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ピリッと爽やか!甘さ控えめ「手作りジンジャエール」が夏にぴったり【沼津りえの季節の手仕事#15】

季節の移ろいを感じながら、作る過程を楽しみたい「季節の手仕事」。旬の恵みを存分に味わう逸品を料理研究家・沼津りえさんが丁寧に解説してくれます。

今回は、暑い夏にぴったりな「ジンジャエール」の作り方をご紹介します。

甘さ控えめだから暑い日でも飲みやすい!

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夏は暑さで食欲が落ちたり、冷房で体が冷えてしまったりしがち。そこで、夏バテ予防にしょうがエキスたっぷりの「ジンジャエール」を手作りしませんか?

「調理中もしょうがの香りが漂って元気が出ます! 甘さ控えめなので、暑い日でもさっぱり。しょうがの香りとうまみをしっかりと引き出すレシピなので、風味を存分に堪能してくださいね」(以下「」内、沼津さん)

捨ててしまうなんてもったいない!と思っていたしょうがの活用法も教えてもらいました。まずは、ジンジャエールのレシピをチェックしましょう!

「ジンジャエール」の作り方

【材料】(作りやすい分量)

しょうが(今回は、通年手に入る根しょうがを使用)・・・300g

きび砂糖・・・100g

水・・・500mL

はちみつ・・・50g(約大さじ3弱)

シナモンスティック・・・1本

八角・・・1個

炭酸水・・・適量

【作り方】

(1)しょうがを薄切りにする

しょうがはよく洗って水気を拭き取ります。汚れなど気になる部分があったら、包丁の背でこそげ落とし、皮のまま厚さ2mmほどの薄切りにします。

「皮にも栄養があり香りも豊かなので、できるだけ皮付きのまま使うのがおすすめです。また、後々スライスしたしょうがが食べやすように2mmほどの薄さにしました。もちろん、スライサーで薄切りにしてもOKですよ」

(2)しょうがを水で10分ほど煮る

鍋にしょうがと水を入れ、アクを取りながらコトコトと10分ほど煮ていきます。

「まずは水としょうがだけで煮込み、しょうがの香りとうまみをしっかり引き出していくのがポイント。

火が弱すぎるとしょうがの香りが出てこないので、コトコト状態をキープできるくらいの中火にして10分ほど煮込み、しょうがの香りを水にしっかり移していきます」

(3)一旦火を止めて調味する

一旦火を止めてから、きび砂糖、はちみつ、シナモンスティック、八角を加えます。

「今回は私の好きな組み合わせのきび砂糖+はちみつを加えましたが、甘味はお好きな材料で大丈夫ですよ。しょうがの半量を目安にしていただくと、甘さ控えめに仕上がります。

スパイスはお好みのものをどうぞ。シナモンスティックがない場合はシナモンパウダーなどで代用してもかまいませんし、スパイス自体入れなくてもOKです。ただ、何かしら加えてあげるとワンランク上の味になりますので、ぜひお好きなものを入れてみてくださいね」

(4)再び15分ほど煮る

材料を加えたら再び火をつけ、アクを取りながら、さらにコトコトと15分ほど煮込みます。

「おいしく仕上げるためにも、アク取りは丁寧に」

(5)粗熱を取り、保存瓶入れる

15分ほど経ったら火を止め、粗熱が取れるまでそのままにしておきます。粗熱が取れたらシナモンスティックと八角を取り出し、清潔な保存瓶にしょうがごと入れて、半日ほど寝かせます。

「半日ほど寝かせるとまろやかな味わいになりますよ」

(6)炭酸水で割ったらできあがり!

お好みの分量の炭酸水で割ったらできあがり! 冷蔵で2週間を目安に使い切ってください。

 

撮影日は37℃の猛暑日……! 氷を入れてキンと冷えた作り立てジンジャエールをいただくと、スタッフから「はぁ……しみるっ~!」との声がもれました(笑)。

鼻を抜けるしょうがの爽やかな香りと、炭酸のシュワッとした喉ごしがたまりません! 甘さ控えめながらしょうがのピリリとした辛みがアクセントとなり、一気に生き返るような心地でした。

今回は、通年手に入る根しょうがを使いましたが、新しょうがを使うとよりフレッシュな香りが楽しめますよ。もし辛味が強いと感じた場合は、寝かせ時間を長くすると辛味が和らぐはずです。

しょうがは通年手に入りますから、冬はお湯で割ってホットジンジャーとしても楽しめます。

薄切りにしたしょうがも無駄なくいただきましょう。刻んでクッキーやパウンドケーキの具にしたり、ご飯と合わせお酢を少し加えていただくのもおいしいですよ。お酒に加えてもいいですし、そのままポリポリ食べても極上です!」

しょうが自体も余すことなく味わい尽くせるので作り甲斐がありますよね! 好みの甘さに調整できるのも手作りだからこそ。

厳しい暑さが続くこの夏、しょうがを使った手仕事で一服の涼を味わってみませんか?


 

【取材協力】

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『米粉があれば!パンもおかずもおやつも極上』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu  YouTube  管理栄養士  沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」

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