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「無印良品」のマンションリノベ「MUJI INFILL FLAT」、上質なその室内空間をちょい見せ!

新築マンション価格の高騰で、中古マンションを購入してリノベーションする家庭が急増している近頃。『無印良品』が新たに提案するのは、新リノベーション商品「MUJI INFILL FLAT(ムジ インフィル フラット)」です。8月1日にオープンした「無印良品のリノベーション銀座店」に開設された67平米のモデルルームを早速チェックしてきました。

新築マンション価格高騰で注目の「中古リノベ」

新築マンション価格高騰で注目の「中古リノベ」

良品計画グループには、シンプルで機能的な住まい「無印良品の家」を手がける住宅メーカー「MUJI HOUSE」という会社があります。こちらでは、UR都市機構とタッグを組んだ「MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト」など、若い世代をターゲットにしたリノベーション住宅を多数手がけてきました。

次なるステップとして、開発したのがワンランク上のリノベーションプラン「MUJI INFILL FLAT」です。

同社の調査によると、今後住みたい場所として都市を選ぶ人は半数を超える一方、首都圏の新築マンション平均単価は2020年の93万円/平米から2025年6月には136万円/平米へと上昇。70平米換算では6,510万円から9,520万円と、実に3,000万円以上も高くなっています。

対して中古マンションは70平米換算で5,880万円と、新築に比べ3,600万円もお得。この価格差が、中古マンションリノベーション市場の成長を後押ししており、2030年には現在の10兆円から12.7兆円まで伸長すると予測されています。

「MUJI HOUSE」による近年の「新築マンションの価格高騰」を示すグラフ

50~60代が求める「情緒性」に応えた新商品「MUJI INFILL FLAT」

50-60代が求める「情緒性」に応えた新商品「MUJI INFILL FLAT」

『無印良品』のリノベーション事業では、2015年から「MUJI INFILL 0(ゼロ)」を展開。コンクリートの質感を活かした可変性重視の空間で、主に30~40代の子育て世代に支持されてきました。

しかし近年、契約者の傾向に変化が起きています。50代以上の契約者が2021年比で220%に増加し、平均工事金額も120%にアップ。そんな「仕様や暮らし方へのこだわりを持つ方が増えている」状況を受けて開発されたのが新商品の「MUJI INFILL FLAT」です。

新商品「FLAT」は「お客様の暮らしが主役。その背景としてノイズをなくした空間」というコンセプト。一般的なリノベーションが無垢材の床などの素材や生活スタイルに合わせて変えられる空間自体を主役にするのに対し、FLATは徹底的に住む人の暮らしの「背景」に徹しています。

今回は銀座の「無印良品のリノベーション銀座店」のモデルルーム67平米を例に、5つのポイントをチェックしてみましょう。

「無印良品のリノベーション銀座店」のモデルルームの図面。

収納棚とキッチンで分割してつくる ノイズのない生活空間

収納棚とキッチンで分割してつくる ノイズのない生活空間

「無印良品のリノベーション銀座店」は、銀座の中央通りから1本入ったビルの4階をまるごとモデルルームに改装。風合いなどを実際に触れて確認できる現時点では唯一の店舗です。

2025年8月1日より販売を開始した「MUJI INFILL FLAT」。そのモデルルームは、同日にオープンした「無印良品のリノベーション銀座店」で実際に体験することができます。同店は「MUJI HOUSE」のリノベーション事業として5店舗目となる拠点です。

従来のリノベーション商品と異なるポイントは5つ。

1:背景となる「暮らしを引き立てる壁」

落ち着きを感じさせつつ、モダンな雰囲気にも和にも似合うトーンに。

マンションリノベーションでは制約が多く、何もない壁を作るのは意外と難しいもの。FLATでは壁を丁寧に設計し、お気に入りのアートやグリーン、お気に入りの家具が映える背景作りに徹しています。

2:生活感をなくす「隠す収納」

部屋の中央には『無印良品』の「ユニットシェルフ」がぴったり収まる大きな開き戸収納を設置。冷蔵庫や洗濯機も隠し、すっきりとした空間を実現します。

開き戸は左右好きな方向に開閉可能。
無印のアイテムで収納もシンデレラフィット。

3:「ノイズのない」ディテールと素材

巾木や建具枠は厚さ1mmのL型アルミ材で存在感を消し、扉材とキッチン・洗面設備の建具と設備の面材は、統一塗装で仕上げてフラットに。間接照明で天井面も整え、空間の凹凸を徹底的になくしています。床は天然素材のリノリウムやカーペットを採用。

厚さ1mmのL型アルミ材を仕込んで壁と床の凹凸を解消。
フラットなキッチンの流し台。

4:ひとつながりの空間にうまれる「心地よい距離感」

「MUJI HOUSE」は仕切りが少ない間取りが多いのですが、こちらのモデルルームもあえて部屋を分ける設計は行わず、仕切りは収納棚で行っています。

広々とした一体空間を収納や水回りでゆるやかに仕切ることで、程よい距離感を演出しています。

キッチン側の棚もすべて閉めてしまうと壁面のようなシンプルな様子に。
ベッドルーム側の収納も同じ扉でフラットに。
ベッドルーム側の中には小さな書斎机のスペースを作ることもできます。

5:新築マンションを超える「ZEH水準」の断熱性能

「MUJI INFILL FLAT」では「ZEH水準」を標準で搭載します。これにより中古マンションであっても新築基準を超える断熱性を実現。さらに、MUJI HOUSEの試算によると、同じ70.15平米の断熱等級2の物件を「ZEH水準」となる断熱等級5に改装すると、室温調整などの効率がよくなり、年間で電気代を38%削減できるといいます。

「MUJI HOUSE」によるZEH基準の断熱性能と年間電気代の効率化を示したグラフ。

今回のリノベーション例は、ターゲット層が50代ということですが、子どもが独立した夫婦の住み替えのニーズにぴったりではないでしょうか。人生100年時代に住む場所やモノなど生活回りを見直したい人に、「MUJI HOUSE」では物件探しからサポートしてくれるそうです。

私たちの暮らしに役立つ『無印良品』のアイテムを自宅に取り入れる、実例のアイディアも満載のモデルルーム、気になった方は訪れてみてはいかが?

【取材協力】
MUJI HOUSE

無印良品のリノベーション 銀座店

住所:東京都中央区銀座5-6-7 SANWAすずらんBldg.4階

https://www.muji.net/renovation/modelroom/r-ginza/

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北本祐子
北本祐子

大阪生まれ。IT系出版社に勤務後、「女性にもITをもっと分かりやすく伝えたい!」とIT系編集・ライターとして独立したはずが、生来の好奇心の強さとフットワークの軽さから、気が付けばトレンドライターとして幅広いジャンルを取材・執筆するように。商業施設や店舗の出店や話題の新商品など、時流にまつわるできごとをさまざまな切り口で伝えています。

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