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建て売りの「モデルハウス」を買ってみたら…編集部員の家探し、決め手&こだわりポイント

こんにちは、kufura編集部のK谷(30代・男)です。この記事では、2年前に購入したわが家の家探し・家選びについてご紹介します。

わが家は当初「注文住宅」で、間取りから内装まで、理想を突き詰める家づくりを考えていました。ですが、最終的に購入したのは結局「建て売り」。「建築条件付き土地」の施工例として、見学用に建てられていた「モデルハウス」でした。

最初の希望とは違ったものの、結果的には大変満足! 必ずしも“理想通り”とはいかない家探しにおいて、わが家の体験がみなさまの参考になれば幸いです。

そもそも、どうして家を買おうと思ったのか

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わが家が「よし、家を買おう!」と決心した理由は、大きく2つあります。

1つめは、第一子が産まれたので、当時住んでいた賃貸マンションから、子どもが多少うるさくしてもOKな環境に引っ越したかったこと。(子どものため、というと聞こえはいいですが、どちらかというと親である自分たちの“注意するストレス”を減らしたくて!)

こちらは引っ越し前に住んでいた賃貸マンション(散らかっていてすみません……)。立地の割に家賃も抑えめで、とても住みやすかったので、引っ越すかどうか悩みました。

もう1つは、本が大量にあって、本棚に入りきらなくなっていたので、その置き場の確保のためです。床がきしみ始めていたものの、賃貸だとなかなか補強もできず……。

これらの希望を叶えようと思うと、思いきって戸建てを買うのがいいかもしれない!という話になり、リサーチを始めました。

嫌になったら引っ越せる賃貸と違って、いざ買うとなると、譲れない条件がたくさん出てきます。

わが家の場合、土地選びで大事にしていたのはこの4つ。

・スーパーが近い

・会社に通いやすい

・子どもが遊べる公園がある

・できれば実家にも行きやすい

リビングを通らないと2Fに行けない間取り。子どもがグレても安心(?)です。

さらに、それに加えて

・洗面所がトイレのすぐ側にある

・1Fにリビングがあり、そこを通らないと2Fに行けない(※自然と親子のコミュニケーションが生まれるように、という妻の希望)

・両親の介護に備えて、1Fにリビング+もう一部屋ある

・1Fに大きな本棚を置くスペースがある

などなど、細かい間取りへのこだわりもありました。これはもう、すでに建っている家で条件にはまるものを探すのは厳しいだろうということで、当初は、自分たちらしさを詰め込んだ、理想を全て叶えるような注文住宅をイメージしていました。

しかし、詳しく調べていくうちに、注文住宅ではどうにも予算が折り合わないことが発覚。”理想を全て叶えるどころか、会社からの距離や敷地の広さなど、いろんなことを諦めても、かなりムリをしたローン設計になることがわかったのです。

結果的に「モデルハウス」を購入。よかった点は…

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注文住宅という路線が暗礁に乗り上げたため、そこからは建て売りを中心に探すことに。でも、さんざん調べたり、実際に見に行ったりしても、なかなか希望に近い家は見つかりません。

そんな時に見つけたのが、ある「建築条件付き土地」。エリアに関する条件にもぴったりで、ちょうど予算内。しかも「建築条件付き土地」なら(制約はあるにしても)間取りなどの希望を叶えた家が、抑えめの金額で建てられるとあって、見つけたその場で不動産会社に連絡し、急いで現地に見に行きました。

1Fにリビング+和室があるため、本棚を置く場所が……ない……!

でも、時すでに遅し。行ってみたら、並びで3軒あった建築条件付き土地が、もう全て完売してしまっていました。残っていたのは、内装のイメージを紹介するために建てられたモデルハウスだけ。

……ですが、奇跡的に、間取りに関する条件がおおむね叶っていたんです! ただ1つ、“1Fに本棚を置く場所がない”という点を除いて。

注文住宅でも「建築条件付き土地」でもないけれど、これ以上希望に近い物件はもはや見つからなそうだったので、結局、そこを購入することに決めました。

同じ金額感で、「建築条件付き土地」で買った場合オプションになる要素がもともとついていた

結果的にですが、モデルハウスを購入して、予想外のよかった点もちらほら。

これから建てる人に向けて、「こんなオプションもあるよ」と紹介するために建てられているため、本来だったらプラスで料金がかかってくる要素が、初めからついていたりもするんです。

壁の色が部屋ごとに、一面だけグリーンやピンク、イエローに。

具体的には、

・壁の色のアクセントカラー

・引き戸の玄関(開き戸よりも高いようでオプション扱いでした)

・ちょっと高級めな壁の浴室

・トイレが1Fにも2Fにもある(掃除がイヤで、片方しか使っていませんが……)

間接照明はこんな感じ。普通の照明もあります。

・間接照明

・あみ戸(新築の建て売りではついていない家がほとんどなんだとか)

・つり下げ式のちょっと高価な照明(デザインがイマイチだったので、普通の照明に変えましたが……)

などなど……。

ところどころ、役に立ってないものもありますが(笑)、おおむね“あって嬉しい”ものばかりでした。

間取りやオプションで悩む代わりに、追加工事に時間とお金を使えた

棚の高さもそれぞれ変えて、下から順に、図鑑/赤ちゃん絵本/絵本/文庫/コミック&小説……と分けています。

そして何より! すでに建っているので、すぐに入居できたうえ、「建築条件付き土地」のようにオプションなどに予算をかける選択肢がなかったため、そこに割く分のエネルギー&お金を、まるごと引き渡し後の追加工事にまわせたんです。

そしてできあがったのが、先ほどの壁2面分の本棚。1面は階段の手すりをとって階段横に。もう1面は、和室の扉だった部分を、半分埋めて本棚にしてしまいました。(本棚をくぐった先に和室がある、という不思議な間取りに……。)

これによって、唯一叶っていなかった「1Fに本棚を置く場所がない」という問題も無事に解決。ついに“希望通りの家”が完成しました。

実際に住んでみて2年

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絵本を読むわが子。この本棚のおかげか、元々の性質かわかりませんが、親に似て本が好きなようです。

この家に住むようになって2年。ずいぶん悩んだものの、この家に決めてよかった、と家族みんなでとても満足しています。

一時はあきらめかけていたリビングの本棚も、(なかば強引に)つくったおかげで、子どもも親も、いつでもサッと本が読める環境に。こんな感じで、読書タイムを楽しんでいます。

たまたま運良くこの形にたどりついた、という“結果論”ではありますが、どうしても譲れない部分については妥協しなくて本当によかった、としみじみ……。(ちなみに会社からはそこそこ遠いのですが、それ以外の条件はしっかり叶ったので、長距離の通勤も頑張れています。)

いまだに、知人の“イチから建てたこだわりの家”にはうらやましさはあるけれど。でも、結果的には金額面でもそこまでムリをせず、自分たちらしい家を見つけられて、よかったのだと思います。

こんな風に、家探しでは、悩みに悩んで考えるなかで、思わぬ道が見つかることもきっとあるはず。これから家を探す方は、ぜひ“譲れないもの”を大事にしつつ、諦めずに探してみてください。大好きになれる家との素敵な出合いがありますように。

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