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加速する「年賀状」離れ…「いきなり辞めてもいい」が8割超え!男女500人に調査

デジタル化の進展にともない、年々廃れつつあるといわれる紙の年賀状文化。特に、2024年10月1日よりハガキ代が63円から85円に値上げされたことも相まって、今年はますます“年賀状じまい”の流れに拍車がかかりそうです。

ところで、「もう紙の年賀状を送るのは終わりにしたい」と思い立った場合、いきなり辞めてしまうのはアリなのでしょうか? 『kufura』では20代~60代の男女500人を対象にアンケート調査を実施しました。

年賀状をいきなり辞めるのはありorなし?

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「ありだと思う。全く問題ないと思う」・・・189票(37.8%)

「ありだと思うが、少し気になることもある」・・・220票(44.0%)

「なしだと思う。気になることがある」・・・59票(11.8%)

「わからない」・・・32票(6.4%)

年賀状をいきなり辞めてしまうことに対し、「全く問題ない」と考える人が約4割。少し気になることがあるとしつつも「あり」と答えた人とあわせて、いきなり辞めることを肯定的にとらえる人が8割以上にのぼります。他方、明確に「なし」だとする人は約1割にとどまりました。

年賀状をいきなり辞めるのは「あり」な理由は?

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年賀状以外の方法で挨拶すればよいから

「『今年からはメールでね!』と事後報告すれば良いのではないでしょうか」(53歳女性/その他)

「LINEなどで挨拶すればいいと思うし、ハガキはお金や手間もかかるので、好きなようにすればいいと思う」(29歳女性/その他)

「別に友達を辞める訳でも交流を辞める訳でもないし、LINEなどで辞めたことを伝えれば良いと思う」(54歳女性/金融関係)

「年配の方は気になる人もいるかもしれないが、そういう方にはなにか別の方法で連絡すれば良いと思う」(36歳女性/主婦)

年賀状をいきなり辞めても問題ない理由として多かったのは、LINEやメールで手軽に連絡がとれるから、との声。

ご高齢のかたなどデジタルでコミュニケーションをとらない人にはどうするのか、という問題は残りますが、筆者の場合、正月三が日に電話で挨拶する相手が数人います。長電話ではなく一件あたり数分程度ですし、相手の声の様子から健康状態なども把握できておすすめですよ。

今はそういう時代だから

「人それぞれ事情があるし、来なかったと言って心配するような時代ではない」(58歳女性/その他)

「年賀状は時代に合わなくなってきてるので、突然辞めても特に思うことはないです。前年に来年以降は辞めますと伝えたら1番良いとは思いますが、特になくても辞めたんだなぁとしか思いません」(29歳女性/その他)

「ニュースでも年賀状の枚数が減っていると聞くし、近頃は年まわりでも賀状を辞める方が多くなり、普通のことになってきたと思うから」(53歳女性/総務・人事・事務)

「ハガキ代が値上がりしたので、いきなり辞めてもお互い様だと思うので問題ないと考えます」(60歳男性/その他)

年賀状ハガキの発行枚数がピークを迎えたのは2003年とのこと。つまり、年賀状離れはもう20年以上続いており、世間に定着している風潮だといえます。わざわざ宣言をしないで急に送るのをやめたとしても、特に不自然ではないという見方もあるようです。

その他、こんな意見も…

「辞めるも辞めないも決めるのは本人の自由だと思うから」(48歳男性/総務・人事・事務)

「今年で最後にしますなんて連絡ももらうのもなんだか後味が悪い。かえって何も言わずやめたほうがスッキリしていいと思う。またご縁があれば連絡はいつでもできるのだし」(53歳女性/主婦)

「相手も気にしないと思うし、何と思われても別にいい。突然やめる人は普段から交流の無い人だと思う」(62歳女性/その他)

「年賀状辞めた程度で関係性が断たれる所詮その程度。そこまで重視する関係のある人はいないためです」(54歳男性/その他)

「いきなり連絡もせずにやめましたが、その後の交流にも支障なく、逆に久々に会っての近況報告も新鮮味があるので会食等も充実したものになっています」(59歳男性/その他)

その他、“かえって相手を気遣わせてしまう”、“自分自身が急にやめて特に問題がなかった”などの意見も寄せられました。

相手との関係性にもよりますが、年賀状の存在感が薄れつつある今、ある人から急に年賀状が来なくなっても特に気にしない、気にならないケースが多いのかもしれません。

年賀状をいきなり辞めることに抵抗がある理由は?

「相手が困惑すると思う。“今年でやめます”とか“今後はメールであいさつさせてもらいます”と予告して実行した方がいいと思う」(56歳男性/その他)

「普段から会っている人間に対してはいいと思いますが、年賀状のやり取りだけで10年以上会っていない人などもいるのでそういう人に対してはそろそろ辞めようと思っていると前年の年賀状でお知らせしてから止めた方がいいのかなと思います」(42歳男性/その他)

「やめるならやめるで、何らかの挨拶がないと失礼だと思う。特に、相手がお金を払って出しているのに、返さないいのは、挨拶を返さないのと同じで、礼義に反すると思います」(59歳男性/その他)

「いきなりやめたので年賀状をくれた人に申し訳ない気持ちが残った」(42歳女性/主婦)

「ほとんど儀礼的だった人にはいきなり送らなくても良いと思うが、ある程度付き合いがある人には理由をつけて終わりにしたい」(66歳男性/営業・販売)

「多少面倒でも、きちんと意思を伝えてからやめるのが大人の礼儀だと思うから」(36歳男性/その他)

年賀状をいきなりやめることに抵抗がある理由として、まず多かったのは“相手に心配をかけるおそれがあるから”。

特に、長年年賀状のやりとりをしている間柄だったり、普段は顔を合わさない関係だったりすると、急に年賀状を途絶えたことに対して、「体調でも悪いのか」「もしかして自分が何か失礼なことをやらかしたのではないか」など、やきもきさせてしまうことを懸念する声が多く寄せられました。

また、自分が一方的に送るのをやめた相手から年賀状をもらうと気まずい……などという声も。年賀状じまいに関して、「こうするのが正しい」という絶対的なルールはありませんが、紙の年賀状をやめる際、メールやLINEで手短に報告くらいはしておくのが無難かもしれません。

また、デジタルで連絡する手段がなく、かつ、今後も関係を継続させたい相手に対しては、年賀状ラストイヤーにその旨を一言添えるのもひとつの手。ここまでご紹介したコメントにもあるように、年賀状離れの傾向自体は誰もが認めることなので、「年賀状は終わりにしますが今後ともよろしくお願いします」という一言挨拶があれば、お互いにとってハッピーではないでしょうか。

 

もうすぐ年賀状受付開始のシーズン。「そろそろやめにしたいけど、どうすれば?」とお悩み中の人は、みなさんのコメントなどをぜひご参考にしてみてくださいね。

中田綾美
中田綾美

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。

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