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SNSパトロールでスマホ依存に。良くないとわかっているけれど、寝る時間を削ってまで見てしまう…どうしたら止められますか?

あきこ先生のアドバイス

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あきこ先生がアヤさんに伝えたアドバイスは……

  • アプリの時間制限をすること
  • 寝る時のスマホの置き場所を変えること

同じような悩みを持っている人もたくさんいます。いろんな人と話をしながら、いい方法を自分で見つけるのもよいそうです。

寝る前にスマホの明るい画面を見るのは、睡眠にも響きます。寝る1時間前はスマホを見ない、という生活スタイルを構築するのもひとつの手。

スマホの設定を変えてみる

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あきこ先生いわく「夜寝る前についついスマホを見続けてしまう人は、設定を変えることで、興味がそそられにくくなります」。

設定を変えるのは次の3つ。

1:ニュースアプリを消す

「ニュースはアプリでなくても見られます。チェックをする必要があるなら、自分で新聞のサイトを見に行けばいいのです。ニュースアプリが見せてくる情報は、ほとんどがあなたにとってどうでもいいニュース。新聞などは自分の興味があるところを選んで読むことができますが、ニュースアプリはその会社が選んだ少ないニュースをプッシュ型で見せてきます。こうした見せ方は情報を捜査して、世の中の意見が偏る原因になります。個人の動向をトップで取り上げ、コメントをあおるものなどは、暴力的でさえあると感じます。そんなことにあなたの貴重な夜の時間を奪われるなんて、もったいないことです」(あきこ先生)

2:スマホアプリの数を絞る

「スマホのアプリの数を最低限にしておくのもいいでしょう。隙間時間で開けるスマホは細切れに私たちの時間を奪っていきます。“寝る前ついついスマホ”を減らすには、この方法はかなり有効です」(あきこ先生)

3:緊急性のないアプリは通知オフにする

「スマホを開いて通知の数字がたくさんついていたら、気になってしまうかもしれません。通知がなければ、焦って開く必要がなくなります。大切な人から連絡が来るようなものでないなら、アプリの通知はオフにしましょう」(あきこ先生)

SNSの依存がある場合は、寝る1時間前にはスマホに触らないなどのルールを決めてもいいでしょう。スマホの設定を操作して、使用休止時間を設定したり、画面を白黒にして見づらくしてしまうなどの工夫も、使い過ぎ防止に有効です。

夜寝る前のひと時にスマホに没頭してしまうのは、無意識に日中のストレスを解消しようとしているのかもしれません。そんな時、ハマってしまう自分を責めるのは、かえって自分を苦しめることになります。

「今日は本当に疲れたね」と自分をねぎらう気持ちも持ってあげて下さい。本当の自分への優しさはスマホを見ることではなく、早く布団に入ってぐっすり休むことです。

時間は有限、睡眠時間を割いてまでスマホを見ることのメリットはありますか? 健康な生活を送るためにも、スマホとの付き合い方を考え直してみるのは大事なこと。ぜひみなさんも、試してみてくださいね。

山下あきこ先生。

【答えてくれた人】

山下あきこ 

医学博士、内科医、脳神経内科専門医、抗加齢医学専門医1974年佐賀県生まれ。1999年川崎医科大学卒業、福岡大学病院脳神経内科を経て、米フロリダ州メイヨークリニック留学。佐賀県如水会今村病院勤務。人々が健康づくりを楽しむ社会を目指し、2016年、(株)マインドフルヘルスを設立。アンチエイジング医学、脳科学、マインドフルネス、コーチングを取り入れたセミナー、企業研修、健康コンサルティング等を行う。著書に『やせる呼吸』(二見書房)、『こうすれば、夜中に目覚めずぐっすり眠れる』(共栄書房)、『死ぬまで若々しく元気に生きるための賢い食べ方』(あさ出版)、『悪習慣の罠』(扶桑社)。

『「やめられない」を「やめる」本-脱・依存脳-』

『「やめられない」を「やめる」本 -脱・依存脳- 』
著/山下あきこ(脳神経内科専門医) 発行/小学館 定価/1,650円(税込)ページ数/192P 

お酒、タバコ、ギャンブル、SNS、ムダ使いといった、やめたいと思いつつも、なかなかやめられない悪習慣への依存行為・行動。この「やめられない悪習慣」を「ゾンビ習慣」と呼び、25年間にわたり、脳神経内科医として約6万人の患者と向き合ってきた著者が、その正体や習性ついてわかりやすく解説。脳の仕組みを利用して良い習慣を上書きする新メソッド「エモーショナルシフト」を活用することで、今度こそ、ゾンビ習慣から確実に脱却するためのヒントとアドバイスを行います。

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