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相場は香典の半額でいい? 現代の「香典返し」マナーとトレンド&選ぶポイント

/ [最終更新日] 2022.03.03

香典にはもともと相互扶助の考えがあり、お返しは不要とされていました。けれど現代では、あいさつ状と共に香典返しをおくるのが一般的です。

香典返しをおくるときのマナーやトレンドの品など、昨今の香典返し事情について、葬儀・お墓・終活ビジネスコンサルタントの吉川美津子さんが解説します。

いつまでに? 相場は? 昨今の「香典返し」マナー

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忌引き明けから即日返しに? 「香典返しのタイミング」

香典返しは四十九日後、香典を整理した後におくるのが習慣でした。ところが近年では、おくる手間が省けるなどの理由から、通夜・葬儀当日に渡す“即日返し”が増えています

一般的な「香典返しの相場」

香典返しの金額は、いただいた額の半額~1/3が目安となるため、即日返しの場合は5,000円の香典を想定して一律で2,000円~3,000円相当の品物を用意するのが一般的です。もしもいただいた香典が高額だった場合は、忌引き明けに改めて返礼品をおくります。

なお、即日返しの場合は、葬儀社と提携している会社に依頼するパターンが多く、遺族自ら香典返しを手配する場合は持ち込み料がかかることがあります。持ち込みたい場合は確認してみましょう。

香典返し 相場

「寄付」した場合の香典返しはナシ

故人の遺志により、香典をどこかの団体や基金などに寄付した場合は香典返しをしなくてOK。忌引き明けに、その旨を記したあいさつ状を送りましょう。

香典返しへの「お礼状」送付は必要?

香典をおくった弔問客側は、香典返しへのお礼状は基本的に不要です。

ただ届いたことをきちんと伝えたい場合は、電話で葬儀を終えた家族へねぎらいの言葉をかけ、その際に受け取った旨を添えても良いでしょう。メールでのやりとりが日常的な間柄であれば、メールでも大丈夫です。

弔事なので、「たいそうなものをいただき」などの喜びを表す表現は使うべきではないので注意しましょう。

香典返しの「かけ紙」と「表書き」

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かけ紙の水引は「黒白の結びきり」、地域によっては「黄白」も

香典返しの品物には、“黒白の結びきり”“双銀の結びきり”の水引きを印刷した掛け紙をすることが多いですが、地域によっては“黄白”を用いることもあります。不明なときは地元の詳しい人に相談するか、地域の業者に頼むと安心です。

なお、弔事なので“のし”は使いません。

香典返し 黒白 結びきり 
黒白の結びきり
香典返し 黄白 結びきり 
黄白の結びきり

宗教によって異なる「表書き」

香典返しの表書きは地域や宗教によってやや異なります。

仏式の場合は「志(こころざし)」「忌明け(きあけ)」「満中陰志(まんちゅういんし)」「粗供養(そくよう)」など、神式では「志」「偲草(しのびぐさ)」が使われることが多いです。

「香典返し」を選ぶときのポイントと最近のトレンド

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カタログギフトが一番? 香典返しの品物マナーとトレンド

弔事の場合は「後に残らないように」との配慮から消耗品を選ぶのが基本です。タオル、お茶、海苔や鰹節などの定番に加えて、最近は結婚式と同様にカタログギフトが人気。

また、商品券や金券は金額が明確なので避けたほうがいいとされていましたが、合理的であることから使用する人が増えています。

香典返しを選ぶときのポイント3つ

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(1)即日返しは、帰りの負担にならない軽いもの

香典返しを葬儀当日に渡すのであれば、参列者の負担にならないように軽いものにしましょう。

(2)食品は個包装、日持ちのするものに…故人の好物も

葬儀の参列者はご高齢の方が多くなるので、家族の人数も少ない傾向があります。

そのため食品をおくる場合は、少しずつ食べられるように個装の菓子や、日持ちのするレトルト食品などにすると喜ばれます。故人が好きだったものを香典返しにするのであれば、「故人は毎日のように食べていました」など、メッセージを添えて送ってもいいでしょう。

(3)いただいた金額に見合った香典返しを

数万円単位の香典をいただいた場合は、高級カタログギフトをお返しするパターンが多く見られます。職場など、連名でいただいたときはみんなで分けて食べられる菓子などを送りましょう。

1,000円くらいの香典や供物であれば香典返しをしなくても大丈夫です。

いかがでしたか? 来てほしくないと思いながらも、必ず訪れてしまう近親者とのお別れ……。いざというときのために、しっかりと覚えておきたいですね。

 


 

【取材協力・監修】

葬儀・お墓・終活ビジネスコンサルタント

吉川 美津子(きっかわ みつこ)

大手葬儀社、大手仏壇・墓石販売店勤務を経て、専門学校にて葬祭マネジメントコース運営に参画。現在は葬儀・お墓・終活ビジネスコンサルタントとしての活動に加え、医療・介護と葬送・供養の連携を視野に葬送・終活ソーシャルワーカー(社会福祉士)としても活動している。

共同監修『葬儀・相続 手続きとお金』(扶桑社)、共著『死後離婚』(洋泉社)、著書『お墓の大問題』(小学館)など。

葬儀ビジネス研究所

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