地震で被災した際に「準備しておけば良かった」「あって助かった」と感じた防災用品や飲食物、日用品について質問しました。
皆さんから集まった回答を集計(複数回答の場合、それぞれの項目でカウント)しました。最も多く集まった10のアイテムをランキング形式でご紹介します。
地震発生後「準備しておけば良かった」「あって助かった」と感じたアイテム
nullまず、被災した際に役立つアイテム、必要だと感じたアイテムの10位~6位をご紹介します。
10位:車のガソリン残量は常に多めに(3人)
「車がないと困る地域なのでガソリン補給には苦労した。常に満タン近くにしていたほうが良い(2011年東日本大震災で水道管が破裂、室内家具一部破損。断水1週間で住めず)」(67歳男性/研究・開発)
同率10位:停電時に使える暖房器具(3人)
「石油ストーブは停電でも暖がとれてよい(2014年長野県神城断層地震で1日停電)」(66歳男性/会社経営・役員)
9位:ラジオ(4人)
「懐中電灯、ポケットラジオ、携帯のバッテリー、小銭、連絡を取りたい人の携帯や自宅の電話番号はメモを財布の中にでも入れておけばよかった(2016年熊本震災。阿蘇の別荘は半壊し、熊本市内のマンションはライフラインが断たれる)」(69歳女性/主婦)
8位:スマートフォン用充電器(5人)
「携帯電話の充電器セットは、家族との安否確認などで役立ちました(2011年東日本大震災で停電が続く)」(70歳女性/総務・人事・事務)
7位:非常時のトイレの備え(6人)
「とにかく水とトイレ。寒さは何とかなるが、飲料水とトイレは我慢できない(2011年東日本大震災で室内の物が破損)」(59歳男性/総務・人事)
6位:現金(7人)
「現金。カードなど一切使えないので(2011年東日本大震災。停電と断水1カ月ほど)」(32歳女性/弁護士)
暑さ寒さに耐えるためのグッズ、非常用トイレ、安否確認や情報収集に役立つスマートフォンの利用を支える充電器、情報収集のためのラジオ、地域内の停電時の買い物に備えた現金の用意といった回答が寄せられました。
続いて、上位5つの回答をご紹介します。
5位:電池(9人)
null「乾電池は持っていて助かった。充電器があると便利だと感じた(2018年北海道胆振東部地震で道内全域停電)」(43歳男性/その他)
「計画停電があったので、懐中電灯と電池を多めに持っておくといいなと思った(2011年東日本大震災で計画停電の対象地域)」(55歳女性/主婦)
停電時の照明、ラジオ、乾電池式のモバイルバッテリーなど、停電時には何かと電池が必要になるという声が寄せられました。
4位:カセットコンロ、ガスボンベ(12人)
null「カセットコンロ。ガスが止まったときに役立つので(2018年北海道胆振東部地震で停電。断水2日)」(48歳男性/公務員)
「カセット式ガスコンロ。インスタント食品があってもお湯が沸かせず困った(2011年東日本大震災後、計画停電の対象地域)」(50歳女性/主婦)
カセットコンロ、ガスボンベは、ガスや電気が止まったときの煮炊きに役立つとのことでした。
3位:電灯(14人)
null「早朝の地震でまだ暗く、テレビ台や戸棚が揺れで移動していた。懐中電灯が所定の場所になく、手探りで探した。複数の懐中電灯を用意すべきだと感じた(1995年阪神・淡路大震災。家の壁にヒビが入り、部屋に食器などが散乱。電気・ガス止まる)」(81歳男性/その他)
「ランタン。夜は真っ暗で身動き取れなくなるから(2018年北海道胆振東部地震で道内全域が停電)」(38歳女性/主婦)
スイッチを押せば照明がつく生活が突然途絶える停電時。電灯は停電時の必須アイテムであるとのことです。ときどき電池の残量をチェックしておくといいかもしれません。
2位:食料(20人)
null「食料をもっと備蓄しておいた方が良いと思った(2018年北海道胆振東部地震。停電でしばらく電気が使えず)」(37歳男性/企画・マーケティング)
「食べ慣れたパン。突如食べたことの無い非常食だけで過ごすのはつらいから(2024年能登半島地震。津波警報が出たため小学校へ避難)」(23歳女性/総務・人事・事務)
「食料品。停電、主要道路の通行止めで輸送トラックが市内に入れず食料品が不足したから(2011年東日本大震災で2日間停電)」(74歳男性/その他)
災害時に3日〜1週間分の備蓄が推奨されている食料。缶詰やレトルトなど、賞味期限の長い食品のほか、いつも食べる食品を多めに買って回す「ローリングストック」もあわせて行うと良いようです。時々ストックをチェックしておきたいですね。
1位:水(27人)
null「飲料がやや少なかったです。もう少し備蓄を増やしたいと感じました(2011年東日本大震災。停電と断水)」(49歳男性/デザイン関係)
「浴槽に水を備蓄することも大事なことだと教わりました。この水は、万一火災が発生した場合の消火にも使える(2018年胆振北海道胆振東部地震で停電)」(68歳男性/総務・人事・事務)
「カップラーメン、千円札、米、卓上コンロ用のガス・ボンベ、携帯電話用のバッテリーもあれば良かった。水や乾電池はしっかり備蓄していたので大丈夫だった。風呂に水が溜まっていたのは本当に助かった(2011年東日本大震災。自宅半壊。家財道具が多数破損。電気ガス水道止まる。液状化被害)」(67歳男性/その他)
生きるために欠かすことができない水。政府広報によれば、飲料水は、1人1日3リットルを目安に3日分、大きな災害の際には1週間分の備えが必要だと言われています。飲料水のほかに、手洗いなどの生活用水としてウォータータンクなどに貯めた水が役立ったという声もありました。
今回は、被災経験がある人に聞いた被災時に役立ったものについてお届けしました。
防災グッズについて、家族と「どこに何を置いてあるか」の情報を共有して、定期的に棚卸しをしておきたいものです。
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