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「失笑」「役不足」「エモい」…意味を勘違いして覚えていた言葉、500人に聞いてみました

ふだん何気なく使っていた言葉が、実は間違えて覚えていたものだった!なんて経験ありませんか? 幼いころからの思い込みや聞き間違いが、大人になってもそのまま……などということもあります。

今回『kufura』では、20~60代の男女500人を対象に「意味を勘違いしていた言葉」についてのアンケート調査を実施。さまざまな勘違い言葉が寄せられましたので、そのなかから多かったものをご紹介します。

気の置けない

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「悪い意味だと思っていた」(68歳男性/その他)

「信用ならない、と思っていた」(42歳女性/その他)

「気を使わなくてはならないだと思っていた」(44歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)

本来は、相手に気をつかったり遠慮する必要がないことを意味します。「気の置けない友人」という場合は、お互いに遠慮しなうことなく自然体でいられる関係であるということ。しかし、多くの人が反対の意味で覚えていたり使っていたという声が目立ちました。

「気の置けない」友人とは、一緒に旅に行ったり、いろんな話をしたり。笑顔も自然とこぼれます。

失笑

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「“あきれて苦笑いする”と思っていた」(23歳男性/学生・フリーター)

「人を馬鹿にする時に使うと思ってましたが、本来の意味は可笑しくて心の底から笑ってしまうことだそうです」(69歳男性/その他)

「笑いも出ないと思っていた」(58歳女性/主婦)

笑いを失うと書いて「失笑」という字面からか、あきれたときの笑い方や笑いが出ないほどの状態であるときに使うものだと勘違いしている人が多数。実は、「思わず吹き出して笑う」「おかしさをこらえ切れず、うっかり笑ってしまう」ことを意味します。

こらえきれずに笑ってしまうくらいの状態を「失笑」。

情けは人の為ならず

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「情をかけることは、その人の成長に繋がらない、だと思っていた」(61歳男性/その他)

「甘やかすことは本人にとってよくない、という意味だと思っていた」(48歳女性/総務・人事・事務)

「情けを他人にかけるのは他人のためにはならないと誤解していた」(64歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)

「情けは人の為ならず」とは、人にした親切な行いは自分にも良い影響を及ぼす、自分に返ってくるというポジティブな意味の言葉です。語尾「ならず」を「人のためにならない」と間違って解釈している人が多いようです。

青天の霹靂

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「青空が広がるという良い意味だと考えていた」(62歳男性/会社経営・役員)

「清々しい例えだと思ってた」(53歳男性/その他)

「青天の霹靂」は、古代中国の書物が由来の故事成語で、晴れ渡る空に何の前触れもなく突然雷鳴が轟くといった、思いもよらないことが突然起きるという意味をもちます。突然の出来事に驚く、という意味でポジティブな出来事にも、ネガティブなことに対しても使うことがあります。「青天」という文字からか、青空や快晴を連想していたという人が多くいました。

突然の出来事などを示します。

役不足

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「その役にふさわしくない、その役には力不足だ、と勘違いしていた」(56歳男性/コンピュータ関連技術職)

「自分には大仕事過ぎて出来ないという意味だと思っていたのですが、本来は逆の意味で驚きました」(41歳女性/主婦)

「その人では力不足でその仕事をやり遂げられない、と思っていた」(54歳男性/研究・開発)

こちらも逆の意味合いで使っていた人が多かった「役不足」。正しくは、力量に比べて役割が不相応に軽いことを指します。謙遜のつもりで「私には役不足です!」なんて言ってしまったら、とんだ自信家になってしいますね。

エモい

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「エモいという言葉を気持ち悪いという意味だと思っていた」(60歳女性/会社経営・役員)

「エモいは恥ずかしいという意味だと思っていた」(34歳女性/営業・販売)

「エモいをエロいと思っていた」(61歳女性/主婦)

若者を中心に使われるようになった「エモい」という言葉。語源には諸説ありますが「エモーショナル」からきているという説もあり、切なさや懐かしさで心が揺さぶられ、何とも言えない気持ちになったときに使われることが多いようです。複雑な感情を表現したいときに幅広い意味で使われています。

ドラマを見たり、音楽を聴いたり、いろんな場面で「エモい……」は使えます。

台風一過

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「台風一過を台風にも家族がいるものだと思っていた」(52歳女性/その他)

「台風一過を台風一家、台風みたいに騒がしい家族」(60歳男性/その他)

「台風一過を台風一家と思っていた。台風がまとめて停滞している意味と考えて、内容が矛盾しているといつも思っていた」(66歳女性/営業・販売)

台風が過ぎ去った後に使われる「台風一過」を「台風一家」と勘違いしていた人も多数いました。子どもの頃に音だけを聞いて、台風の家族……?と不思議に思っていたというエピソードもありました。台風が去って晴れ晴れとした天気を指す言葉ですのでお間違いなく!

天地無用

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天地が無用なんだからひっくり返してOKという意味ではありません。

「天地無用、上下逆にしてもいいと思っていた」(65歳男性/総務・人事・事務)

「天地無用はアニメのタイトルだとおもってた」(56歳男性/学生・フリーター)

「天地無用は上下は考えなくていいと思っていた」(67歳男性/金融関係)

宅配便などの荷物に「天地無用」というシールが貼られていることがありますが、言葉の印象からか上下を気にしなくて大丈夫という意味でとらえる人が少なくないようです。本来はまったくの逆で、上下は反対にしてはいけませんよ!という意味なのです。「無用」とは「禁止」のことで、逆さま厳禁なことをいいます。

敷居が高い

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「高級すぎて行きにくい、だと思っていました」(51歳男性/その他)

「高級過ぎたり、上品過ぎたりして、その店や家に入りにくい」(48歳男性/その他)

「敷居が高い=格式高く入りづらいという意味だと思っていたが、不義理なことがありその人の家に行きづらいという意味だった」(24歳女性/学生・フリーター)

日常会話でも使うことの多い「敷居が高い」という表現ですが、「高級すぎたり、上品すぎて気軽に行けない」という意味で覚えている人が多いようです。本来は、相手に失礼なことをしてしまったり、恥ずかしい姿をみせてしまったことで、その人の家に行きづらかったり会いにくい状態のことを指します。

敷居とは門や障子や襖などの引き戸の下枠として使われる部分。

日頃使っている言葉でも、実は正しい意味を理解していなかったということは意外と多いもの。ふとした拍子に誰かに指摘されて赤面……なんてことにならないよう、日頃から語彙力を磨いておきたいですね。

ナカムラミカ
ナカムラミカ

エディター/ライター。大学在学時からライターとして活動、気付けばもうすぐフリーライター歴20年。webサイトや書籍の編集・ライティングなどを担当。料理と暮らしまわりの手仕事が趣味。根っからのインドア派だが、3児の母となりアウトドアの楽しさにも目覚めたところ。

 

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