新築なら「新築祝い」、中古なら「引っ越し祝い」
「新築祝い」とは、個人が新しく家を建てたり、新築の一軒家やマンションを購入した場合や、会社が自社ビルを新しく建てた場合に贈るものをいいます。中古住宅や中古マンションを購入した場合のお祝いは「引っ越し祝い」と呼びます。
新築祝いを贈る際の相場
ここに挙げた金額はあくまで目安です。関係性が近いほど額が大きくなるのは他のお祝いごとと同じ。現金で渡す場合も、ギフトを贈る場合も金額は同程度と考えます。
【1】子ども(娘・息子)
頭金や建築費の援助、家具・家電を贈るなど、額が大きくなることが多くなります。現金でお祝いを渡す場合は5~10万円が目安となっていますが、実際には千差万別。お互いによく相談して、親が出せる範囲の金額で子どもが望むものを贈るのが一番でしょう。
【2】兄弟・姉妹
相場は3~5万円。年上から年下の兄弟・姉妹に贈る場合は多めにします。贈る側が学生であったり、両親と同居の場合は、両親とまとめて贈る場合も多いようです。
【3】両親・義両親
目安は5~10万円。兄弟・姉妹がいるなど贈る側が複数になる場合は、お金を出し合って両親が必要な家電製品や家具を買うことも多いようです。
【5】親族
甥や姪への新築祝いの相場は3~5万円。お祝いごとは自分より年下の相手には多めに包む事がほとんど。そのため、その他の親戚より高い相場となっています。
いとこなど、その他の親類へ贈る新築祝いは、5,000円~2万円が一般的です。普段の親しさや年齢によっても変わります。
【6】友人
5,000円~1万円。親しい間柄なら、相手の希望する品物を聞いて贈るのもよいでしょう。
【7】会社の上司や先輩
職場でまとめて贈る場合は、1人当たり1,000円~3,000円、総額が5,000円~1万円になるように。ただし、目上の人に対して現金や金券を贈るのは失礼にあたるので、品物で贈ります。
【8】会社の同僚や部下へ
相場は5,000円~1万円。贈る側のほうが立場が上の場合は1万円以上が一般的です。この場合、高額すぎると相手にお返しなどの気を遣わせてしまいます。現金プラスお祝いの品にするのもよいでしょう。
新築祝いを現金で渡すときのマナー
新築祝いに限らず、本来目上の人に現金や金券(商品券など)を贈るのは失礼にあたります。近ごろでは、お祝いごとに金券を贈ることが増え、受け取る側も気にしないという人も多くはなっていますが、基本的には避けたほうがいいでしょう。何を贈ってよいか分からない場合は、カタログギフトを選ぶのもひとつの方法です。
現金の場合、お祝いごとで贈る金額は奇数がよいとされています。偶数は「割れる」や「割り切れる」とされるため、新築祝いで現金を贈る場合も奇数の金額(5,000円、1万円、3万円など)が無難。最終的には相手との関係性をふまえて金額を決めましょう。
また、お祝いごとはあらかじめ渡す時が分かっているものなので、ご祝儀は新札で用意するのがマナーです。
新築祝いを渡すのはいつがいい?
新居のお披露目に招かれた場合はその日に持参します。招かれなかったときや、当日都合で行けなかった場合は、完成・入居から半月、遅くとも1~2カ月の間に贈るようにします。
また、新築祝いを贈る相手が年配の方の場合は特に、「六曜(ろくよう)」も気を使いたいものです。六曜には、先勝(せんしょう、さきがち)・友引(ともびき)・先負(さきまけ、せんぷ)・仏滅(ぶつめつ)・大安(たいあん)・赤口(しゃっこう、しゃっく)の6種があります。
この中で「大安」はもっとも吉の日といわれます。逆に、何をするにも大凶とされる「仏滅」、仏滅に並ぶ凶の日とされる「赤口」は避けます。新築祝いであれば、「友引」や「先勝」でも大丈夫です。六曜はインターネットでも簡単に調べられますので、ぜひ参考にしてみてください。
新築祝いは人生で最も大きい買い物に対する大切なお祝い。受け取る側も一生に一回のことになることが多いと思いますので、失礼のないようにしっかり知識を備えておきましょう。次回は、新たな門出にふさわしい、新築祝いに贈るプレゼントについて解説します。