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将来の「自分のお墓」子どもに負担をかけない方法はある?希望するお墓を男女477人に聞いた

お盆やお彼岸にお墓参りをしたり、近しい人のお葬式に参列をするような機会があったりすると、自分のお墓についても考えることがあるかもしれません。人は必ずこの世を去るので、その後のことを考えることはとても重要なことなのでしょう。

『kufura』ではいつか直面するお墓の問題について、20〜60歳男女477人にお聞きしています。みなさん、お墓についてどういう考えをお持ちなのでしょうか。

「先祖が眠るお墓」に入る

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今あるお墓で間に合うから今のお墓でいい」(43歳男性その他)

先祖のお墓に入る」(54歳男性その他)

先祖代々の墓に入る予定。慣習のため」(66歳男性/営業・販売)

すでに祖父母が買った墓があるので、考える必要はない」(41歳男性コンピューター関連以外の技術職)

すでに先祖のお墓がある場合には、そこに入る予定の人も少なくありません。地域によって異なるでしょうが、それが習慣となっている場合もあり、自分の代で変えていくのが難しい場合もあるのでしょう。

またお墓を作るとなれば、多額のお金が必要になりますから、もし入れるお墓があるならば、そこに入ったほうが金銭的な負担を減らすことができますね。

「これからお墓を建てる」予定

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自宅の近くに建てたい。子どもが将来お墓参りをしやすいように」(54歳男性研究・開発)

自分と娘、娘婿、息子とみんなで入れるお墓が欲しいと考え中」(62歳女性その他)

自分たちが入るお墓がない場合には、これから建てることになります。子どもたちや孫世代がお墓参りをしやすいように、自宅の近くの場所を選ぶという意見もありました。

また自分たちがお墓を建てるにはお金がかかりますが、子どもたちにも入ってもらいたいという気持ちがある場合も。家族みんなが1つのお墓に入ることを願っているようです。

子どもたちに負担をかけるのは避けたいから「お墓は建てない」

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お墓は建てなくても良い。死んだ後に子どもに負担をかけたくない」(39歳男性公務員)

お墓は持ちたくない」(35歳男性コンピューター関連以外の技術職)

お墓がなければ建てることもできますが、お墓の管理などで子どもたちに負担がかかってしまいます。子どもたちがお墓の近くに住んでいれば管理ができるかもしれませんが、住まいが遠くの場合は難しいでしょう。

お墓を作ると子どもたちにもプレッシャーを与えることになるのかもしれませんね。だからこそ、お墓は建てないという考えも多く見られます。

お墓はあるけれど「墓じまい」をしたい

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金がかかるので墓じまいしたいと思っている」(68歳男性その他)

墓じまいをして、自分のお墓は子どもが管理しやすいようにしてほしい。形式は問わない。お墓に振り回されないでほしい」(53歳女性主婦)

子どもたちへの負担を考えて、墓じまいを考える人も少なくありませんね。墓じまいは墓石を撤去して墓地を更地にすること。お墓がなくなるので、子どもたちの管理の負担はなくなります。

一方で墓じまいをするには費用もかかります。また改葬の手続きなどもありますから、お墓がある自治体に確認する必要もありますね。そして墓じまいをすれば新しい納骨先を決めなければなりませんが、以下の永代供養をするケースも少なくないようです。

自分たちでお墓を持たない場合「遺骨の管理」は?

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お墓がないとなれば、故人の遺骨をどこに納めるのかが問題になります。そこで考えられるのは2つの方法のようです。

「永代供養」をする

子どもに迷惑をかけたくないので、永代供養で良い」(53歳女性主婦)

子どももいないので、お寺さんで永代供養をしてもらいたいです」(37歳女性主婦)

永代供養。費用はかけたくない」(50歳女性総務人事・事務)

永代供養は寺院や霊園が遺族に代わって遺骨を管理したり供養したりしてくれる埋葬方法です。お墓を建てる必要もないですし、子どもたちがお墓の管理をすることもないので、負担を大幅に減らすことができます。

またお墓を建てたり管理したりする費用がかからないこともあり、永代供養を希望する声も増えてきているようです。

「共同墓地」に埋葬してもらう

共同墓地で管理してもらう」(47歳男性その他)

共同墓地で良い」(47歳男性その他)

共同墓地では、血縁関係のない複数の人の遺骨が1つのお墓に納められるのが一般的です。自治体が管理する公営共同墓地、霊園や寺院などが管理する民営共同墓地などがあります。子どもがいない場合や、お墓の管理費用の負担などの理由で共同墓地を利用することもあるようですね。

埋葬の形にはこだわらない!

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樹木葬。子どもがいないし、いつもきれいな花のそばにいられるから」(52歳女性主婦)

海に散骨して欲しい」(39歳女性総務・人事・事務)

畑にまいてほしいです。私は有機農業を経営しているので」(53歳女性その他)

昨今、遺骨を管理してもらう方法だけではなく、散骨という方法も取り入れられています。墓石が必要ないので、費用を抑えるという利点もあります。墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする樹木葬や、粉末状にした遺骨を海にまいて供養する海洋散骨もあります。

さらに山に粉末にした遺骨をまく山岳散骨などもあり、亡くなった人が好きだった場所で供養することもできるようになっています。畑にまいてほしいという意見もありますが、法律やマナーなどがありますから、必ず確認が必要になってきますね。

 

お墓に関しては社会的な問題にもなってきているのでしょう。子どもに負担をかけたくないという声もたくさんありましたが、管理をする子孫を思う気持ちが大きいことがわかります。自分だけではなく、家族と共に話し合う大切なテーマといえそうです。

川崎さちえ
川崎さちえ

フリマアプリ・ネットオークションガイドとして、NHK「あさイチ」、フジテレビ「ノンストップ」などの情報番組に多数出演。『節約の達人 川崎さちえの ポイ活+クーポン+メルカリ スマホでおトク術』(インプレス)などの著書や、記事の執筆も手がける。

2003年、夫が子育てをするために、突然会社を辞める。翌月からの給料が0円になり、家にいながら、しかも空いた時間でできるオークションを開始する。ネットオークション歴20年以上、フリマアプリ歴10年以上の経験で培った独自の効率的な利用方法を発信し、オークションやフリマアプリの魅力を伝えている。

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