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「草」「エモい」「それな」SNSで飛び交うネットスラング、あなたはいくつ知っていますか?

「エモい」、「草」、「それな」などは、「ネットスラング」と呼ばれるインターネット上で生まれた言葉です。主にSNSやオンラインゲームで広がった言葉で、少し前までは一部の人たちが知る特殊な言葉でした。しかし最近は日常会話にもすっかり浸透し、若者に限らずアラフォー世代以上(筆者も)も普通に使う言葉になっているように思います。

みなさんは日常会話で使う「ネットスラング」はありますか? 筆者は「それな」は、自然と出てくる言葉のひとつになっています。今回は世代別に流行りのネットスラングを調べてみました!

ネット発信の言葉はすぐ若者言葉に

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まずは、20〜30代の男女116人のアンケート結果から見ていきます。ランキング形式で「よく使うネットスラング」の発表です。

1位:草(草、草生える、大草原、w、www、わろた、ワロタ、くさを含む)

→「笑った」の意味。

2位:エモい/えもい

→感情が揺さぶられたときの褒め言葉に用いる。

3位:それな

→強い同意。「本当にそう」「同感」などと同じ意味。

4位:メロい/めろい

→胸がキュッとする、恋しくて切ない、尊い感情。

5位:ぬるぽ ガッ

→元々はプログラミング用語。ぬるぽに対して「ガッ」と返すのが定番。日常会話で使う意味はとくになく、ほぼ「言いたいだけ」のネタ。

ぬるぽ

ガッ
( ゚∀゚)彡
⊂彡☆

が定番の使い方。

6位:~しか勝たん

→「これが一番」「これが最高」の強い推し表現。とくに推し活界隈で使われる。

7位:チー牛

→陰キャを指すスラング(※揶揄的ニュアンス強め)。元ネタは「すき家の三種のチーズ牛丼を食べてそうな人」という偏見から生まれた言葉。人を見た目で判断するワードなので、使うときは注意が必要。

8位:あたおか

→頭がおかしい(=ヤバい)の略。

9位:ぴえん

→弱めの悲しみ。若者語代表。

10位:ンゴ

→5ちゃんねるにあるカテゴリーのひとつ「なんでも実況J板」が由来。語尾につける感嘆・嘆き。「やらかしたンゴ」などで使われる。

みなさんは、いくつ知っていましたか?「草」と「それな」は、すっかり浸透した言葉になっていますよね。LINEなど以外でも、話し言葉としても使っています。「エモい」も使う場面が多いでしょうか。

推しがいる筆者は「〜しか勝たん」をSNSで見る場面は多いですね。話し言葉で使うことは、あまりないかな……。みなさんはどうでしょうか?

「~しか勝たん」は若い女子が使っている印象があります。

10位以下で複数出ていたワード

ランキングには入らなかったのですが、複数出ていたワードも集めてみました。

エグい/えぐ

→「やばい」「すごい」の意味。良悪どちらでも使える。

詰んだ

→どうにもならない状況の意味。

好きぴ

→「好き」にかわいさを足した表現。「好き」+「ピープル」で「好きぴ」という説もあります。

クレメンス

→「~してくれ」の丁寧な言い方。なんでも実況J板」が由来。

界隈

→特定ジャンルのコミュニティのこと。

かわいすぎて死ぬ/○○すぎて死ぬ

→尊さを表現する言い方。

今北産業

→「今来たから、話の流れを3行で説明して」という意味。

どこかで聞いたことはあるかも?のワードがたくさん出てきました。彼氏のことを「私の好きぴ」と表現していたりしますね! あまり使われていない言葉は、ネットスラング要素が強い気もしました。

「草」、「w」は、世代を問わず浸透

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次に40〜60代の男女276人によく使うネットスラングを聞いてみました。用語の意味は前出しているワードについては、省きます。

1位:草(w、ワロタも含む)

2位:エモい

3位:界隈

4位:ググる

→Googleで検索すること。

5位:バズる

→SNSなどで閲覧数が伸び、急速に情報が広がること。

6位:DQN

→「ドキュン」と読む。非常識な人のことを指す

7位:ぴえん

8位:ネトウヨ

→「インターネット右翼」の略称。政治や社会問題について発信すること。

9位:リア充

→リアルつまり現実社会が充実していること。

10位:〜しか勝たん

どれも知っているワードでした! そして使っていますね。でも、ちょっと古い用語が混ざっているかも?と感じてしまったのは、筆者だけではないと思うのですが、いかがですか?

「w」といった「草が生える」として使われている用語は、2000年代に生まれた言葉。すでに20年以上の歴史があるんですね。『電車男』が流行った時期に「w」や「ワロタ」という用語を目にしたような記憶があります。

「ググる」、「DQN」、「リア充」は、2010年代に流行した言葉。X(その時代はTwitterですね)やまとめサイト、ニコニコ動画などから生まれています。40代以上に浸透するまで、少しラグがアルようにも思いますね。

2位に入っている「エモい」は、2010年代後半〜2020年代に主流化しているので、一気に広がった用語のようです。

「バズる」という言葉の由来は英語の「BUZZ(羽音・噂が広まる)」から。

ネットスラングは使うシーンを選ぼう

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ここ数年、ネットスラングはSNSから若者世代に広がり、そこから筆者のような40代以上にもあっという間に浸透するようになりました。さらにはテレビやCM、広告でも多様され、もはやネットの域を超えて使われています。

「草」、「それな」、「エモい」、「バズる」のような言葉は、もう普通の会話で使われていますね。オタクが使う推し用語も「推し活」の影響で市民権を得てきています。

「ネットでしか通じないノリ」だったものが「現実社会でも通じるもの」になりました。それにはSNSのスピード感が大きいのではないでしょうか。

ただ「ネットスラング」は、正しい日本語とは言えない用語でもあります。親しい人との会話で通じていても、世代の差やビジネスシーンではまったく伝わらずに、逆に相手から「幼い」と思われる可能性も。

あくまで「ネットのノリ」ということを忘れずに、楽しく使っていきたいですよね!

中山夏美
中山夏美

山形県出身在住。一児の母。出産を機に2020年に東京からUターン。アウトドアとエンタメを得意とするライター。雑誌やWEBメディアに携わる。

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