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【シズラー】ファン歴34年のマニア大興奮の“1号店”「新宿三井ビル店」がリニューアルオープン!豆知識やお気に入りメニューをずらりご紹介

皆さん、「シズラー」というレストランをご存じでしょうか。アメリカ発祥のサラダバー&グリルレストランで、日本には1991年に新宿の高層ビル群の中に上陸しました。2023年改装のため閉店しましたが、先月1年6カ月ぶりにリニューアルオープンしたのです!

34年前、友だちと無理して通っていました(笑)

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新宿三井ビル店オープン時の写真。

「シズラー」が日本に上陸した1991年、私はまだ高校生でしたが、この新たなアメリカの風を感じるレストランが素敵で素敵で、あこがれてあこがれて友だちとお小遣いを貯めては無理して通っていました。しかも立地もかっこよすぎた……!

前年の1990年に竣工されたばかりの、かの世界的建築家・丹下健三氏が設計した都庁がすぐそばにあり、店内の席からは新宿の高層ビル群を眺めながら食事ができる……。窓の外はビルだけでなく木々にも囲まれており、夏は緑、冬は枯れ木に電飾が巻かれ、イルミネーションが楽しめたのです。

高校生だった私たちにとって、こんなアーバンでかっこいいレストランはほかにありませんでした。しかも“背伸び値段”ですが、いくらとってもいいサラダバーがある……終始おなかを空かせている高校生にとっては天国のような場所でした。

1958年、“気軽にステーキを食べられる店”としてカリフォルニア州で開業

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本場アメリカの「シズラー」1号店の写真。

「シズラー」は1958年、カリフォルニア州カルバーシティに前身となる「シズラー ファミリー ステーキハウス」を開業。創業者であるジョンソン夫妻は、当時、高価だったステーキをもっと気軽に提供できないかという思いから、2種類のステーキとサラダ、そしてパンのみにメニューを絞り、かつ当時としては画期的なセルフサービスを導入。こうすることで手間や人件費を削れ、ステーキを1ドル前後で提供できるようになりました。

瞬く間に人気店となった「シズラー ファミリー ステーキハウス」はその後、サラダバー&グリルレストラン「シズラー」としてフランチャイズ展開を開始。現在、アメリカに74店舗、日本に11店舗、タイに64店舗、ベトナムに1店舗の計150店舗を展開する世界的なレストランに成長しました。

ちなみに「シズラー」という名前は、アツアツの鉄板の“シズル音”にちなみ名付けたものです。

名物「チーズトースト」は、なんと1968年からある鉄板メニュー

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昔のチーズトーストの写真。今と変わりません!

「シズラー」と言ったら、「プレミアムサラダバー」と一緒に楽しめる「チーズトースト」を思い浮かべる方も多いと思います。薄めのトーストにチーズがまぶされていて、あの香りとパリッ!とした食感が最高なトースト! この「チーズトースト」は、1968年、「シズラー」ハリウッド店で提供されたのが初めて。以来、全世界の「シズラー」で提供されているメニュー! しかもサラダバー同様、「チーズトースト」もおかわり自由って、改めてすごいですよね……。

リニューアルした新宿三井ビル店。変わらず窓からの眺め、最高!

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そして日本第1号店だった新宿三井ビル店。リニューアル後、一体どうなってしまうのかいちファンとして心配だったのですが、昔と変わらず、しっかりと大きく窓を取っていて、眺め良し!解放感良し! バージョンアップされただけでした(ひと安心)!

ちなみに私が昔から好きなのは店を入ったら右手突き当りにあるこの席。はい、すみっこ好きです。昔からこの席に座れるのであればお店の人にお願いをしていました。

サラダバーの愛するメニューたち!

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70種類以上のフレッシュサラダや自家製デリサラダが並ぶ「シズラー」のサラダバーですが、“毎回つい取ってしまう自分のお気に入り”ってありませんか。私の場合、それが「きざみハム」、アルファルファ、ヤングコーン、そしてケール。きざみハムとアルファルファ、ヤングコーンはかなり昔からあった記憶。

私がまだ学生の頃、アルファルファなんて、すごくおしゃれな野菜でした。だから「シズラー」に来て食べてはおしゃれな気分になったものです。ケールはこの3つに比べるとずっとあとになってから並ぶようになったと思います。ちなみにドレッシングは和風かシーザーが鉄板です。

そして大好きなピクルス! さっぱりしているので箸休めやお口直し的な存在。とくにグリル料理を一緒に頼んだときには欠かせません。

エスニックな味わいの「タイ風春雨サラダ」も大好きです! これからの季節、とくにおいしく感じますよね。えびにハム、パプリカや玉ねぎが入っていて、具沢山。

かにかまが主体の「シーフードサラダ」と、エスニックな味わいの「スイートチリ&シュリンプパスタサラダ」も大好物! 要するにシーフード系が好きなんです(笑)。だからグリル料理もいつもチキンやビーフではなく、海老やサーモンばかり選んでいます。

でもこれだけ種類があるので、ぜひ他の人はどんなものが好きなのか知りたいですよね! 30周年のときに実施した「シズラー サラダバー総選挙」、またいつかやってほしいですよね。

スープのお気に入りは、コーンスープか、シーフードチャウダー(冬季限定)!

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サラダバーには昔からスープバーもついてきます。いつも3種類並んでいるのですが、必ず飲むのはコーンスープと「シーフードチャウダー(冬季限定)」。クルトンとクラッカーがよく合うんです。

実は昔、このコーナーには卵ときくらげの“中華スープ”なるものがあり、これが最高においしかったのです! しかしいつしか姿を消してしまいました……そのときのショックと言ったら! あれから見ていないので、ぜひいつか復刻を~!

ミルキーなグラタンが絶品!

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「シズラー」にはパンやパスタ、カレー、タコスなどしっかりとおなかにたまる炭水化物系も充実。その中でも昔から好きなのがグラタン。ベシャメルソースがものすごくミルキーでちょっと甘さを感じるところがおいしいんです!

ドリンクは「パラダイストロピカルティー」一択

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そして私が「シズラー」で初めて知ったもの、それが「パラダイストロピカルティー」! 今となっては、「ロイヤルホスト」でも飲めますよね。「シズラー」にこのアイスティーが登場したのは1991年の上陸時から。「なんておしゃれな名前のアイスティーなんだろう!」と感動した私は、以来すっかりこの紅茶のトリコになってしまいました。

でもこの瞬間まで、頭の隅で“違う”と思いながらも、ハワイで飲む「プランテーションアイスティー」と混同しており、パイナップルが使われていると思っていました……。この原稿を書くにあたり、「パラダイストロピカルティー」が紅茶にローズレッドペタル、マリーゴールド、コーンフラワーをブレンドしたハーブティーだと言うことを初めて知りました……。34年目に初めて知る真実……(笑)。

こういうところが当時から“画期的”だった…。

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昔から変わらないマイ「シズラー」ルーティン。それは最後の最後、この冷凍ライチを食べること。ライチ、今でこそスーパーマーケットの冷凍食品売り場でも見かけますが、昔は見つけることすら困難でした。でも「シズラー」に行けば食べられる!

ライチが大好きだった私と友だちはそれもあって、「シズラー」に必死に通ったんだと思います(笑)。当時、ライチ食べ放題のお店なんてありませんでしたからね! せいぜい中国料理のコースの最後に2~3粒出てくる程度。そのくらい高級フルーツだったんです。そのころのクセが抜けず、今だ最後に必ずライチを食べています。

高校時代に出合ってから34年。クリスマスに子どもの卒業式、家族の誕生日に母の日、父の日、進級祝いなど数えきれないほど「シズラー」を利用してきました。アメリカに行っても「シズラー」を探し、コロナ禍のときはテイクアウトも利用したほど。今でも私にとっては欠かせない“ハレの日”のレストランです。

今回、1号店である新宿三井ビル店がリニューアルしましたが、なんと今月同じ新宿の歌舞伎町にある「新宿東宝ビル」1階にもオープン! こちらは朝6時30分から10時30分まで朝食営業もしているので、今度行ってみようと思います。皆さんもぜひ、“ハレの日”に「シズラー」を楽しんでみませんか。

中田ぷう
中田ぷう

編集者・フードジャーナリスト。多くの料理本や暮らしの本、キャンプ本を手がける。自著に子どものごはん作りの闘いを描いた『闘う!母ごはん』、『素晴らしきお菓子缶の世界』(共に光文社)がある。 プライベートでは猫2匹&犬1匹と小学生、大学生の女の子の母。ハワイじゃなくてグアムラバー/スターウォーズマニア/アダム・ドライバーファン。Instagram

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