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実録!「こんまり流」片づけに挑んだ38歳ママ。「家にプロを入れる」葛藤を乗り越えて服の全出しからスタート【#2】

「片づけなくちゃ……」と思い続ける日々にケリをつけよう!と、一大決心。この夏、こんまり流お片づけに挑戦した38歳ママの実録連載、第2回。自力で無理なら、もうプロの力を借りようと決心し、伴走してもらいながらのお片づけ。まず初日は「服」から! 規定の5時間で一体、どこまで片づけは進むのか?

「家に人を入れること」への葛藤

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「片づけよう! プロに来てもらおう!」と思ったものの、実は迷いもあった。一番引っかかったのは、片づいていない自分の家を他人に見られることだ。

その迷いを私は、今回担当してもらったひとみさん(こんまり流片づけコンサルタント)との無料カウンセリング時(前回の連載参照)に、相談していた。

「片づけたいけど、どこから手をつけたらいいかわからない。でも、あまり家に人を入れて片づけたくないんです」と。

ひとみさんからは「セキュリティ面も含めて守秘義務は必ず守るので安心してください。写真も撮りますが、私が許可なくアップしたりすることも、絶対にありません」そう言われ、決心がついた。

恥ずかしい気持ちはまだあるが、このままゴチャゴチャした部屋で暮らしているよりはずっといい、と心は決まった。

ちなみに夫にもこの件を相談したら、「ついに倉庫部屋を片づける気になったのか。これで、息子(2歳)の部屋ができたら嬉しいね」とのこと。ごもっとも。

ゴチャゴチャ部屋の「最後の姿」を写真に残す

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片づけ初日。1回の片づけの規定は5時間、ぶっ通しで片づけできるかな? とソワソワしながら当日に。ちょっと綺麗にしてから……と内心思っていたけれど、そんな時間もなく(笑)。ありのままの散らかった部屋で、ひとみさんを迎える。

「最初に今の状態を写真で撮りますねー」と言いながら、ひとみさんはカシャカシャとシャッターを押し、部屋の様子をiPhoneに記録していく。このときも、勝手に扉を開けたりはしない。「ここは開けてもいいですか?」と毎回確認してくれるので、すごく安心できた。

「この状態には二度と戻らないですから」。静かに、だがキッパリと言うひとみさんが頼もしい。

左の「ゴチャゴチャ状態」を写真に撮っておいたからこそ、今(右)のスッキリ感の満足度が上がる!

片づけスタート!まずは、服を「全出し」!

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こんまり流お片づけは「服」からスタートする。そして「全出し」が鉄則だ。「全出し」とは、ベストセラー本『人生がときめく片づけの魔法』でもおなじみ「こんまり流」の用語で、そのカテゴリーのモノを全て出すことをいう。

数年?数十年?分の洋服を、とにかく全部出す。「上にある服から」選別するのではなく、「服の山の中」から「絶対残したいものを選び出す」というプロのアドバイスで思考が整理され、その後の作業がスムーズに。

今回は家中の服……よく使う服だけでなく、シーズン外の冬物のコート、喪服など全ての服をクローゼットから出し、リビングに服の山を作った。

クローゼットから出す作業は、ひとみさんも手伝ってくれる。しかし、開かずの間(前回の連載でも書きましたが、我が家の1部屋は「物置き」と化している)を見せる勇気はなかったので、シーズンオフの服は自分でそこから出して、リビングに運んだ。

自分では、服は定期的に人にあげたり、寄付して選別している気だったのだが……「全出し」すると、あまりの量に圧倒された。思わず「めっちゃあるじゃん」と呟いてしまったくらいだ。

全出ししたあとは、選別作業。つい、一番上にあるものから「これはどうしようかな?」と判断しようとする私に、ひとみさんが一言。

「『これは絶対残したい!』というものから選んでくださいね」。

このアドバイスで思考回路が「私はどれが好きか、残したいか」に変わった。

こんまりメソッドは「心がときめくものを残す」がルール。手放すものは、「捨てる・リサイクル・メルカリor人にあげる」の3つに分けた。迷ったものは一箇所にまとめ、最後にもう一度手に取り、どうするかを決める。

ちなみに、喪服のように、ときめかないけど必要なものも、キチンと残す。

基本、我が家は私の物がほとんど(笑)。なので片づけは私一人でやるつもりだったが、さすがに夫も洋服はあるのでこの日だけは参加。それぞれが自分の服をひとつひとつ手に取ってチェックする。

「選ぶの早いですねー」と言われながら、選別は1時間ほどで終わった。

残すモノを収納。畳み方にも、ひと工夫

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選んだあとは収納だ。ハンガーにかけるものはハンガーに。

左がBefore、右がAfter。色やカタチが揃うことで、グッと使いやすく。

たたみ方にもコツがある。私は今まで、Tシャツは正面が見えるようにたたんでいた。でも、こんまり流は背中側が外に見えるようにたたむのだ。

理由は、正面は飾りやボタンなどが付いていることが多く、それが引っかかると他の服を傷つけてしまうから。納得である。

柄などがある正面を内側にして、両袖を折る。さらに正面を内側に、長さを半分に→さらに半分に折り、自立するようにたたむ。

ルールが決まると、仕舞う場所も明確で本当に使いやすい! こういうアドバイスを貰えるのも、プロに頼むメリットだと感じた。

色が濃いものは奥に、白いものが手前にくるように並べる。こんな簡単なことだけでスッキリ見える!さすがプロのアドバイス。

たたんだものは、できるだけ色が濃いものが奥になるように収納する。今までは、特にルールなく収納していたのだが、今回3つの引き出しに、薄手のワンピース&Tシャツ・長袖&秋冬ワンピース・ウール系と分けて収納することを提案してもらった。

カバン・靴・紙袋も全出し!

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服の選別〜収納までで、約3時間。次は、カバンを全出しする。

若い頃から好きだったブランドのバッグや、大好きなカゴ型などなど、様々な用途やカタチのバッグたち

いつの間にか増え、色んな場所に仕舞われていたエコバックも全て出し、残すモノを決める。カバンは「入れ子式」に収納すると形が崩れにくいと教えてもらい、その方法で収納。

よく使うモノは仕舞わずに掛ける癖がある私。収納場所が一箇所に定まると、取り出しやすいし、探しやすい。最高!

次は、紙袋。洗濯機と壁の隙間など、ちょっとしたスペースから出るわ! 出るわ! 200枚くらいあったのではないか。これも約20枚に減らした。減らしてから既に1カ月経っているが、全く困っていない。

どこにこれだけ入ってたのだろう……自分でも驚くほどの紙袋が!
とにかく手を止めずにどんどん選択&整理していくこと。

残り30分。靴をやろう! ということで、下駄箱の靴を玄関に全出し。

迷った靴は、一度履いてみてから決断。しばらく足を入れた記憶がない靴も……。

これは必要だと思うんですよ、と言いながら手に取った喪服用の靴がカビていたのには驚いた。もちろん、その靴は「ありがとう」とゴミ袋へ。

迷った靴は履いて確認。3足捨て、靴箱も綺麗に拭いてから収納した。

靴箱のBefore(左)、After(右)。とにかく入れました、という収納から、夫用、子ども用、自分用と分け、色も整理されて出しやすくて戻しやすい状態に。

すごく欲しいものだけを買う自分になる

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こんまり流の片づけは、「◯枚捨てる」というルールはない。ときめくのなら、量が多くても堂々と残していい。にもかかわらず、初日だけでハンガー20本、45ℓのゴミ袋4袋、そして大量の紙袋を処分。これがなくなっただけで、相当スッキリ。

終了後、マンションのゴミ捨て場に、ひとみさんと一緒に運んだ。捨てる所まで併走してもらえるのが、本当にありがたい(ゴミをまとめたはいいが、それを置きっ放しにしてしまう……という事態を避けられる!)。

2日後、私はせっかく沢山捨てたし何か買うぞ〜! と意気込んで、友人と木更津アウトレットに行った。常に損をしたく無い私は、お買い得なアウトレットが大好き。夫も、「新しいシャツが欲しい」と言っていたな、と思い出したので好きそうなブランドでシャツを探し、写真を送った。

夫からのLINE。衝撃の(冷静な)ひとことに、我に返ったのであった……。

その回答が……

「やっぱりいいや。
せっかく服減らしたし、
すごく欲しいのだけにしよう。」

夫からのこの返事を見て、気に入った1,000円の髪ゴムだけ買って帰った私……エライ! 成長してる!

といっても、これは夫のおかげですが(笑)。

次回は、下にまとめた「片づけ記録」にあるように、本と書類の片づけに挑みます!

【私の片づけ記録】
Day1 8/17→服、靴、鞄、紙袋 ←今回はココ
Day2 8/22→本、書類
Day3 8/24→小物(化粧品、薬、アクセサリー、貴重品関係)
Day4 8/28→小物(文具、おもちゃ、下着類)
Day5 8/30→キッチン
Day6 9/6→思い出品見極め&収納、PC定位置作り、キッチン周り家電の移動、息子の洋服の収納見直し、おもちゃカードの見直し(収納)、冷蔵庫に貼っていた写真の片づけ

本間友子
本間友子
ライター/エッセイスト。
20歳でカイロプラクターとして独立し、サロン経営18年目。出産を機にライター業をスタート。直感を信じて人生を切り拓きつつ、都内で2歳の子育て中。
インスタグラム:@tomo_chin_
施術サロン:@tomochin_chiro
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