救急箱や絵本棚が「なんでもBOX化」…はどう解決?
E子:まず、“家の片づけ”についてです。大掃除……どこから手をつけましょう?
冨山さん(以下、敬称略):行動科学において、“整理する技術”は3段階あります。1つ目は“必要なものと不要なものを分ける”。
2つ目は“定物定置”の法則。3つ目は“仕組み化”です。いつでもきれいな状態になるように仕組みを作ります。
Y子:うちの救急箱が“生花状態”なんです。私が、つい学校からのお便りとかを差し込んでしまうんです。そこがいちばん楽で、目にもつくから。もらってきたお土産なんかもそこに差し込んだり。
冨山:それはまずいですね! 救急箱は救急のものしか入れない方がいいですね。
Y子:子どもの本棚も同じような感じです。いろんなものが差し込まれてる。ものすごい立体的になってます。
冨山:“定物定置”の法則に従って、お便りは冷蔵庫にマグネットで貼り付けるなど、専用の場所を用意しましょう。
E子:子どもが毎日学校から持って帰ってくるプリントも大量なんですよね。ファイルがすぐにいっぱいになってしまいます。
冨山:まず要る要らないを分けて、残ったものを「PTA用お便りファイル」「学校用お便りファイル」に分けてしまうと、すぐにはいっぱいにならないかもしれないですよね。
E子:さっそくやってみます!
本当はちょっと困る…「夫の趣味の道具」とどう折り合う?
Y子:夫の趣味のものってけっこうかさばったりするじゃないですか。我が家は、電動自転車2台に加えて、夫の趣味で買ったスポーツ系の自転車も2台あるんです。
周りに聞いてみると、弾けないのに置いてあるギター、凝りすぎお金かけすぎで場所をとるアクアリウムにゴルフバッグ……というように、主婦たちは夫の趣味の道具の収納に悩んでいます。
E子:しかしその趣味が夫の生きがいになっていると思うと、勝手に捨てちゃうわけにはいかないと思うし……。
冨山:どこまで許容できるか?というところですよね。夫婦の関係性の問題ですね。
収納の問題だけではなくて、旦那さんに不満があることが本当の問題だと、行動心理では分析できますね。
Y子:「ふだん育児参加しないで、自分だけ趣味ばかりやって」みたいに!?
冨山:夫との関係性に満足していたら、ゴルフバッグの収納もそこまで気にならないはずなんですよ。
趣味が原因なのではなくて、実は役割分担の問題なんじゃないかなと思います。
Y子:う〜ん根深いですね!
冨山:あとはルールの問題ですかね。ここまではいいけど、ここからはだめよという線引きを夫婦で話し合うといいかもしれません。
子どもに片付けさせるには「可視化」が有効
冨山:子どもに片付けさせるのであれば、イラストや写真で可視化してあげるといいですね。
E子:うちの子に、保育園ではお片づけできるのに、なんで家ではできないのかを問い詰めたところ、「どこにしまっていいかわからないから」と言われたことがあります。
確かに、保育園では写真が貼ってあって、どこに何をしまえばいいか、すごくわかりやくなっていました。
冨山:イメージとしては、家族以外の部外者が来たとしてもどこに何をしまえばいいかがわかるようにしてあることが理想的ですね。
E子&Y子:それはとってもイメージしやすい!
年末の大掃除に取り入れたい“家をキレイに保つ方法”を教えていただきましたが、いかがでしょうか?
大掃除した状態をキープするためにも、家族に無理なく整理整頓を実行してもらえるように「仕組み化」を取り入れて、ぜひ試してみてくださいね!