっくり返します。表面にツヤが出たら、焼き上がりのサイン。火を止めましょう。
(5)ねぎ塩だれを加える
火を止め、先に作っておいたねぎ塩だれを加え、余熱で混ぜ合わせるだけでOK。
「炒めると長ねぎが甘くなり過ぎてしまうので火はつけず、余熱でさっと熱を加えて長ねぎの辛味を和らげます」
(6)冷蔵庫で30分以上置く
火が通り過ぎないようバットにあけます。粗熱が取れたら保存容器に入れ、冷蔵庫で30分以上置きます。
(7)できあがり!
しっかり漬け込むと、エリンギがたれの旨味をギュッと吸っておいしさアップ。冷蔵で4〜5日保存可能です。
ちなみに、今回はフライパンで作りましたが、電子レンジでも調理可能です。耐熱容器に切ったエリンギを入れてごま油小さじ1を混ぜ、ラップをして600Wで1分ほど加熱します。温かいうちにねぎ塩だれを全体に絡めたら完成です。
早速、食べてみると、エリンギがホクッとした食感で弾力があり、まるで帆立貝を食べているよう! 食べ応えがあって、これはごはんのおかずにもなりそうです。焼いた肉にのせてサンチュで巻いて食べれば、ねぎ塩だれで焼き肉気分に。ごま油のコクが食欲をそそり、クセになるおいしさ!
「今回はエリンギで作りましたが、好みのきのこをミックスすれば旨味アップ。帆立貝やえび、刺身、崩し豆腐などと和えてもいいですね。ごま油の風味がごはんやうどんにもよく合います。卵焼きに混ぜたり、卵かけごはんにのせたりすれば、食べ応え満点。アレンジも自由自在です!」
この作り方を教えてもらってから、今まではエリンギは縦に切っていましたが、我が家では輪切り一択になりました。家族にも「この切り方、食べやすい!」と好評です。きのこの炒め方もグッと我慢するようになったら、水が出過ぎずきのこの旨味がギュッと凝縮されて、きのこの味が濃くなったみたい。ちなみに、ねぎ塩だれは何にでも使える万能選手なので、作り置きしておくと便利ですよ。
秋はきのこのおいしい季節。ぜひ、いろいろなきのこで試してみてください!
取材・文/岸綾香
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『マンガでわかった! ラクしておいしい作りおき』(主婦の友社)、『からだとこころがととのう滋養菓子』(日東書院本社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu YouTube 管理栄養士 沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」