「病」「健」・・・新型コロナは収束しても健康不安は継続
null2023年は新型コロナウイルス感染症が5類へと移行したものの、感染の波が完全に引いたわけではなく、むしろインフルエンザとの同時流行も警戒されるなど、健康不安が払拭されなかった年。その影響からか、今年を表す漢字一文字として「病」を挙げる人が相次ぎました。
「【病】自身がコロナに感染。父が発がん。子どもが肺炎。病気に振り回された一年でした」(50歳男性/会社経営・役員)
「【病】コロナに8月上旬に感染して、仕事を8日間休み、その間、熱発と喉の強烈な痛みに悩まされたから」(55歳男性/その他)
「【病】今年は昨年大晦日にコロナになり、1月中旬に治ったが2月7日帯状疱疹に。ふた月位で一応、治療は終了したが、後遺症なのか神経痛のような症状が残り現在も痛みと戦い中」(66歳男性/その他)
他方、自分自身や身近な人が病に苦しんだのをきっかけに、健康のありがたみを実感したとの声も。
「【健】今年は肺炎で入院したので健康が一番だと思った」(64歳女性/主婦)
「【健】コロナ禍を脱しつつあって、健康をより意識するようになったので」(52歳女性/コンピュータ関連技術職)
健康であることは、生活の基盤。2023年に病を経験した人も健やかに過ごせた人も、2024年は自身のからだのケアに努めたいところですね。
「高」「苦」・・・物価高で生活は厳しい状況に
null食料品や日用品、生活に関わるさまざまなサービス料金など、身の回りのあらゆるものの値上げラッシュに対する悲鳴も続出。
「【高】とにかく全てのものが値上がりしていて今までギリギリで暮らしていたのに今後どう生活すればよいかわからない」(66歳男性/その他)
「【高】今年の物価上昇はひどかった。特にトマトなど野菜が値上がりしているように思う」(61歳男性/公務員)
「【高】ガソリン価格の高騰が一番痛い」(64歳男性/その他)
「【苦】何をするのも価格の高騰で苦しんだ一年だったから」(62歳男性/会社経営・役員)
「【苦】給料が少し上がっても税金を引かれたら手取りがほぼ変わらない、物価高で近い将来生活苦に陥りそうだから」(63歳女性/総務・人事・事務)
「【抑】物価が高騰し、生活費を切り詰めないといけない年だったから」(58歳男性/その他)
「【耐】電気代や物価の高騰で、出費を控える我慢の一年だったから」(51歳女性/その他)
筆者自身も、今年の家計の状況は厳しく、欲しいものを我慢したり、必要なものはランクを落として購入したりしたことも。2024年は引き続き節約に励みつつ、何とか奮起して収入アップも狙いたい!
「暑」・・・2023年夏は猛暑日が多く、暑い期間も長かった
null「【暑】真夏の酷暑や、長い期間気温が暑かったから。今年は5月から10月までずっと冷房をつけて過ごしていた」(30歳女性/会社経営・役員)
「【暑】11月はじめまでずっと夏のように暑かったから」(52歳女性/その他)
「【暑】コロナが5類になったとはいえマスクをいつもつけていたので暑かった。今年の暑さも加わって苦痛でした」(69歳男性/その他)
2023年は観測史上最も暑い年とされ、夏はうだるような日々が続きました。しかも秋分の日以降もなかなか涼しくならなかったですよね。温暖化の影響もあって、年々暑さは厳しさを増す一方のように感じられますが、2024年の夏ははたして……!?
「熱」「勝」・・・2023年はスポーツフィーバーの年!
null「【熱】バスケットボールのワールドカップや野球のWBCなどスポーツで熱戦が多かったので」(47歳男性/その他)
「【勝】野球のWBCの世界一、阪神タイガースのリーグ優勝、CSの勝利、日本シリーズで優勝して日本一になったから」(60歳男性/営業・販売)
「【翔】野球のWBCで大谷翔平選手を中心とした活躍で全勝優勝をし、文句なしの世界一を成し遂げたから」(59歳男性/会社経営・役員)
気候の暑さに負けず劣らず、2023年はスポーツも熱い年でした。何と言っても、野球の世界大会WBC優勝では日本中が大いに沸きましたし、その他、バスケやバレーボールでも日本チームが躍進。
そして、国内では、阪神タイガースが38年ぶりに日本一に輝き、岡田監督のフレーズ「アレ」が流行語大賞を獲得するなど話題独占。熱狂的なファンから今年の漢字として「虎」や「神」を推す声も寄せられています。
「旅」「再」・・・アフターコロナを感じさせる漢字も
null「【旅】コロナが5類になったので、旅行がしやすくなった」(44歳男性/総務・人事・事務)
「【再】コロナが5類に移行し、人との再会やいろいろな行事などが再開した」(62歳男性/総務・人事・事務)
「【混】どこに行っても人が多かった」(57歳女性/主婦)
「【明】コロナが落ち着いて以前の生活が戻ってきたから」(50歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)
「【忙】コロナ禍が明けて、とにかく忙しかったから」(43歳男性/コンピュータ関連技術職)
まだまだ予断は許さない状況とはいえ、2023年はようやくコロナ禍以前の日常が戻ってきた年でもあります。いろいろな行事が復活したり、気軽にどこにでも外出したり、しばらく会えなかった人と会ったり……。以前は当たり前だと思っていたことのありがたみを噛み締めている人も多いのではないでしょうか。
「戦」「安」・・・漢字で2023年の世相を振り返る
null「【戦】ウクライナへのロシア侵攻が終わらないうちに、イスラエルとパレスチナの軍事衝突が起こったから」(68歳男性/公務員)
「【安】円安がいつまで続くかわからないからです」(48歳男性/コンサルタント)
「【税】いい意味でも悪い意味でも税が話題となった」(61歳男性/その他)
「【変】生成AIが一般化するなど世の中の変化を感じる」(64歳男性/その他)
「【聡】藤井聡太氏の八冠制覇の偉業をお祝いして」(67歳男性/研究・開発)
そういえば、あんなこともこんなことも2023年の出来事だった! どちらかというとネガティブなニュースのほうが印象に残りやすいのかもしれませんが、2024年はもう少し明るい話題で持ち切りになってほしいところです。
「喜怒哀楽」・・・2023年の感情を表す漢字は?
null今年の心情を漢字一文字で表すコメントも数多く寄せられています。
「【喜】3月に生まれた孫。家族が次々風邪をひいて、本人も体調が悪いのに“げんき!げんき!げんき!”と初めて喋りました。“パパ”でも“ママ”でもなく“げんき!”なのに頬がゆるみました」(61歳女性/主婦)
「【喜】子どもが大学受験に合格し、4月からいろんなことを謳歌し充実しているようなのが喜ばしい」(41歳女性/主婦)
「【怒】子育てで怒ることが多かったから」(35歳/その他)
「【悲】今年は母親を始め祖父、叔母と大好きでお世話になった身内が亡くなったので」(56歳男性/その他)
「【悲】年明けに新しい職場で働くもトラブルが起きて退社せざるを得ない状況になって悲壮感に暮れていたから」(34歳女性/出版・マスコミ関係)
「【楽】人生を生きていくのは誰しも大変なのですが、日々の暮らしにもささやかなことに楽しみを見いだしたいと思う一年だった」(49歳男性/その他)
「【楽】楽しく健康で毎日笑顔で過ごせたからです」(65歳男性/その他)
人生山あり谷あり。皆さんにとって、2023年は喜怒哀楽どの割合が高い年だったでしょうか? ハッピーだった人も、残念ながら冴えない1年だったという人も、願わくば、2024年は“喜”や“楽”が増えますように……。
その他、こんな一文字で表現する人も…
null「【並】良くもなく、悪くもなくてマズマズの年だったから」(62歳男性/その他)
「【恋】素敵な方に出会えた」(46歳女性/営業・販売)
「【働】ほとんど休みもなく、よく働いた一年。休みはなかったが、とても充実した最高の一年でした」(35歳女性/その他)
「【辛】仕事で新製品の開発を行っているが、いろいろな人から言いたい放題言われるので、辛抱の辛」(46歳男性/研究・開発)
「【猫】一年中猫中心の生活をしているので、毎年自分の漢字一文字は猫です」(54歳女性/主婦)
「【歩】健康のためと、ガソリン価格の高騰で、よく歩いたと思う」(60歳男性/その他)
「【進】物価高、失業の危険、いろいろあった一年です。その中で新しい発見をしてそれに取り組み少しだけですが将来に希望を見つけることができました。自分自身が前進したと思える気持ちです」(56歳男性/その他)
いろいろあった一年を一文字で表現するのはなかなか難しいところですが、さまざまな捉え方があるのが興味深いですね。
以上、2023年を表す漢字一文字をご紹介しました。何かと慌ただしい日が続く師走ですが、この機会に皆さんも一年を振り返り、ぴったりな一文字を探ってみてはいかがでしょうか?
成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。