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80年代に一世を風靡した「お菓子缶」が限定復刻も!注目のホワイトデー&スプリング缶【お菓子缶の世界#29】

お菓子缶の世界はバレンタインが終わると、今度はホワイトデー缶と一緒に春を思わせるスプリング缶が出てきます。重厚なデザインが多いウィンター感に比べ、明るく華やかデザインや色使いの多いスプリング缶。スプリング缶が店頭に出始めると、一気に売り場が明るくなるのがわかります。今回はそんなスプリング缶とホワイトデー缶をご紹介します。

1,000円台で買える奇跡!あの華やかな「カリン・ブルーメ」が還ってきた…!

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【3月14日までの期間限定商品】左上:「カリン・ブルーメ アートコレクション(丘の上の木の下で)」1,296円、右:「カリン・ブルーメ アートコレクション(フラワーティータイム)」1,296円、左下:「カリン・ブルーメ アートコレクション(リンダ 蝶と少女)」1,944円/ちぼり

「カリン・ブルーメ」は、今から40年以上前の1983年、『イトーヨーカドー』の創業者であった伊藤雅俊氏と『赤い帽子』などで有名な小田原のお菓子メーカー『ちぼり』がタッグを組んで誕生したブランド。

当時のクッキー缶は、抽象的なデザインが多く、ヨーロッパにあるようなイラストをあしらった豪華絢爛なお菓子缶はありませんでした。そこでデパートの商品とはまたひと味違う、「物語性と夢のあるブランドを作ろう」と、以前より『ちぼり』のパッケージイラストをお願いしていたドイツのメルヘン画家、カリン・ブルーメ氏の名前とイラストを採用することとなりました。

カリン・ブルーメ氏は浮世絵に影響を受けたり、自宅の庭には日本由来の花を育てていたりと、何かと日本との縁が深かったことも起用する要因になったと言います。

発売されてすぐに大人気となり、欠品を起こすほど! しかし時代の流れとともにカリン・ブルーメ氏の絵を大々的に使用しなくなります。2023年11月からはカリン・ブルーメ氏の絵を生かした“植物のフレーム”や“象徴的なイラストをシルエット化”したものをデザインした缶になりました。

実は私が「カリン・ブルーメ」というブランドを知ったのはつい数年前。販売店舗が「イトーヨーカドー」系列店のみだったため、近所に“ヨーカドー”がなかった私はこの美しき缶の存在を知らなかったのです。

しかしあるときInstagramのフォロワーさんから「中田さん、『カリン・ブルーメ』ってブランド知っていますか? めちゃくちゃお安いのにとにかく缶がヨーロッパからの輸入缶みたいで素敵なんです!」と紹介され、初めて知ることに。しかし、ときは2023年。モタモタしているうちに、“カリン・ブルーメ氏の絵を大々的に使用しない時代”に突入してしまいました……。

いえ、これはこれでいいんです。でも私はやっぱりフォロワーさんが教えてくださった、あの“華やかでヨーロッパの風を感じる”「カリン・ブルーメ」の缶が欲しかったのです!

それが今回、なんとカリン・ブルーメ氏の絵を用いた缶が復刻! 待っていました! そうそうやっぱりこれなんです~!

しかもこの物価高の時代に3缶とも1,000円台で買えるという奇跡。春から初夏の空気を感じる、この美しき3缶、ぜひこの機会に入手してみてください。3月14日までの販売です。

花の刺しゅうのようなフタがかわいい!「泉屋」のホワイトデー缶

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【期間限定】「ガーデンステッチ イエロー」1,512円、「ガーデンステッチ グリーン」1,836円/泉屋東京店 ※なくなり次第、終了。

“浮き輪クッキー”の『泉屋東京店』のホワイトデー缶は、ふたにお花の刺しゅうが施されたような、春爛漫の缶! 実はバレンタインデー用の缶として、同じデザインの赤も出ているんですよ(店舗によってはまだこの“赤”もありました)。

イエローとグリーンというのがあまりない色合いで、かつ春や芽吹きの季節を思わせる色なのがいいですよね! それぞれ少しずつサイズも違うのですが、このイエローとグリーンよりも大きなネイビー缶もあります。

イエロー缶の中には、「プチリングダーツ(小さい“浮き輪クッキー”)」と「マーブルクッキー」、グリーン缶は「リングダーツ(“浮き輪クッキー”)」、「バタークッキー」、「抹茶サボイ」、「抹茶オレクッキー」、「抹茶クッキー」、「ココアフラワー」が入っています。

「伊豆テディベアミュージアム」のかわいすぎるクッキー缶が、通販で買えるように!

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「伊豆テディベア・ミュージアム オリジナルクッキー缶」(ブルー・ピンク)各2,010円

いつもSNSでお菓子缶を探し回っているのですが(笑)、「伊豆テディベアミュージアム」オリジナルのクッキー缶は、そんな中で見つけたもの。かわいらしいパステルピンクとパステルブルーがとても春らしくて、“スプリング缶”のカテゴリーにぜひ入れさせていただきたい!と思い、ピックアップさせていただきました。

かなりふたが開きやすいのだけがちょっと難点なのですが(汗)、イラストレーターであり、絵本作家でもある、おおでゆかこさんが手がけたイラストがまたなんとも愛らしい……!

中にはチョコチップクッキーと「くまごろうクッキー」が入っています。

来たる春に思いを馳せる、“桜”のクッキー缶

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「ドゥーブル ショコラ オゥ サクラ」(24枚入)2,484円/ヨックモック、「KEITA MARUYAMA 詰め合わせクッキー缶 桜」4,860円

今年の東京の桜の開花予想は3月21日とのことですが、やはり日本人にとって桜って、春本番の訪れを告げる特別な花だと思いませんか。そのためお菓子缶の世界でも重宝される“花”です。“和なデザインの缶”に用いられることも多いのですが。今回ご紹介するのは“洋なデザイン”の桜缶。

ひとつは『ヨックモック』が2020年から出している『ドゥーブル ショコラ オゥ サクラ』の2025年バージョンの缶。

そしてもうひとつは『KEITA MARUYAMA』のクッキー缶の桜バージョン。去年も同じデザインだったのですが、2024年はバックの色がグリーンのところ、今年はブルーにバージョンアップしています。

『ヨックモック』は、桜が描かれた個包装のパッケージの中に桜風味のチョコレートをはさんだ、ほんのり桜の香りがするラングドシャが入っています。

『KEITA MARUYAMA』の方は、ご覧ください! 桜の形をしたクッキーと、葉を思わせる抹茶のサブレ&ブールドネージュが入っているんです。これは開けたときのときめきが半端ありません!

 

冬を彩るお菓子缶も素敵ですが、華やかな色にあふれるホワイトデー缶とスプリング缶を見るとやっぱり気分が上がりますよね! ぜひ来たる春をお菓子缶でも楽しんでみてください。

 

※価格は中田さん購入時の税込価格です。商品によっては売り切れの場合があります。

中田ぷう
中田ぷう

編集者・フードジャーナリスト。多くの料理本や暮らしの本、キャンプ本を手がける。自著に子どものごはん作りの闘いを描いた『闘う!母ごはん』、『素晴らしきお菓子缶の世界』(共に光文社)がある。 プライベートでは猫2匹&犬1匹と小学生、大学生の女の子の母。ハワイじゃなくてグアムラバー/スターウォーズマニア/アダム・ドライバーファン。Instagram

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