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「年賀状を出さない」人が4割!2025年は出すor出さない?値上げの影響は?…男女500人に調査

2025年(令和7年)用の年賀はがきの受付開始は2024年12月15日。年々廃れつつあるといわれる紙の年賀状文化ですが、みなさん今年は送るor送らない?

『kufura』では、20代~60代の男女500人を対象にアンケート調査を実施しました。

2025年元旦の年賀状は送る予定ですか?

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まず年賀状を送るかどうか尋ねたところ、結果は以下のとおり。

「いつも通りに郵便の年賀状を送る予定」・・・114票(22.8%)

「数を減らして郵便の年賀状を送る予定」・・・94票(18.8%)

「郵便の年賀状は辞める予定」・・・30票(6.0%)

「年賀状のかわりに郵便以外(LINEやメールなど)で挨拶する予定」・・・59票(11.8%)

「すでに辞めている・出したことがない」・・・172票(34.4%)

「まだ分からない」・・・31票(6.2%)

最も多かったのは「すでに辞めている・出したことがない」で、ほぼ3人に1人。そして、数を減らしたり、年賀状以外の手段で代替したりする人も少なくありません。他方で、例年通りに郵便の年賀状を送る予定の人は2割程度とのことです。

ちなみに、今回の母集団の年齢層は20代~60代ですが、平均年齢は51.7歳。母集団の平均年齢によっては、また微妙に違ったデータが得られるかもしれませんね。

年賀状をやめる/やめた/減らす理由は?

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デジタルのほうが手軽だから

「LINEは無料で宛名の手書きや印刷の必要もなく、手軽にできるから」(60歳男性/その他)

「数年前に年賀状はやめてLINEで年始の挨拶することを全員に伝えてあるからです」(53歳女性/主婦)

「数年前から辞めているが、付き合いの程度によってはLINEやメールで新年の挨拶を送っている」(61歳男性/その他)

「目上の方などには辞められないが、親しい人はLINEでも良いと思うから」(62歳女性/主婦)

「年賀状を出す意味がないと思っているから。現状の確認ならメールやLINEで充分です。ただいただいた年賀状には返信しています」(65歳男性/その他)

「メールで済ませれば問題ないし住所を知らない」(54歳男性/その他)

年賀状をやめたり減らしたりする理由としてまず多かったのは、わざわざ年賀状を送らなくてもLINEやメールで簡単に挨拶ができるから、との声。そもそも普段からデジタルでのやりとりが主流となっており、お互いの住所を知らないとの声もありました。

スマホやパソコンをほとんど利用しない相手は別として、令和の年賀は“オンラインでサクッと”がスタンダードなのかもしれません。

ハガキ代が高いから

「ハガキ代値上げで辞め時だと思った」(60歳男性/その他)

「物価上昇なのでハガキ代を節約したい」(57歳男性/金融関係)

「毎年送ってるけどハガキ代が上がってしまったので減らして出す予定です」(54歳男性/その他)

「ハガキ代も馬鹿にならないので、メールでの挨拶で済む人はもうそうしようと思っています。メールでは済まない、義理のある人にだけ送ります」(55歳女性/主婦)

2024年10月1日からハガキ代がついに85円に……。ちなみに、推移をおおまかにおさらいしておくと、「40円(1981年~)→50円(1994年~)→63円(2019年~)」です。

1枚85円という値段自体は高くない。むしろこの値段で全国に届けてくれるならまだ安いといってもいいかもしれません。それでも諸物価高騰で生活が厳しく、デジタルなら無料ということを鑑みると、さすがに紙の年賀状は潮時と考えてしまう人が少なくないようです。

正直面倒だから

「面倒なのでもうずっと昔から出していない。返事も出さないのでもう来ることもない」(66歳男性/その他)

「面倒くさいし、送り先の住所など個人情報を抱えるのもイヤ」(59歳男性/営業・販売)

「デザインを作るのが面倒。裏面に書くこともマンネリ化しているのできっぱりと止めた」(68歳女性/金融関係)

「主婦が一番忙しい年末に印刷して年賀状を出す時間を作るのがしんどいし、疲れる。来年になって、ゆっくりメールで送る方がラクだから」(65歳女性/主婦)

ここまでご紹介した“デジタルのほうが手軽”、“ハガキ代の値上げ”とも関連しますが、そういう様々な事情をひっくるめて“もう面倒だから”との声も多数。

たしかに、子どもの頃は、大好きな友達などに宛てて1枚1枚丁寧にしたためるのが何だかワクワクしたものですが、大人になるにつれて義理のお付き合いが増えて、楽しさよりも義務感のほうが上回ってしまいがちですよね。

そういう時代だから

「時代の流れというか出さないのが当たり前になった気がします」(50歳男性/その他)

「ネット社会になり年賀状をやめた人が増えたので、時代の流れで年始のあいさつはネットを利用することにしています」(47歳男性/その他)

「かなり前から、会社内でもやめてることになっているので」(34歳男性/コンピューター関連技術職)

「送ってくる相手もいなくなったので、こちらからも送らなくなった」(54歳男性/その他)

“今はもう紙の年賀状の時代ではない”との声も続出。年賀状廃止を宣言する企業も少なくなく、プライベートでも専らLINEやメールでやりとりする今日、わざわざ紙のハガキで挨拶するのは古風ととらえる見方が浸透しているようです。

その他、こんな意見も…

「年賀状だけの付き合いになるのが煩わしいから」(49歳女性/総務・人事・事務)

「ハガキを用意するのも手間だし、年賀状出すと相手に気を遣わせてしまいそうだから」(37歳女性/主婦)

「送ったら送り返さないと!がお互いに大変だと思えるから」(53歳男性/その他)

「送った人から送られないのも、送ってない人から送られるのも嫌になったから」(22歳女性/学生・フリーター)

「届いた年賀状の処分に困るし捨てにくい。貰っても嬉しくない」(45歳男性/公務員)

年賀状だけの義理の付き合いを疑問視する声や、かえって相手に気遣わせることになるのを避けたいとの声も。

年賀状とは本来は日頃お世話になっている人への感謝などを伝えるコミュニケーションの一環。「毎年恒例だからやらなきゃ」という義務感から渋々送り続けるのは、いささか本末転倒な気もしますよね。

いつも通りに郵便の年賀状を送る予定である理由は?

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「数年前にやり取りする相手を大幅に削減したため、残った少数とはこれからも続ける予定。お互いの無事の確認の意味で」(60歳男性/会社経営・役員)

「年に一度の連絡となっている方々や電子メールなどを使われていない方々もいらっしゃるので」(69歳男性/その他)

「メールやSNSで『あけましておめでとうございます』と伝えるのは味気ないから」(26歳男性/学生・フリーター)

「親戚や知人に元気にやっていることを伝えたいから。いつも会えない知り合いが大半でやめたくない」(69歳男性/その他)

今なお紙の年賀状の習慣を継続している人たちも、かつてのように何百枚と送っているのではなく、送り先をかなり限定している様子がうかがえました。これからもずっと関係を継続していきたい人に、1年に1度、自分の近況などを添えてハガキで挨拶したい。まわりに左右されるのではなく、自分にとってしっくりくる方法でコミュニケーションをとりたいというのもひとつの考え方です。

 

年賀状を送るかどうかはあくまで気持ちの問題なので、どちらが正解ということはありません。「今年はどうしよう」とお悩み中の人は、今回ご紹介したアンケート結果もぜひご参考にしてみてくださいね。

中田綾美
中田綾美

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。

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