由来・タイミング・相場…父の日の基礎知識
アメリカ発祥の「父の日」
今から100年以上前。アメリカのワシントン州で、ソノラ・スマート・ドッドという女性が、母の日の礼拝中に、男手ひとつで自分を育ててくれた亡き父親のための礼拝を思い立ったのが「父の日」のはじまりだと言われています。父の日は6月の第3日曜日とされ、5月の母の日に続く家族のイベントとして、今や日本でもすっかり定着しました。
プレゼントはいつまでに渡す?
プレゼントを贈るのは、父の日当日にするのが基本です。直接会えずに配送する場合も、父の日当日かそれより前に届くように調整しましょう。
父の日におすすめのプレゼント
プレゼントの相場
父の日のプレゼントの相場は一般的に3,000円から10,000円くらいまでと言われています。特に決まりはありませんから、あくまで目安です。もちろん、贈る側の年齢などによっても金額は変わります。毎年のことですから、負担にならない額で考えましょう。
結婚後に義父へ贈り物をする場合は、実父と同額の予算がよいでしょう。夫婦でよく相談することが大切です。
父の日のプレゼントって迷いがち…
お父さんへの感謝を伝えるには心を込めた贈り物で喜んでもらうのが一番。
自分の父親ならば必要なものや好みなどもつかみやすいのですが、義父への贈り物はやはり悩むという人も多いですね。
本人に直接欲しい物を聞いてもよいのですが、子どもにリクエストをするのは気が引けるという男性も多いようです。日頃からお父さんの趣味や好みにアンテナを張っておくことも大切になります。
そこで、定番&おすすめのプレゼントのアイディアをご紹介します。
1:花束やアレンジメント
母の日同様、花束やアレンジメントは定番のプレゼント。女性に比べ男性、特にお父さん世代は花をもらう機会がとても少ないので、新鮮な喜びを味わってもらえるかもしれませんね。
黄色いバラが父の日のシンボルのように扱われることが多いですが、母の日のカーネーションのように特にこれという花が決まっているわけではありません。フラワーショップの店先でもネット通販でも、バラやヒマワリなどの黄色の花が主役の花束やアレンジメントが多いようです。
2:食べ物&スイーツ
「子どもが贈ってくれた美味しいものを食べながら、一緒に楽しい時間を過ごす」というのも何よりのプレゼントですね。
3:お酒・ビール
お酒好きなお父さんなら「大きくなった子どもと、お酒を酌み交わしたい」「家族で楽しく飲みたい」と思う人は案外多いものです。
4:グラス・タンブラー
お酒好きのお父さんには実用的なプレゼント。お酒とセットにしても。
5:健康関連のグッズ
小型のマッサージ器や、安眠できる枕、スポーツウェアなど、広い範囲や予算から選べます。
6:ファッション小物
おしゃれなお父さんなら、ストールや、ポケットチーフ、帽子など普段使いできるファッション小物も。お気に入りのブランドがあるかどうかもリサーチしてみましょう。
そのほか、今年は難しいですが、感染の状況が落ち着いたら旅行券、観劇やスポーツ観戦のチケットなどのお出かけのチャンスになるものも楽しんでもらえるでしょう。家族での外食に招待するのも思い出に残るプレゼントですね。
高齢の父親へのプレゼント
現役世代の父親と、高齢の父親とでは贈る物も変わってきます。
高齢の方は、家族とのつながりが感じられる物を喜んでくれることが多いです。家族写真の入った写真立てのほか、録音した孫の声をアラームの音に設定できる目覚まし時計といったアイテムもあります。
また、冷えを感じることが増えるので、エアコンを使う時期に向かって、綿などの夏向け素材の膝掛けや薄手のベストなども重宝するでしょう。
気をつけなければならないのが、食べ物やお酒のプレゼント。体調に影響する食べ物やお酒、飲み込みづらい食べ物などが高齢者には必ずあるはずです。一緒に住んでいない人には分かりにくいものですので、飲食物を贈るつもりなら必ず事前に確認を取りましょう。
父の日に避けた方がよいプレゼント
父の日に限らず、一般的に贈り物にふさわしくないものとして以下のようなものがあります。リクエストがあったときはもちろんOKですが、それ以外では避けるようにします。
1:履物
靴や靴下、スリッパなど足周りのものは「相手を踏みつける」という意味がありますから、一般的に贈り物には適さないとされます。
2:文具
ボールペンや万年筆などの文具は「もっと勉強してください」という意味合いがあり、学生や新社会人に贈るもの。目上の人にはふさわしくありません。
3:時計やかばん
仕事道具のイメージが強く、勤勉さを強要するイメージがあります。特に職を離れた人には適しません。
4:ハンカチ
「別れ」や「手切れ」を連想させる物とされます。
父の日のプレゼントにのし紙は必要?
父の日の贈り物にのしをかけるというマナーはありません。もともとアメリカ発祥の行事なので、基本的にはリボンなどのラッピングでOKです。義父であっても、マナー上はのしの必要はありません。
ただ、あらたまったのし紙のかかった贈り物というのは、敬いの気持ちを感じて受け取る側も意外と嬉しいものです。父親のタイプや考え方によってはのし紙を選んでもいいでしょう。
のし紙をかける場合は「赤白5本の花結び(蝶結び)」を使います。
表書きにも特に決まりはなく、いろいろな言葉が使われています。
- 感謝
- お父さんありがとう
- 父の日
- 祝父の日
プレゼントにはメッセージを添えて
直接渡せないときなどは特に、手紙やカードなどでメッセージを添えて贈りましょう。長文である必要はないので、自分の言葉で書きます。
例文1:実父に
いつもは照れくさくて面と向かって言えないけど
今日は特別な日だから気持ちを伝えようと思います。
これからも元気で、健康でいてください。
心から「お父さん、ありがとう!」
例文2:実父に
ふだん口にするのはとても照れくさいから・・・。
今日は一年分の、感謝の気持ちを込めて
「ありがとう!」
例文3:義父に
○○さん(夫の名前)と選んだプレゼントを贈ります。
気に入ってくださるとうれしいです
これからもよろしくお願いいたします。
例文4:義父に
ありがとうございます。
ささやかですがプレゼントを贈ります。
またそちらに遊びに伺って、
お会いできるのを楽しみにしています。
今後ともお身体に気を付けてお過ごしくださいね。
母の日に比べるとちょっと影が薄い印象の父の日。でもお母さんに比べて普段やり取りが少なくなりがちなお父さんにこそ、1年分の感謝の気持ちを伝えるチャンスともいえます。
筆者の亡くなった父は、プレゼントした海外旅行用の財布を使わずに旅立ちました。もう一度旅行がしたかっただろうなあ、もっと一緒にあれもこれもしたかったなあという気持ちとともに、今年も父の日にはお墓参りをして、いろいろな話をしてこようと思います。
手を合わせて口にする言葉はやはり「お父さん、ありがとう!」ですね。