1日の疲れをしっかりほぐすのが快眠への鍵!
null猛暑の今年は、炎天下を歩くだけでドッと疲れてしまいますよね。1日の疲れを溜め続けてしまうと、夏バテの原因にも。そこで、ハタヨガ講師の若松由貴子さんが、溜まった疲れをほぐし、ぐっすり熟睡できるプログラムを考案してくれました。
「今回は“ほどき”を中心に、体の疲れを芯からほぐしていきます。寝る前に布団の上で行えば、そのままリラックスして自然と安眠できますよ。
知らず知らずのうちに疲れが溜まっている首や手首、滞りやすい背骨や股関節をしっかりほぐすことで、深い眠りへと導いていきます」(以下「」内、若松さん)。
たった7分くらいで行えるので、心地よい睡眠を得るために、就寝前にぜひ試してみましょう!
「夜ヨガ」で自律神経を整えてぐっすり眠ろう
null(1)首をほぐす
リラックスできる姿勢で座り、肩も首も力を抜きます。息を吐きながら頭の重みを下ろし、首の後ろの伸びを感じてください。息を吸いながら、目線を斜め上に上げ、このとき首を長く保ちましょう。これを繰り返したら、頭を転がすようにして左右に半分ずつ回してください。
「1日使った頭の重みを解放し、リラックスして気持ちよく動かしていきましょう」
(2)手首をほぐす
次は両手を前に出し、手首を押し出して、指先を手の中にしまいます。息を吸いながら前に押し出し、吐きながら手首を中へしまう、この動きを繰り返し行いましょう。
さらに、吐きながら親指を中に入れて拳を作り、ゆっくりと回します。このとき首がすくみやすいので、肩と耳は遠ざけて、力まずに回してください。
「1日使った手首の周りをゆっくりと丁寧に動かしながら解放していきます。自分が思っている以上に手首を使っているので、実は意外と疲れが溜まっている場所なんですよ」
(3)お腹と胸を開く
今度は手の平をお尻の後ろの床に置き、吸いながらお腹と胸を開いて、目線は斜め上に。息を吐きながら上体をゆるめ、目線を下げます。この動きを繰り返しましょう。
「背骨をほぐし、胸を開いてゆっくり呼吸を流すことで、自律神経を整え、深い眠りへと導きます」
(4)股関節をゆるめる
手の平を前に置き、吐きながら倒せる所まで上体を前に倒します。余裕があれば、額を床につけ、肩が上がっていたらふわっとゆるめてください。吸いながら手で床を押して、上体をゆっくり起こします。
吐きながら足を前に伸ばして仰向けになり、両膝を曲げ、両方の足の裏をくっつけます。両腕は快適な場所に開き、自分の呼吸に意識を集中させましょう。
「体を支える股関節周りは、特に疲れが溜まって滞りやすい場所。股関節周りをゆるませ、自分の呼吸をゆったりと感じてください。呼吸のスピードを意識的にゆっくり行うと、雑念が静まっていきますよ」
(5)手足をブラブラさせる
仰向けになったまま両膝を中心に戻し、ゆっくりと足を持ち上げます。両腕も上げ、ブラブラと足と手を心地よく揺らしましょう。
「手足をブラブラ動かしてふわっとゆるめ、自分の皮膚が優しく揺れる感覚を味わってください。滞っていたものが全身にスーッと流れていきます。足のむくみ解消にもおすすめです」
(6)胸にお腹を引き寄せる
最後は両手で足を抱え、ももをお腹に優しく近づけ、お尻や腰周りを心地よく伸ばします。肩に力が入っていたらリラックスして、吸いながらお腹と胸を押し合うように意識します。ここで1呼吸し、吐き切ったら両手をほどいて足を伸ばし、脱力感、解放感を存分に味わいましょう。
実際に眠る前にやってみました。どれもゆっくりした動きばかりなので、自分の呼吸に集中することができ、波立っていた心が穏やかになり、自然と無心になっていきます。心を静かに保つこと、これって良質な睡眠をとるために必要なことですね。
さらに驚いたのは意外と手首が疲れていること。パソコン作業も多いので、ゆっくりぐるぐる回すだけで気持ちいい〜! 股関節を開くポーズも1日の溜まった疲れがスーッと流れていくようでした。
心も体もしっかりほぐせたからか、この日はいつも以上にぐっすり心地よく眠れました。暑さも加わって疲れやすい季節。ぜひ就寝前に試してみてください!
取材・文/岸綾香
【取材協力】
若松由貴子
心と身体をバランス良く鍛えることができるオンラインスタジオ『Veda Tokyo』所属。さわやかな笑顔と丁寧で分かりやすいレッスンが人気。アディダスグローバルランニングコミュニティadidas Runners Tokyoのヨガ講師を務める。2015年より毎年インドに渡り、ヨガの学びを深めている。指導歴10年。2人の子どもの母。