基本は最初からセットになっているものを家族分用意
null基本の防災グッズは、よくある必要な防災グッズがリュックサックの中に30点ほど入ったものを家族4人分、そして非常食のセットを2週間分ほどストックしています。今回はそのリュックサックにプラスして用意しているものをご紹介します。
あえてかわいいラジオに
null災害時、ラジオはあると助かりますよね。以前、台風で停電になってしまった際、痛感しました。そのとき使用していた災害用のラジオの調子が悪くなってしまったため、今年買い換えをしました。レトロタイプのポケットラジオです。まさに女性の手の平にのってしまうような小ささ。そしてこのレトロなデザイン。
実はこのラジオを選んだのには訳があります。今から12年前、東日本大震災が起こった際、ある避難所のお母さんたちから物資を送って欲しいと頼まれ、受け取ったリストに「ファッション雑誌が欲しい」という要望がありました。
「なぜこの未曾有の災害時にファッション誌?」と不思議に思って訳を聞くと、「目にするものと言ったらがれきの山しかなくて。毎日毎日、茶色や灰色の景色ばかり見ていると気が滅入るんです。前を向かなきゃと思ってもこれでは気持ちが前向きになれない。せめて雑誌でいいので明るい色のものが見たい」とのこと。
そのとき目に映る色とは、こんなにも人間の気分に影響を与えるんだと初めて実感を持って知りました。そんな経験があったから、あえてのかわいい色のラジオを選んだのです。こちらUSB充電もできますし、Bluetooth接続も可能です。
ひと夏使ってみて防災グッズに仲間入りしたドライシャンプー
null今年の夏、あまりの暑さに頭皮にもびっしり汗をかくほど! 出先で頭が汗と蒸れで不快すぎて、ドライシャンプーを持つようにしたのですが、この「ザ・プロダクト」のドライシャンプーが爽快で気持ち良かったので、防災グッズとしても仲間入りさせました。お風呂に入れない災害時、頭だけでもドライシャンプーですっきりさせること、きっと大事ですよね。
関西の知人に教えてもらった、EVA樹脂素材のサンダル
nullこちらはかなり昔から日常使いしているEVA樹脂(エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)素材のサンダル。私は『3COINS』で買いましたが、100円ショップの『ダイソー』や『セリア』などでも売っています。
実はこのスリッパを使うようになったのは、阪神淡路大震災を経験した人のアドバイスでした。阪神淡路大震災が起こったのは、朝5時台。そのため、アドバイスをくれた方もその時間寝ていたのですが、避難する際、家財が散乱した中、靴を探して履くのに時間がかかり、これはいかん!と思ったとのこと。
以来、その方は普段から家で履くスリッパをこのEVA樹脂素材のスリッパにし、いざというときは、これを履いてすぐに外に避難できるようにしているのだそう。そのお話を聞いて以来、私も真似しています。
雨をよけるだけじゃない!万能なポンチョ型レインコート
nullポンチョ型のレインコートは、雨除けとしてだけでなく、防寒・防風着にもなりますし、簡易トイレや着替えの際の目隠しにもなるので、家族分用意しています。ちなみに『3COINS』では、ちゃんと防災用の「2way目隠しポンチョ」(550円)の取り扱いもあり、こちらは内側に保温性・断熱性・遮光性・防湿性に優れたアルミ蒸着ポリエチレン素材が施されていますので、気になる方はそちらも探してみてください。私が行くお店にはありませんでした(汗)。
ストックがあれば安心。携帯用トイレは気づいたときに購入。
null災害時、心配なのがトイレ。とくにわが家は人数が多いので、気づいたときに100円ショップや『3COINS』で携帯用トイレを買ってはストックしています。こちらは廃棄袋もついているのがうれしい。
1つで4役の多機能ミサンガ
nullこの“スリコの多機能ミサンガ”。あまりの人気になかなか見つけられなかったのですが、先日やっと見つけ、購入できました!
腕時計みたいですが、ホイッスル、簡易ナイフ、ファイヤースターター(ライターやマッチがなくても火が起こせる道具)、方位磁石がついた多機能ミサンガ。長さ調節ができるので、男性でもつけられますよ。これは、各自バッグの中に常備しておきたい防災アイテム。
洗面器・風呂桶代わりになるペット皿
nullそしてこちらは私が勝手に防災グッズとして用意しているものです。ペット用の折りたたみ皿なのですが、これが実は便利で……。キャンプのとき、歯磨きの際にはコップ代わりにもなるし、洗顔の際には小さいですが洗面器代わりになる。温泉では風呂桶代わりになってとても便利でした。
しかも折りたためるのでコンパクトになり、持ち運びもラク。経験した人から「避難所生活とキャンプは多くの共通点がある」と聞いたので、こちらも役立つかと思って防災グッズコーナーに入れています。
普段使っているものも、見方を変えれば防災グッズとして使えるものもありますし、最近では100円ショップや300円ショップでも“防災グッズ”を販売しています。日本は災害の多い国ですが、だからこそ“備えあれば憂いなし”。普段から、しっかりと揃えておきたいですよね。
※価格は中田さん購入時の税込み価格です
編集者・フードジャーナリスト。多くの料理本や暮らしの本、キャンプ本を手がける。自著に子どものごはん作りの闘いを描いた『闘う!母ごはん』、『素晴らしきお菓子缶の世界』(共に光文社)がある。 プライベートでは猫2匹&犬1匹と小学生、大学生の女の子の母。ハワイじゃなくてグアムラバー/スターウォーズマニア/アダム・ドライバーファン。Instagram