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「そこで撮るの!?」道路の真ん中、事故現場…65%の人が他人の「スマホ撮影」でモヤモヤしていた

スマホのカメラ機能が上がり、誰もが手軽にいい写真や動画が撮れるようになりました。しかし一方で、SNSトラブルや盗撮被害などのデメリットも増加。他人の撮影風景を見て、モヤモヤした経験がある人も多いはず。今回はそんなスマホでの写真や動画撮影について、20代~60代の男女500名にアンケートを実施。スマホを使った写真や動画撮影についての意見と、モヤモヤ体験について聞いてみました。

手軽に撮れていつでも見返せる! スマホカメラで生活向上

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スマホのカメラ機能の飛躍的な進化によって、デジタルカメラにも負けず劣らず高解像度な写真が手軽に撮れるようになりました。撮影シーンや使用用途にもよりますが、日常生活での写真撮影であれば、スマホのカメラ機能でも十分に撮影を楽しむことができるのではないでしょうか?

今回のアンケートでも、スマホのカメラ機能を堪能している人の方が圧倒的に多く、約7 割の人がスマホのカメラでの撮影について肯定的な意見をあげていました。「簡単にいい画像が撮れる」「何度でも撮り直しができる」「現像の手間がかからない」「写真を残しやすくなった」などの意見が多数。その他、こんな意見も……

「いつでも見返すことが出来て、残したければ印刷することも出来るので便利になったと思う」(28歳女性/その他)

「子どもの成長を細かく残せるようになりいい時代になりました」(37歳男性/営業・販売)

「携帯を変えても画像が残るから、その時に何気なく撮った娘の写真などでも、見返した時に懐かしく温かい気持ちになる」(44歳女性/主婦)

「日記代わりに使っている。ぼけた時振り返るのが楽しみ」(46歳男性/その他)

「東京の町並みを毎日散歩して写真におさめていて、その町の移り変わりを24年間撮り続けている」(47歳男性/その他)

「フィルムは現像してみないと撮れているかわからないので、その場ですぐ確認できるスマホやデジカメがある現在の方が良い」(52歳男性/その他)

「以前、一眼レフカメラを持っていた。一時的に撮影に凝ったこともあるが、すぐに飽きた。スマホで写真を撮りたいときにいつでも撮れるのは便利だと思う」(65歳男性/その他)

「フィルムカメラと違い、簡単な動作で撮りたいシーンを瞬時に捉えることが出来るようになり便利」(67歳女性/主婦)など

撮影が手軽になった分、写真をプリントする機会が減りましたが、中にはフォトブックを作ったり、定期的にプリントをしてきちんと思い出を形に残している人もいるようです。

「撮影だけして、昔のようにアルバムに残したりすることが少なくなって、形として残らなくなってきた気がするが、私は1~2年に一度、フォトブックを作成しアナログで残すように意識している」(43歳女性/その他)

「スマホで撮った写真でも、お気に入りのものはやはりプリントして手元に残している」(62 歳男性/総務・人事・事務)など

自撮りも当たり前になってきました。

写真の価値は下がり、犯罪リスクがアップ⁉

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スマホでの撮影を満喫している人が多くいる一方で、やはり不満を持っている人も少なくないようです。最も多かった不満は、簡単に撮れるがために、撮りすぎてしまって写真1枚1枚の価値がなくなってしまったという意見。「写真を撮ることばかりに集中して、その場を楽しめない」とか「フィルム時代の方が写真に味があった」と感じる人も多いようです。

「便利だとは思うけど、撮影ばかりしてしまい大事な瞬間を無駄にしているとも思う」(28歳女性/その他)

「当たり前に写真が撮れるので、昔ほど1枚1枚の愛着が薄くなったようにも感じる」(45歳男性/その他)

「楽なだけ風情は無い」(53歳男性/その他)

「一瞬を切り取れるフィルム写真のほうが好きです」(61歳男性/その他)など

否定派の中には、写真が拡散したり、犯罪のリスクが上がるという問題を指摘する声も。

「盗撮のリスクが上がった」(22歳男性/学生・フリーター)

「SNSに上げるために必死に写真を撮っているのを見ると冷める」(40歳女性/その他)

「便利になった反面、他の方のプライバシーなどにも配慮して使用しなければ、トラブルの元にもなり得るものであると思います」(50歳男性/総務・人事・事務)など

また、データの扱い方についての不満を抱えている人はかなり多いようですね。

「スマホの容量を圧迫したり、写真の整理が面倒だと感じてしまう」(32歳男性/その他)

「簡単に写真が撮れるがその分データが増えていく。データで残っているから故障した時が怖い」(37歳女性/その他)

「データは色褪せないが、不可抗力でデータが全て消えるリスクがある」(43歳男性/営業・販売)

「記憶媒体がすごいスピードで変化しているので果たして10年後に見ることができるか疑問」(65歳男性/金融関係)など

不満が多かったデータ管理については、以下で詳しく尋ねてみましょう。

データ保存先TOP3は、SDカード、icloud、Google Photo

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スマホ撮影がカジュアルになったと同時に、保存量も莫大に。そこで気になる写真や画像の保存・管理方法についても聞いてみました。以下、保存・管理方法で当てはまるものをすべてを選んでもらうと、最も多かった回答は、「容量が足りなくなるほど写真を撮らない」で約2割。保存・管理法で多かったのは、SDカード、icloud、Google Photoを利用しているという意見でした。

■スマホ撮影後の写真や画像管理方法■

1位 容量が足りなくなるほど写真を撮らない(20.8%/104人)
2位 SDカードで保存(9.6%/48人)
3位 icloudで管理(9.4%/47人)
4位 Google Photoで管理(9.2%/46人)
5位 何もしない(7.6%/38人)
6位 写真を削除して対応(7.2%/36人)
7位 USBカードで保存(3.4%/17人)
8位 Amazon photoで管理(1.6%/8人)
9位 One Driveで管理(1.2%/6人)
10位 DropBoxで管理(0.2%/1人)

こうしてみると、保存・管理法については、意見が分かれることが判明。スマホの容量にもよりますが、撮ったデータをそのままスマホ内に入れたままにしているという人も多いのかもしれません。ただしスマホだけに保存しておくと、スマホが壊れたときにデータを失う可能性があります。できれば他の保存方法と併用し、バックアップを取っておくといいでしょう。

SDカードで保存する人が1位。

65%が他人のスマホ撮影を見て「モヤモヤ」経験あり

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では最後に、周りの人がスマホで撮影をしているのを見て「え?」とモヤモヤした場所やシーンがあるかを尋ねてみました。その結果、「ある」と答えた人は約65%。具体的には、「事故現場や危険な場所での撮影」「公共の場や混雑している場所での撮影」などをあげる人が多く、また「撮影に集中するばかりに、他の人に迷惑をかけている」とか「自分の映り込みが気になる」といった意見も多く見られました。他にもこんな意見が……。

■スマホ撮影でモヤモヤした体験■

「炎上商法を狙い他人に迷惑をかけて撮影しているインフルエンサーを見た時」(24歳女性/営業・販売)

「ご飯を写真だけ撮って、結局残している時」(27歳女性/営業・販売)

「子どもが危ない場所にいるのに動画を撮っているとき」(27歳女性/主婦)

「車が来ているのに道路の真ん中で写真を撮る人」(30歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)

「ライブ会場で撮影禁止なのに、こっそり撮影している人を見つけた時」(40歳男性/その他)

「緊急事態でも撮影することを優先している」(43歳男性/営業・販売)

「外食時に“写真撮るから待って!”と言われて撮影されるとき。料理は熱々で食べたい派としては、すごいモヤモヤする!」(49歳女性/主婦)

「推しのアクリルスタンドやぬいぐるみと一緒に撮影しているのを見た時」(66歳女性/主婦)

「盗み撮りをしているのでは?との疑念が生じるときがある」(68歳男性/公務員)など

ちなみに「勝手にSNSに自分が写った写真を載せられ、それを他の人から聞いて知った時」とか「スマホを持っていない私には写真をくれない」など、後から受けた「モヤモヤ」体験もあるようです。

ライブ中にアーティストが「撮っていいよ」という時がありますが、動画撮影をしているとそちらに気を取られてしまい、ライブパフォーマンスに集中できないというジレンマも。

スマホ撮影は、マナーを守り、周囲に細心の注意を払おう

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写真も良いけれど、周りへの配慮もお忘れなく。

手軽に思い出作りが楽しめるスマホ撮影。でも撮影の場所については、周囲の環境や状況を把握し、他人に迷惑をかけていないかを確認してから撮るのが最低限のマナーです。またSNSなど、公の場所で写真を投稿する場合は、必ず映り込んだ人に許可を求めるか、個人が特定できない画像処理をする必要があるでしょう。

SNSについては、人それぞれ価値観が異なるので、特に注意が必要です。たった1枚の写真がきっかけに人間関係が壊れたり、訴訟トラブルになる可能性もあります。手軽に撮影できる反面、いろいろなリスクが潜んでいるスマホでの撮影。細心の注意を払いながら楽しむ必要がありそうですね。

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