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フライパンで焼く「チョコスティックパン」ポリ袋でこねて1時間で完成!【沼津りえの焼きたてパン#4】

kufuraでは「ちょこっと漬け」シリーズでもおなじみ、料理研究家・沼津りえさんは、パン作りの腕も一流! ビギナーでも簡単におうちで焼きたてパンが楽しめるレシピ本『55分で焼きたてパン』が好評を博しています。人気の理由はズバリ、“ポリ袋でこねてフライパンで焼く”というお手軽さ! 計量から焼き上がりまでが“ほぼ1時間”とクイック調理なのもポイントです。

【沼津りえの焼きたてパン】では、こうした“お手軽”なエッセンスが詰まったパンレシピをkufura読者のみなさんにお届けしています。今回は、子どもも喜ぶ「チョコスティックパン」です!

1本がもちっりと満足感アリ!具を均一に練り込むコツも

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お菓子系のパン好きさん必見! チョコチップを混ぜ込んだチョコスティックパンがフライパンで焼けちゃうんですよ。強力粉100gで8本分と、うれしい食べ切りレシピです。

「スティック状なので食べやすく、朝食やおやつにぴったりです。とにかく簡単に作れるので、ぜひお子さんと一緒に手作りしてみてくださいね」(以下「」内、沼津さん)

ポリ袋を使った生地づくりは、失敗知らず&汚れ知らずで革命的! 早速、チェックしていきましょう。

【材料】(8本分)…直径24cmのフライパンを使用

強力粉・・・100g

塩・・・小さじ1/4弱(1g)

砂糖・・・大さじ1と1/2(約15g)

チョコチップ・・・20g

温めた牛乳(40°Cくらい)・・・60g

ドライイースト・・・小さじ1/3(1g)

油・・・小さじ1強(5g)

【用意するもの】

ポリ袋・・・1枚

ちなみに、沼津さんのおすすめのポリ袋は、業務用スーパーで購入できる『ポリエチレン袋』。今回は、パン生地作りに10号サイズ(0.025×180×270mm)を使用しました。「適度な厚みがあって、使いやすい大きさ」と、沼津さんのイチオシです。

【作り方】

(1)材料を合わせる

電子レンジで20秒ほど温めた牛乳(40℃くらい)にドライイースト、サラダ油を入れて軽く混ぜておきます。ポリ袋に強力粉、塩、砂糖を入れてなじませたら、そこへと先ほどの水分を一度に加えます。

「牛乳の温度は40℃を目安に。50℃以上だとイースト菌の働きが悪くなってしまうため、熱くしすぎないよう気をつけましょう。ドライイーストは完全に溶けきらなくても大丈夫ですよ。

牛乳の代わりにぬるま湯、豆乳などでもOKです。また、油の代わりに同量の溶かしバターを使うと、コク深い生地となりますのでお好みで」

(2)袋をシャカシャカ1分振る

素早くポリ袋の口をくるくる回して閉じたら、両角を親指と中指で押さえながら、1分間シャカシャカ振ります。

「水分と粉を“水和”させる作業です。振りはじめはポリ袋の中がべちゃっとしていますが、振り終わる頃にはコロコロとした状態に。ポリ袋の内側がつるっとしてきたら、水和できたサインです」

(3)両手で1分もむ

続いて、両手で1分間生地を揉み込みます。

「これは、パン作りでいう“こねる”作業。手の平から指先まで力を入れてしっかりと揉み込みましょう」

(4)手をグーにして1分こねる

最後に1分間、袋のまま生地を台に置いて、手をグーにして上からこねていきます。途中で生地が広がってきたら、袋の中で折りたたんでください。

「これは“たたく”作業にあたります。そのイメージをもちながら、しっかり力を込めて全体をまんべんなくこねていきましょう」

(5)チョコチップを加えながら、折りたたんで伸ばすを4回くり返す

キッチンバサミなどで、ポリ袋をL字に切って広げます。まずは一度生地を半分に折り、上から押さえて伸ばします。その後、チョコチップ1/3量を生地の半面に散らしたら生地を折りたたみ、体重をかけながら押し伸ばします。これをあと2回繰り返します。

「チョコチップを混ぜ込む時は、このように3回に分けて加えると均一に混ざりやすくなりますよ。生地を押しても戻ってくるほど弾力が出てきたら、グルテンがしっかりできた証拠。4回やっても生地がべたつくようなら、さらに1〜2回ほど繰り返してください」

麺棒で厚さ2cm、長辺16cmほどの長方形に伸ばします。

「ポリ袋を目標サイズに折りたたんでから生地を伸ばすと、きれいに形成できますよ」

(6)スティック状に分割し、フライパンに並べる

生地を8等分のスティック状に切ります。カットしたら、フライパンに交互に並べましょう。

「このあとの発酵で生地が膨らむので、くっつき防止のためにお互い離して並べてあげましょう」

(7)35分発酵させる

フタをし、強火で10秒加熱します。10秒経ったら火を止め、そのまま35分間発酵させます。IHの場合は、フライパンを触って熱いと感じてからカウントしましょう。

「熱すぎるとイースト菌が死んでしまうので、加熱時間は守りましょう。強火で温めることでフライパンの中が保温状態となり、フタをすることでパンに必要な湿度も保たれます。冬場など室内が寒い場合は、布を巻いてほんのりあたたかい状態をキープするのがおすすめです」

35分後、生地がふくらんでいたら発酵完了!

(8)弱火で片面5分、裏返して5分焼く

発酵が終わったら、いよいよ焼いていきます。まず、フタをして強火で10秒加熱したら、弱火にして5分焼きましょう。5分経ったら一度火を止め、パンをひっくり返して再び弱火で5分焼きます。

「最初の強火は、オーブンの予熱代わりなのでしっかり10秒温めてくださいね」

(9)できあがり!

両面にいい焼き色がついたら完成! 側面にも焼き色をつけたい人は、お好みで加熱してください。

 

“誰もがおうちでパン作りを楽しんで欲しい”という沼津さんの思いが詰まったパンレシピ、なんだか自分にも作れそう!と思えてきませんか? 頑張るのはシャカシャカ・モミモミ・グー押しの3分だけ! 我が家の狭いキッチンでもパン生地が作れて感動しました。

甘い香りが漂うなかで焼きたてを食べてみると……外はほのかにさっくり、中はもっちりでおいしい〜! 柔らかくもしっかりと弾力がある食感で、1本(約13cm)でも食べ応えがありましたよ。これは朝食やおやつにぴったり! チョコチップもまんべんなく練り込まれていて、フライパンでカリッと香ばしく焼けたところなんかはたまりません。

「今回は2cm幅にカットしましたが、もっと細くしてカリカリにしてもいいですね。チョコチップの代わりに、チーズやレーズンを入れるなど具材のアレンジも自在です!」

フライパンで発酵も焼きも済ませるので、オーブンがないご家庭でも大丈夫。ぜひ楽しみながらパン作りにトライしてみてくださいね。


【取材協力】

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『米粉があれば!パンもおかずもおやつも極上』(主婦の友社)、『母から娘に伝えるはじめてのLINEレシピ』(ART NEXT)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu  YouTube  管理栄養士  沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」

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