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「認知バイアス」を正して人間関係をスムーズに【行動科学で解決する女のモヤイヤ 第4回】

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仕事に家庭に奮闘する“働く主婦”が、日々を軽やかに送れるようになるためのヒントについて、行動習慣コンサルタントの冨山真由さんからレクチャーを受けていくこの連載。

今回は、”働く主婦が人間関係の思い込みを捨てる方法”を引き続き冨山さんに教えていただくことに。

人間関係をこじらせているのは「自分の思い込み」のせい?

働く主婦、いえ、働く女性すべての永遠のテーマである“職場の人間関係”。

ただでさえややこしいのに、結婚・妊娠・出産・産休育休・職場復帰・家庭との両立という流れを泳ぎ切るうえで、職場の人間関係にてこずったという人も少なくないのでは?

何を隠そう、『kufura』編集部のE子もそのひとり。気弱な性格に拍車がかかり、「上長はなんて思うだろう」「同僚にはなんて伝えればいいんだろう……」と、消耗し切ってしまった苦い過去があります。

でも一方で、全く動じず堂々としている働き主婦も。いったい何が違うのでしょうか?

「それは、“認知バイアス”がかかってしまっていますね。

例えば、時短勤務の働く主婦の方は、“みんなとちょっと違うから”と遠慮しがちで、そのため人間関係がこじれてしまうことがあります。

バリバリ働いている未婚女性の方や、独身の男性上司と“自分は違う”と思うのは、勘違いに近いです」

えっ?勘違い?

「例えば上司が“彼女は最近子どもが生まれたばかりで時短勤務だから”と、仕事をあまり与えないとします。

働く主婦の方は、“対等に見てほしいのにどうして仕事をふってもらえないのだろう”とモヤモヤします。これがこじらせの根本の原因になるのです。

それでズーンと凹むのであれば、自分の“認知”を変えなければなりません。

“認知”、つまりどう捉えるかというのは、個人の自由なんですね。ですのでこの場合は、“自分の都合のいいように解釈しましょう”とおすすめしています」と冨山さん。

……自分の都合よく!?  本当にそれでいいの!?

「自分の都合よく解釈する」ワケとは

「女性は劣等感を感じやすいので、あえて“都合よく捉えてください”とお伝えしています。

例えば、そのふられた仕事が重そうであったら、“今回はふられなくて良かった〜、ラッキー”と解釈するのもひとつの方法です。

逆に、どうしてもその仕事に関わりたかったのであれば、次に上司に会った際に“このようなプロジェクトに私も関わりたいので、次に機会があればお声がけいだけないでしょうか”とお願いしましょう。

このように、 自分の解釈次第で結果が変わっていきます。

解釈がうまくいかないと、負のループに入ってしまいがちになります。一番よくないのは、“上司はほかの人をえこひいきしている”と思い込み、上司に関わらなくなることです。

そうすると上司は、恐らくその人にますます仕事をふらなくなるでしょう。“なんか機嫌が悪いな〜”と。まさか自分が原因とは知らずに。

自分の解釈と行動によって、結果はいかようにも変わるのです」

……そうか、自分に都合良く解釈することはワガママのようで気がひけるけど、ポジティブな結果につなげるために必要なんだ!

自分の「マインドトーク」の傾向を知ろう

「認知の歪みを起こさないようにするには、2つの対処法があります。それが“マインドトーク”と“マインドフルネス”です。

マインドトークは“自動思考”のこと。

重い仕事を受け持ったとき、逆境を乗り越えるのが好きな人は、“よし! 自分を成長させるチャンスだ”と思い、一方で挫折経験がある人は“どうしよう、失敗するかもしれない”と思うかもしれません。

このように、自分の価値観にあわせた思い込みが“マインドトーク”です。

自分の思考のクセに気づくことはとても大事ですね。自分はどういうときに嬉しい気持ちになるか、悲しい気持ちになるかが分かれば、予測して対処できるようになっていきます」

なるほど、ネガティブな想いにとらわれやすい人は、その傾向に気づけばいいんだ。

「マインドフルスネス」で自動思考をリセット

「とはいえ、イライラしがちな人はそんなに冷静にはなれないんですよね。自動思考を落ち着かせるために、最近ちまたでよく耳にする“マインドフルネス”という手法があります。

マインドフルネスは“認知行動療法のひとつ”です。

静かなところで瞑想をするイメージがあるかもしれませんが、デスクに座っていてもできます。まず、悶々としてきたら、“あ、これは認知の歪み、マインドトークが始まった”と、まず自分で気づくことが大事です。

“リセットしよう!”と、心の中で、認知の歪みをいったん追い払います。

そして、片方の鼻を押さえて8呼吸、息を吸います。1回止めます。反対側の鼻から8秒間吐き出します。これを3セット繰り返します。

心が落ち着いたら、“たいしたことなかったな、もう1回やってみればいいじゃないか”などと、思考がクリアになるはずです」

うん、少し落ち着いてきた。でもなぜこのマインドフルネスが認知の歪みに効くのだろう?

「感情は本来、3秒間しか効果がないんですね。ただし、自動思考のせいで連鎖するんです。きりがないので、マインドトークを止めるために行います。

その場から離れて、環境を変えることもおすすめです。イライラしたときに落ち着くために、職場や家で行く場所を決めておくといいでしょう。なにかあったら3階の奥のトイレに行こう、というように。

人間とは不思議なもので、落ち着く場所を決めておくと行動習慣のおかげで、落ち着く気がするんですね」

人間関係構築のための行動は自分から起こそう

「マインドトークが安定してきたら、人間関係を良くするための行動を決めましょう。

つい受け身になりがちですが、ポジティブな行動は自分から起こしたほうがいいんですね。

“おはよう”と自分から言うなど、小さなことでいいのです。

関係構築のための行動は、やらないよりやったほうがいいです。

月に1回のランチミーティングなど、ゆるやかな場で情報収集することも人間関係の構築には有効ですね」

つい受け身になってしまいがちだけど、人間関係を良くするためには、自分からアクションを起こすことが大切なんだ。

 

自分の感情は、放っておくとこじれてしまうことも。“認知の歪み”に気づいて対処することで、人間関係もスムーズになるんだ。明日からは、その一歩を踏み出してみよう!

 

※次回は、「働く主婦が3日坊主を卒業する方法」についてご紹介します。

 

構成・文/kufura編集部 人物撮影/横田紋子(小学館)

 

【参考】

※  冨山真由(2016)『1%の素敵な人だけが実践している「なりたい自分」になる方法』(あさ出版)

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