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今またNHK「朝ドラ」が熱い!その理由は?ジョン・カビラさんの収録エピソードも

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みなさんは“朝ドラ”観てますか? 『kufura』と、J-WAVEがタッグを組んだラジオ番組『KURASEEDS(クラシーズ)』(月〜木 朝5〜6時)では、毎朝暮らしに役立つヒントをお届けしています。今回のテーマは「朝ドラが、こんなに長く愛されてる理由って?」。

3月には『カムカムエヴリバディ』が大好評のうちに終了、この4月から沖縄を舞台にした『ちむどんどん』がスタート。そこで、朝ドラLOVERのライター木俣冬さんに「なぜ朝ドラは愛されているのか」その理由について教えていただきました。新ドラマのナレーターであるジョン・カビラさんからは、収録時のクスっとしちゃうエピソードも!

「愛される朝ドラ」その秘密は、こんなところに!

朝ドラ、みなさんご存じですよね。正式には、NHK朝の連続テレビ小説。月〜金の朝8時〜8時15分まで、土曜日には総集編が放送されています(BSでの放送や、再放送もあり)。

4月にスタート!『ちむどんどん』はこんなお話

朝ドラは、忙しい朝時間に家事をしながらでも物語が理解できるように、と“ナレーション”が導入されているのも特徴です。まずは、最新作『ちむどんどん』でナレーションを担当されているジョン・カビラさんに、 語り役を頼まれた時のこと、初回収録時のエピソードを教えていただきました。

「『ちむどんどん』は、沖縄県北部やんばると呼ばれる地域、その小さな村に住む比嘉一家のファミリーストーリーです。 沖縄・本土復帰前の風景と復帰直後の風景、そしてその先へたくさんの思いが交錯して、いまだに色々な課題を抱える沖縄から、 今の日本のあり方を感じ取れる青春物語になっています。

最初にお話をいただいたときは、本当にドキドキで“語り、僕ですか?”と。でも、ウチナンチュ(沖縄の人)だし、今年復帰50周年だし!これは!と思ってお引き受けしました。

初回の収録にはかなり緊張して臨んだのですが、“カビラさん、もうちょっと優しげに……”これが最初のアドバイスでした(笑)。なんですかね、やっぱりこう“伝えたい想い”が圧を産んでしまうんですかね。いけないいけない。ナレーションは、ケーキの上の粉砂糖。そのぐらいでいいんです」(以下「」内、ジョン・カビラさん)

たしかに! ドラマでのジョン・カビラさんの語りは、ご自身のラジオやサッカー番組でのパワフルさとはまた違った、優しく温かい口調です。

今回のドラマ『ちむどんどん』の主人公は小さい頃から食いしん坊、将来は料理人を目指す、という物語ということもあって、“沖縄料理”がもうひとつの主役です。そんな“沖縄での食べ物”エピソードも、教えてくれました。

「子どもの頃、当時のHighway1(今の国道58号線)沿いのアイスクリームパーラー(BLUE SEAL)で食べたストロベリーアイスクリームと、レモンシャーベットが忘れられませんね!

三角柱のコーンがあって、その上に球体のアイスクリームが乗っかって来るんですけど、弟たちは“がちまやー”(食いしん坊)だから、“1個?足りなーい!”“2個?足りなーい!”“3個!3個!”って言ってね、三つ縦に重ねるんですよ。そうすると何が起こるかわかります? 落とすんですよ(笑)!

長男の僕はわかってる! 3個なんか頼まない! どうせ落ちるから1個でOK。頑張って2個!

……慈英(弟の川平慈英さん)覚えてるよね? 3個いっちゃって1個落としてね……泣いてたさぁ!気持ちわかるさぁ!
でもね、欲張らずに行こうね(笑)。

今でも僕がこんなエピソードを覚えているように、子どもの頃、家族と食べた美味しいもの、共に過ごした思い出は、 きっとその後の人生に勇気を与えてくれるはずです」

ヒロイン像は、時代に合わせて変化してきている

朝ドラのヒロインは、 朝ドラ三原則“明るく・元気に・さわやかに”という、 長く受け継がれてきたテーマがあるそう。その一方で、 時代に合わせて主人公の描き方にも変化があって……、その変遷を『みんなの朝ドラ』という著書もある、木俣冬さんに解説いただきました。

「一時期は『あさが来た』(2015年放送)という“お仕事をして成功する女性”の人生・半生が割と好かれていた時代もあったんです。それが少しずつ“それほど大きなことをして成し遂げていなくてもいいんじゃない?”という流れに変わってきています。

『ひよっこ』(2017年放送)という、有村架純さんが主人公を演じたドラマは、食堂で働いている女性になっていきますが、特に有名コックになるとか、一流パティシエになるとかそういうことではなく、食堂で普通に働いている人になる。でもそれがすごくいいね、っていう感じでみんなが親しんで観ていました。……というように、主人公の描かれ方も、時代によって少しずつ変わってきているところはあるような気がします」(以下「」内、木俣さん)

一人の視聴者として朝ドラを観ていると、“偉大な人”になることがすべてではない、“その人らしく”成長できるといいよね、という視点が、ドラマ作りに宿ってきている気がします。

『あまちゃん』以降、SNSで視聴者も一緒に盛り上がれる仕組みが!

Twitterの普及以降、放送中や放送後に感想や考察を述べ合う “朝ドラ仲間”が作りやすくなりました。この先どんな展開が待っているのか、あれが伏線?これ伏線?という視聴者の声が、SNSで飛び交うことも多くなっています。

その流れが始まったのは大ヒット作『あまちゃん』(2013年放送)からだそう。ちなみに『あまちゃん』に関する投稿は、 NHK調べによると合計で650万件に上ったと。SNS上でドラマが話題になり、拡散されて、 観てない人の目にも留まって、新たな視聴者が増えていく……これは、この10年の新しい流れですね。

ドラマ制作者の皆さんも 、そんな視聴者の楽しみ方をわかってるからこその“仕掛け”を作ってくれてるのでは?というのが、木俣さんの考察です。

「3月まで放送されていた『カムカムエヴリバディ』では、オダギリジョーさん演じる錠一郎というお父さんが、20年ぐらい定職に就かずにずっと家にいるという設定でした。この錠一郎を巡って、SNSでは“なぜ20年何もしていないのか”いろんな意見が投稿され、かなりの盛り上がりに。

後々、その回答はきちんとドラマで描かれていたのですが、そういう風に“どうしてお父さんは何もしてないんだろうね”っていう、“話題になる余白”みたいなものを、制作チームの皆さんも作っているような感じも見受けられます」

なるほど! 制作チームの皆さんもきっと、SNSでの反響を見ていますよね。

だからこそ、例えば脚本家さんの“過去作”を連想させる小ネタを入れてみたり(『カムカムエヴリバディ』の脚本家・藤本有紀さんは、以前『ちりとてちん』という朝ドラの脚本もご担当。この2作を絡めた感想もSNSでは多く飛び交ってました)と、“長年の朝ドラファン”に嬉しい仕掛けを入れてくれてるのかもしれませんね。

全国47都道府県が舞台に!「地域を応援」な気持ちが詰まってる

現在放送中の『ちむどんどん』は、本土復帰50年を記念して沖縄を舞台にしています。では、作品の舞台になる場所は、どのように選ばれているのでしょう。

舞台になる地域は、第80作ぐらいで47都道府県を全部網羅しているんです(現在は第106作)。今は2、3巡目で各地域を回っていますね。やっぱりその地域を舞台にすると、訪ねてきてくれる人も増え、地域がとても盛り上がるそう。なので、“また是非うちの地域に”という声は多いようです」

朝ドラは、舞台となる地域への貢献度も大きいんですね。震災の後には、北三陸を舞台にした『あまちゃん』を、それから10年経って気仙沼を舞台にした『おかえりモネ』が作られました。物語の舞台にすることで、その地域を応援する、というメッセージが込められてるのでは、と木俣さんは話してくださいました。

毎朝、15分の楽しみ、朝ドラ。まだ体験したことがない方はぜひ、今作からいかがでしょう。主人公たちの日々の色々に『ちむどんどん』(沖縄の方言で、ワクワクしてくる!という意味)してきますよ。

ラジオ番組『KURASEEDS(J-WAVE)』では、これからも暮らしを豊かにする情報をお届けしていきます。ぜひラジオも併せて聴いてみてくださいね!

文/古橋祐也


木俣 冬

テレビドラマ、映画、演劇など主にエンタメ系を扱うライター。朝ドラのレビュー記事を8年間書き続けている、朝ドラLOVER。著書『みんなの朝ドラ』(講談社新書)。

 

【 ラジオ番組 『KURASEEDS』(クラシーズ)】

放送局:J-WAVE(81.3FM)

放送日時:月~木曜日  AM5:00~6:00 

「暮らしに役立つ」いろいろなヒントを、気持ちのいい音楽とともにお伝えしていく生番組。ナビゲーターは、山中タイキさんと『kufura』編集長の佐藤明美。ラジオと同時に kufuraのインスタグラムアカウント(@kufura)からも、毎朝インスタライブで生配信しています。

その日の放送内容を、山中タイキさんが自身の言葉で綴っている番組のインスタグラム( @kuraseeds813)も読み応えたっぷり。

radikoでは番組終了後から1週間、24時間いつでも無料でお楽しみいただけます!

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