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「緩む」「落ちる」など、つっぱり棒の4大トラブル解決!つっぱり棒博士に聞いてみた

2月8日は、2と8で「つっ(2)ぱ(8)り」、そう、「つっぱり棒の日」です。

100均やホームセンターでお馴染みのつっぱり棒に関して、今回『kufura』では、20代以上の女性602人にアンケートを行いました。そのうち「つっぱり棒を使ったことがある」と答えた444人の方に「『つっぱり棒』を使う際に困ったこと」をきいたところ、悩みのトップ4が判明。
つっぱり棒博士に、トラブルの解決策を教えていただきました。

つっぱり棒にまつわるお悩みトップ4が判明

つっぱり棒にまつわるお悩みトップ4が判明

みんなのつっぱり棒の悩みのトップ4は、下記の通りでした。

  • しばらくすると緩んでくる、落ちる
  • 幅がちょうどいいものがない
  • 壁に跡が残る、取り外しがしにくい
  • うまくつっぱらない

今回はそんな“つっぱり棒の4大トラブル”の解決法をご紹介します。

「しばらくすると緩んでくる、落ちる」理由【その1】正しく付けられていない

「しばらくすると緩んでくる、落ちる」理由【その1】正しく付けられていない
平安伸銅工業の三代目代表取締役であり、つっぱり棒博士の竹内香予子さん。

お話をうかがったのは、「つっぱり棒」「つっぱり棚」などの収納用品を開発している平安伸銅工業の三代目代表取締役であり、つっぱり棒博士、整理収納アドバイザーとしても活躍している竹内香予子さん。

「そもそも、ちゃんと付けられていない可能性があります」と竹内さん。

まず、つっぱり棒には種類が2種類あるのはご存知でしょうか? ひとつは、100円均一ショップなどでも見かける、比較的リーズナブルで取り付けやすい「バネ式」、そしてもうひとつは、ホームセンターなどで主に取り扱っている、より耐荷重を重視した「ジャッキ式」です。

「つっぱり棒は取り付ける際のポイントがあります。これが意外と、正しくできていない方が多いのです」(以下「」内、竹内香予子さん)

正しい付け方の詳細は以前の記事で確認しましょう!

「しばらくすると緩んでくる、落ちる」理由【その2】つっぱり棒を過信している

「しばらくすると緩んでくる、落ちる」理由【その2】つっぱり棒を過信している
トイレロールだって、数が増えれば重くなります。

他にも、つっぱり棒が緩んだり落ちてきたりしてしまう理由として、「スペックに合わない使い方をしている場合がある」とのこと。

つっぱり棒は、それぞれ耐荷重が違います。耐荷重とは、突っ張り棒がどれくらいの重さまで耐えられるかの参考数値です。

「100均で購入できるバネ式のつっぱり棒は、サイズに関わらず、耐荷重は“1kg”と記載があります。1kgはだいたい、小麦粉1袋分の重さです。

例えば、トイレのトイレットペーパー置き場として、つっぱり棒を使っている方も多いですよね。トイレットペーパーはひとつひとつが軽いので、『まだ大丈夫』とつい何個も置きがちです。そのため、いつのまにか耐荷重を超えていたりもするのです」

ホームセンターで購入できるバネ式のつっぱり棒には、耐荷重2kg〜6kgなど、もう少し重さに耐えられる商品もあるのでチェックしてみましょう。

「しばらくすると緩んでくる、落ちる」理由【その3】伸ばすほど弱くなる

「しばらくすると緩んでくる、落ちる」理由【その3】伸ばすほど弱くなる
つっぱり棒を購入する際は、しっかりパッケージの説明を読んでおきましょう。(画像提供:平安伸銅工業)

また、ネジ式だけではなく、ジャッキ式のつっぱり棒を過信している方も多いと言います。

「ジャッキ式でも、1番短い状態と長く伸ばした状態とでは、耐荷重が変わります。50cmでは耐荷重50kgの物でも、75cmまで伸ばすと耐荷重40kgと減ってしまいます。

それを確認せずに、長く伸ばした状態で50kgを乗せてしまう方も多いのです」

つっぱり棒の実力を過信しないように気をつけましょう。

「幅がちょうどいいものがない」場合はホームセンターへ

「幅がちょうどいいものがない」場合はホームセンターへ

つっぱり棒のお悩みトップ4には、「幅がちょうどいいものがない」もランクイン。平安伸銅工業のつっぱり棒は最小13cmから、最大2m83cmまでのサイズで展開しており、他メーカーもほぼ同じようなサイズ展開です。

ただ、100均でつっぱり棒を探している場合には、店舗によって販売されている在庫にばらつきがある可能性も。

「ちょうどいいサイズのつっぱり棒を探したいのなら、ホームセンターの方が豊富な種類を取り扱っています」

「壁に跡が残る、取り外しがしにくい」なら当て板か、キャップの材質をチェック!

「壁に跡が残る、取り外しがしにくい」なら当て板か、キャップの材質をチェック!

つっぱり棒は、壁につっぱって取り付けるため、壁紙や壁の材質によっては跡がついてしまうことも……。また、長く取り付けていたつっぱり棒を取り外す際に、キャップが壁に接着して離れなくなってしまい、壁紙ごと剥がれてしまった……という声もありました。

特に賃貸住宅にお住まいの場合は、壁などのキズは最小限に留めたいものです。どうしたらいいのでしょうか?

「壁に跡が残るのを防ぐには、当て板をして力を分散させるのも一つの方法です。少しは壁紙の凹みが軽減されます

つっぱり棒のキャップ部分が壁紙とくっついて離れなくなることに関しては、材質が問題と説明します。

「キャップ部分の材質が塩化ビニルの場合、壁紙とくっついて離れなくなることがあります」

壁紙の材質も塩化ビニルが使われていることも多いため、同じ素材同士くっついてしまうのだとか。どんな材質でキャップが作られているのか、チェックしてから購入する必要があります。

「リーズナブルで材質の良い塩化ビニルは、コストを抑えるために100均の商品などでよく使われています。
その点、ホームセンターで購入できるつっぱり棒は、少し値段も高いですがキャップ部分が合成ゴムだったりと、素材から違いがあります。ホームセンターのつっぱり棒も視野に入れてみてください」

「うまくつっぱらない」場合には補助具を使ってみて

「うまくつっぱらない」場合には補助具を使ってみて
壁が弱い場合は、補助板をつけるなどの工夫を。(画像提供:平安伸銅工業)

4つ目のトラブル、「うまくつっぱらない」という場合には、もちろん正しい取り付け方ができていない可能性もあげられます。

しかし、正しくできているのにつっぱらない場合には、つっぱる相手に原因があるかも知れません……! つっぱる壁が頑丈じゃないと、しっかりとつっぱることができないのです。

「日本の住宅で一般的なのは、強度の低い石膏ボードや化粧合板の壁です。これらの壁に突っ張り棒を設置する場合は、壁の後ろに支えとなる下地がある場所で取り付けるようにしましょう。下地のある場所は、壁を手で叩くことでも確認できますよ」

しかし、どうしても強度のない壁に設置せざるを得ない場合には、補助具を使う方法もあるとのこと。

「つっぱり棒の中心を下から支える『支えポール』や、設置面に取り付ける『サポート板』などの補助具を使うことができます。これによって、強度のない壁でもつっぱりを保つことができます」

【まとめ】つっぱり棒の4大トラブル解決法

【まとめ】つっぱり棒の4大トラブル解決法

・つっぱり棒の正しい取り付け方を確認しよう
・つっぱり棒を過信せず、耐荷重をチェックしよう
・つっぱり棒は伸ばすほどに弱くなることを忘れないで
・100均だけではなく、ホームセンターのつっぱり棒も視野に入れよう
・上手くつっぱらない場合には、補助具も活用しよう


つっぱり棒博士こと竹内香予子さん。

竹内香予子(たけうちかよこ)さん

つっぱり棒業界のトップシェアメーカー「平安伸銅工業」の三代目代表取締役。
つっぱり棒博士、整理収納アドバイザー、つっぱり防災士としても活躍。
さまざまなメディアでつっぱり棒の魅力を発信。
若い世代やインテリア好きなユーザーを意識して開発した「ラブリコ」や「ドローアライン」など、これまでのつっぱり棒の常識を覆す商品でも注目されている。

【取材協力】
DCM DIY place平安伸銅工業

まなたろう
まなたろう

秋田生まれ。高校卒業後ドイツの大学の舞踊科へ。以後、海外を10年以上放浪し、現在は東京在住。ライターの他、ヨガインストラクターや振付家などもしている。

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